1Q2Q3Q4Q計早大11204FALCONS41139▽得点者小野、中小路、青木俊、中山 ようやくこの舞台に戻って来た。昨年、『攻』というスローガンの下、関東地区と全日本大学選手権(全学)を5年ぶりに制し、その言葉通り圧倒的な攻撃力で全日…

1Q2Q3Q4Q
早大
FALCONS
▽得点者
小野、中小路、青木俊、中山

 ようやくこの舞台に戻って来た。昨年、『攻』というスローガンの下、関東地区と全日本大学選手権(全学)を5年ぶりに制し、その言葉通り圧倒的な攻撃力で全日本選手権(全日)まで駆け上がって来た後藤組が、唯一勝てなかった舞台。その相手は全日11連覇中の絶対王者・FALCONSだ。あれから1年。『WAVE』というスローガンを掲げた青木組は、関東、全学を制し、勢いという名の大きな『波』に乗って、再び絶対王者の待つ全日に駒を進めた。今年こそ『真の日本一』という悲願達成へ。青木組の集大成となるゲームが幕を開けた。


早大の得点は小野のゴールから始まった

 「ロースコアに持ち込んで、こっちのペースで試合を進めていく作戦だった」(FO鈴木雄大、社4=東京・国立)。絶対王者に勝つためには、とにかく主導権を握りたい。早大は開始直後からボールを奪い、積極的に攻撃を仕掛ける。しかし、攻撃の糸口を掴めぬままボールを奪われると、左サイドからAT松下立(FALCONS)に強烈な一撃を打たれ先制される。1分後にも失点を許し、直後にMF小野泰輔(社4=東京・早実)が1点を返すも、その後も立て続けに失点し、第1クォーター(Q)を1−4で終える。第2Qに入りさらにリードを広げられたが、10分にはMF中小路渉(社4=埼玉・川越)が華麗なステップで技ありのゴール。前半は2−5と3点ビハインドで終えた。


熱量でチームを鼓舞し続けた副将・青木秀

 迎えた後半、これ以上の失点は何としてでも避けたい早大であったが、第3Q7分に追加点を奪われる。4点差。絶対王者に大きく差をつけられた。だが、ここから、数々の大学を倒し大学の頂点に立った青木組の逆襲が始まる。11分、DF奈須由樹(文3=東京・早実)がパスカットに成功すると、奈須からパスを受けたDF中島大介(社4=東京・早実)が前線まで一気にライド。パスはAT小林大祐(社3=東京・早稲田)を経由してAT青木俊汰主将(法4=東京・早大学院)の元へ。最後は青木俊が相手ゴーリーとの1対1を冷静に制し3点差とする。すると14分には小林がゴール裏から回り込んで放ったシュートのこぼれ球を、AT岡田康平(教4=東京・早実)の負傷交代で出場したAT中山巧(スポ4=長崎東)が押し込みゴール。「岡田に、行けなくなったら頼むぞと言われていて、いつでも行ける準備はしていました」と振り返る中山の貴重な追加点で、ついに2点差。絶対王者を射程に捉えた。

 第3Qの追い上げで、会場の雰囲気は異様な盛り上がりを見せていた。「絶対にいける」(AT大村雄太郎、政経4=東京・早大学院)。絶対王者を倒し、悲願の全日優勝へ。運命の第4Qが始まった。開始早々、中小路や小野が次々とシュートを放つが惜しくも枠を外れる。なんとか同点に追いつきたい。必死の攻撃を仕掛ける早大であったが、4分、一瞬の隙を狙われゴール前にパスを許し痛恨の失点。流れを断ち切られた早大はその後も追加点を許し、4−9で試合終了。やはり絶対王者の壁は高かった。


ゴール直後の青木俊。最後まで主将としてチームをけん引した

 「勝たなければならない環境が早稲田にはある」。試合後、主将・青木俊汰はこう話した。5年ぶりに関東、全学を制し、圧倒的な強さを誇った後藤組から主力のオフェンス陣が卒業して発足した青木組。前年度の功績を超えるための重圧やプレッシャーは計り知れないものだったに違いない。だが、青木組がここまで来れたのは、弱さを素直に認めて、そこに立ち向かったからだ、と青木俊は続けて話す。自分たちと向き合い続けた結果が、去年に引き続き今年も全日の舞台に戻ってこれた理由なのかもしれない。『真の日本一』達成という目標は、残念ながら今年も達成することはできなかったが、青木組のラクロスへの姿勢は後輩たちの心に深く刻まれたはずだ。来年こそは悲願達成へ。早大RedBatsの戦いはこれからも続く。

(記事 中島和哉、写真 石井尚紀、村上萌々子、芦澤りさ)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません


試合後の集合写真




コメント

AT青木俊汰主将(法4=東京・早大学院)、DF青木秀斗副将(人4=東京・城北)、MG黒木菜々美(教4=東京・頌栄女学院)、MF丸田敦司副将(商3=埼玉・早大本庄)

――今の気持ちを教えてください

青木俊 試合内容的にあと少しだったので悔しい気持ちがあります。試合終わった後のみんなの表情を見て、みんな本当に一生懸命1年間頑張ってくれたんだなと感じたので、今は悔しいかもしれないですけど、いい思い出になるんじゃないかなと思って、終わったけど良かったなと思ってます。

黒木 私が試合中のあのボックスで1番冷静に見れる立場なので、結構落ち着いて見れてはいたんですけど、本気で立ち向かっている気がして、それで第3クオーター(Q)にあの点差まで追いつけたのは、私たちがこの1年間青木組がやってきた集大成を見せつけられたと思いますし、最終的にはあと一歩ではなくなってしまいましたけど、本当に全力を出し切っての結果だったので、悔しい気持ちというよりも、みんなが本気になって、本気で挑戦できて、すごいよかったなと感じています。

青木秀 個人的にはすごい申し訳ない気持ちもあるんですけど、俊汰も言ってたように、みんながしっかりやりきれて、結果こそついてこなかったけど、今はいいチーム作れたなと感じています。満ち足りた、充実した気持ちと、あとは終わるのが少し寂しい気持ちと。そういう気持ちで終われることに喜びを感じています。

丸田 1番あるのは悔しい気持ちです。先輩たちと一緒にやってて、先輩たちを勝たせてあげられなかったこと、最後の最後で目標としていたところに届かなかったことがすごい悔しいです。でも試合終わった後に色んな先輩に声をかけてもらって、来年も頑張れよという言葉をいただいて、大学選手権(全日本大学選手権)3連覇が懸かっていることに対する不安な気持ちも結構あって、でも自分たちがどんなチームになって同じ舞台に立てているのかなという楽しみな気持ちもあります。

――9−4という結果をどのように受け止めていますか

青木俊 序盤に失点してしまって、やられたと思ったんですけど、その後ディフェンズ陣が粘ってくれていて、ハーフ(タイム)と第3Q終わりは狙い通りの展開だったので、そこは落ち着いてできていました。最後はむこうが単純に上手かったと思うので、試合の展開としては悪くなかったと思いますし、力負けだなと思います。

青木秀 展開としては俊汰が言ってくれた通り、最後に崩れてしまったところが、反省してももう試合はないんですけど、まだまだだったのかなと思います。でも早稲田ラクロスはまだまだ続いていくわけで、今回青木組がここまで来れた、でもかなわなかったということを、丸田たち、後輩たちがクリアして、社会人に勝ってくれるような未来が見えた試合だったなと個人的には感じています。

黒木 みんな頑張っていました。1番ガッツを感じられた試合だったと思います。

丸田 去年と同じような感じで前半を終えて、こっからだなというところで、ファルコンズの後ろ髪をつかみかけたところで引き離されてしまって。2点差まで追い詰めた後の展開や試合運びを、次にファルコンズを倒す上での課題になるかなと思います。後半の試合運びが試合を分けるなと感じています。

――青木俊汰選手はご自身の得点シーンをどのように振り返っていますか

青木俊 数的有利な状態だったので、しっかり相手の裏を突くことを意識して。小林くん(AT小林大祐、社3=東京・早稲田)が良くパスを出してくれたので、あとは決めるだけという感じでした。相手とのマッチアップに関しては完全に負けていたので、そこは悔しさがあります。

――ラクロス部の4年間を振り返っていかがですか

青木俊 やはり単純に長かったなと思います。色々な嬉しい思いもしましたし、辛い思いもたくさんしましたけど、やるからには結果を出したいと思いましたし、ラクロスを続けているからには、こういうみんなが見ている舞台でプレーしたいと思って努力をしてきましたし、練習もしてきたので、本当に負けないということ、自分の心の弱さであったり、周りに流されたりせずに、自分の目標に対して努力をし続けることの大切さというか、信じて努力し続ければ、目標は叶うんだなということを、ラクロスを通じて学ぶことができたので、最後結果も出ましたし、すごく充実した4年間だったなと思います。

黒木 大学に入って色々な選択肢があって、ここまで自由な生活は社会人になったらできないですし、中高もある程度限られている中で、同じ志を持ったメンバーで、日本一という崇高な目標を掲げ、それに向かってみんなで努力していくのは、辛いこと以上に最高の経験になりましたし、自分に自信が持てた4年間だったなと思います。何かを犠牲にして打ち込むのは、正直誰にでもできる経験ではなくて。辛い時は周りのみんなが支えてくれましたし、他の人が頑張っているから私も頑張らなきゃとすごい思えたし、そういう仲間と出会えたことや、そういう環境で頑張って来れたことに感謝したいです。ありがとうみんな。

青木秀 1年の頃から、この代は本当に順風満帆にはいかない代だったし、今年1年活動してきた中でも、浮き沈みがあって、辛いこと、嬉しいこと、全部ひっくるめて、本当に全員と仲間になれたなと感じています。友達ではなくて、言い合える仲間ができたのは、自分の財産だと思いますし、今後の人生でこれほど熱く活動できることがあるかどうか分からないですけど、今までの人生であったら間違いなく密度の濃い4年間でした。そんな思いができたことがとても幸せだと思います。

――4年間一緒に戦ってきた同期にメッセージをお願いします

青木俊 周りから自分が期待されていないことが分かるくらい色々なことを言われてきたので、たぶん自分のイライラした気持ちとか焦っている気持ちが絶対に同期には伝わっていると思いながらも、そうしないと勝てないなと思っている自分もいて。本当はもっと楽しくやりたいし、周りを気にせず自分の実力ももっと上げるための練習をしたいなと思ったこともあったけど、同期の存在は大きくて、自分の気持ちだけで何人もの同期の思いを潰したくないって思ったし、同期が頑張っている姿を見せてくれたから、自分もみんなのために色々やりたいなって思ったし、みんなにいい思い出を作ってあげたいなって思うくらい頑張っていたから、こうしていい結果が残せたんだと思うので、本当に同期のみんなには感謝です。同期のみんながいてくれたから、自分もここまでいい思い出を作れたんだなと思います。仲間です。家族です。

黒木 マネージャーは下から選手を支えるというか、選手から下に見られるという意識が私はすごくあって、それを私は変えたくて。本気で日本一を一緒に目指しているんだからと思って。でも私たちの同期は本気でぶつかってきてくれたし、本気で仲間だと思ってくれたからこそ、今はマネージャーも意見を言えるようになりました。ファミリーですね。

青木俊 菜々美はまじですごいです。菜々美がいなかったらこのチームは成り立っていないです。本気で言ったことに対して本気で答えてくれるから、そこは遠慮はいらなかったですね。

黒木 嬉しいです。もともとそんなには実力のないチームだったのに、成績を残せるのは、つながりのような、見えない力を生み出してくれた同期だったのかなと思います。

青木俊 本当に根っこにあるところの力が強いから、ここぞという勝負の時に結果を出せるのではないかなと思います。

青木秀 いい意味でも悪い意味でも、自分を出さないような同期だったんだけど、4年になった時にAチームだけじゃなくて、BCチーム、学生コーチと、どの場に行っても、得意ではないけど引っ張ろうとか、後輩のためにとか、チームのためにとか、色々頑張っているのを肌でひしひしと感じて。自分たちの力のなさに真剣に向き合えたからこそ、本気で今年1年間取り組んでくれたのかなと思います。本当に同期には感謝しかないです。みんながいてくれたから、今の自分があると思いますし、今のチームが出来あがったのもみんなのおかげだと思っています。

――丸田選手は先輩方と一緒にプレーされてこられましたが、どのような先輩方でしたか

丸田 去年の先輩たちだったらもっと厳しく言っていたであろうことも、今年は色々な先輩が気にかけてくださって、後輩からしたらいい意味でやりやすい雰囲気を作ってくださったなと思っています。下級生が特に自己主張がないと言われていた面もあったんですけど、先輩たちが勝てる雰囲気を作りつつも、自分たちの成長を促すような接し方をしてくれたのが、本当に自分たちの財産です。自分個人だけで見ても、この1年で成長できたなと思いますし、3年生が大きく成長できたのかなと思います。4年生の接し方や雰囲気作りがなかったら本当にできていなかったと思うので、本当に感謝しかないです。

――来年はどのようなチームにしていきたいですか

丸田 自分は幸運にも早くからこういう舞台に2度立たせていただいて、社会人の壁の高さを痛感しています。さらにいうと、自分たちの代は1度も優勝したことのない代で、不安もあるんですけど、やはり楽しみの方が大きいです。一人一人が本気でラクロスと向き合って、本気で取り組めば、結果もついてくると思って。来年は関東(地区)3連覇と学生(全日本大学選手権)3連覇が懸かっているので、しっかりそのプレッシャーと向き合って、3連覇して、またこの同じ舞台に来て、次こそ3度目の正直で倒したいと思います。先輩たちが残してくれたものを引き継いで、勝てるチーム、強い早稲田を目指してやっていきたいと思います。

――最後に後輩たちにメッセージをお願いします

黒木 逃げたくなることとか、逃げたら楽になることとか、たくさんあると思うけど、私たちはそれに本当に真摯に向き合って、弱さを素直に認めて、受け入れて、努力していったからこそ強くなれたので、どんな辛いこととか負けた状況になったとしても、それから逃げないで、自分と向き合うチャンスだと思って、そのチャンスを生かして、進んでいってほしいです。そして全日優勝を果たしてほしいです。

青木秀 勝負の世界に身を置くことは、とんでもなくエネルギーの要ることだと思っていて、さらにその中で早稲田ラクロスという、手前味噌ですけどかなり歴史もあって、勝たなければいけないというプレッシャーがある。今後はそのプレッシャーが降り積もってくると思うんですけど、せっかくそこに自分自身が覚悟を決めて身を置く以上、全てと向き合って、そこで得られるもの全てを自分のギフトとして味わうことが、本当に大事だと思うので、自分たちは引退してしまいますが、まだ1年以上ある後輩たちには、その基本を忘れないで、真摯に色々なものと向き合って、そこで得られる全てを味わい尽くしてほしいなと思います。

青木俊 勝たなければいけない環境が早稲田にはあると思います。その伝統をなんでだろうと思う時も、重くのしかかって来て辛い時もあると思うんですけど、弱さを素直に認めて、そこに立ち向かって、その上で結果を出すことが求められていると思うので、色々な欲ではなくて、みんなが勝たなければいけないという気持ちで普段から練習していれば自然とチームは強くなっていくし、そこは他のチームには絶対にないものだからこそ差をつけられると思います。苦しいけど、そこにチャレンジしていく価値はあったなと1年通じて思うので、その使命感をみんなが持ってやってくれると、今後も強い早稲田は続いていくと思います。頭の片隅には、みんなに共通するものとして、使命感を持ってやってくれたらなと。結局結果が得られればいい思い出になると思うので、そういう思いを持って頑張っていってほしいと思います。

A T岡田康平(教4=東京・早実)、A T中山巧(スポ4=長崎東)、A T大村雄太郎(政経4=東京・早大学院)

――今のお気持ちを教えてください

岡田 本当に悔しかったのですが、今は本当に悔いなしという気持ちが強く、みんなとここまでやれて本当によかったと思っています。

中山 僕も爽やかな気持ちで終われました。

大村 僕も試合直後は悔しかったのですが、今整理してみて、四年間ラクロスをやってきて本当に楽しかったし、最後の一年間Aチームでプレーできた経験は宝物になったと思います。

――今日の試合を振り返ってみていかがですか

岡田 僕は二週間ぐらいずっと練習ができず、自信を持てないまま試合に臨んだのですが、チームの雰囲気が後押ししてくれて自分のプレーに専念できることができました。また、最後の最後まで勝敗がわからないような試合展開ができたので、本当に良かったと思います。

中山 僕は岡田が試合中に怪我をしてしまい急遽出場になったのですが、前々から怪我をしていた岡田に「行けなくなったら頼むぞ」と言われていて、いつでも行ける準備はしていました。その中で勝本(Gリーダー)がスカウティングをしっかりしてくれていて、試合前にコミュニケーションを取ったのもあり、いざ試合に臨んでみて、(ゴールを)狙っていたらこぼれ球が来たという感じだったので、本当にみんなのおかげだと感じました。

大村 第4Qが始まる前で相手チームとは二点差だったのですが、試合前日に青木主将が二点差に持ち込みたいと言っており、(当日の試合の)流れ的には絶対にいけると思っていました。でも、最後の第4Qで社会人の方々の強さに圧倒されたので、本当に紙一重だったとは思いますが、社会人の強さやプライドというものを感じました。

――四年間のラクロス人生を振り返っていかがですか

岡田 一年生から三年生までは「日本一」を目標に掲げながらも、正直あまり主体的に考えることができなくて、いざ四年間を振り返ってみるとやっぱり最後の一年間が本当に一生懸命ラクロスをして、1番自分もみんなも成長を感じられましたし、充実しており、本当に悔いなしの四年間でした。

中山 この四年間やってて、この一年間が特に楽しかったし、充実していたなと思います。そう思えるのは何でだろうと考えてみれば、この同期のチームワークにはきっとどの代にも負けないような強みがあったと思います。本当に充実していた四年間でした。

大村 僕自身三年生まではCチームで活動していて、最後の一年間をAチームで活動できたということは自分にとって財産になったと思いますし、それは挑戦し続けた結果だと思うので、試合負けた時は悔しかったですけど、今は全く悔いもなく、清々しく終わることができたのでこの四年間本当に良かったと思います。

――同期の皆さんへのメッセージをお願いします

岡田 本当にこの同期と一緒にラクロスをやれてよかったと思ってて、感謝の気持ちはもちろん、試合出ているメンバーや出ていないメンバーみんなで一緒に戦えたし、力をもらえたので本当に感謝したいです。

中山 Aチームの同期だけではなく、他のチームにいる同期の思いも背負ってグラウンドに立とうと思っていたので、それができて本当によかったですし、試合出ている出ていないかかわらず本当にこの四年生同期には感謝したいです。

大村 本当にこの代でラクロスができてよかったと心の底から思ってます。一年生からこのメンバーで切磋琢磨してきて、一人一人の思いとかを理解しあってやってきたので、最後は社会人チームに負けてしまいましたが、学生の中では1番になれたことは本当にこの四年間の宝物になったので、同期にはありがとうという気持ちしかないです。

――後輩の皆さんへのメッセージをお願いします

岡田 「巧より強たれ」(早大男子ラクロス部公式ブログ)というブログにも書いたように、本当に日本一になるためには、強い相手と戦わなければならなくて、僅差けれど、まだまだ差があると思いますし、相手を倒すためにはまだまだ甘いし、成長が必要だと思っているので、今年は今年、来年は来年でまた一から頑張って欲しいと思います。

中山 一個下の代は新人戦を優勝したことがないという、ある意味特殊な、不遇の代ではないですけど、そこで悔しい思いをしている分最後には笑って引退してほしいなという思いが強くあります。二年生の頃からAチームで頑張っている選手も多くいるし、同期の仲もとても良い学年なのでみんなで盛り上げるところは盛り上げて、頭を使って戦略的に考えれば一年間で大きな成長が見られるというのは僕たちの代が証明したと思うので、良い部分は真似をして、悪い部分は変えてもらって、来年応援に行くのをとても楽しみにしています。頑張ってください。

大村 僕自身、去年はファルコンズを倒すということを全然考えれなかったのですが、こうやって今年経験してみて、来年の代ならもちろん今のままでは差がありますが絶対可能性はあると思うし、僕も信じているので丸田中心に新チームで是非来年は倒して真の日本一になって欲しいと思いました。

MF半場涼介(スポ4=東京・東大和南)、MF小野泰輔(社4=東京・早実)、MF永井俊輔(法4=東京・早実)

――今の気持ちを教えてください

小野  いろいろあるのですが、爽やかです。

半場  楽しかったです。

永井  いろいろな気持ちはあるのですが、悔しい気持ちよりも今はやり切ったなという気持ちの方が大きいです。

――今シーズンを振り返っていかがですか

小野  開幕戦を負けてスタートしてしまって、1つ前の後藤組がリーグ戦を通してずっと勝ってきた代だったのと比べると、負けスタートという形で入ってしまったことがものすごく苦しいシーズンのスタートでしたが、中盤で戦っていくごとに全体と個人としても自信がついてきて、その結果としてここまで来れたのかなというのがあるので、1つ上を目標としているところからのプレッシャーみたいなものが上手いこと自分たちを成長させてくれたかなと思います。

半場  個人としては、もっと伸びしろがあったのかなというシーズンでした。結局最後まで食いついていけなかったというか、みんなに食いついていくのが必死だったというシーズンだったような気がして、あまりリーダーとしての役目を全うできなかったかなという思いがあるので、少し心残りのあるシーズンでした。

永井  僕は、今年の途中ぐらいにBチームに落ちたんですけど、そういう時に少しメンタル的にきつかった部分もあったのですが、Bチームの同期や頑張っている後輩の姿、真摯に向き合ってくれるコーチのおかげで、腐らずというか、自分自身も努力し続けることができたので、いろいろ悔しい思いもありましたが、そういう人たちに感謝の気持ちを持ったシーズンでした。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

小野  自分のプレースタイル的に、一番弱みだなと思っていたのがシュートの部分で、それを1年生の頃からずっとコンプレックスというか弱みだなというふうに思っていたのですが、このシーズンはやっぱり自分が点を決めなければいけないなと思っていて、そのための練習をたくさんしてきたので、その積み重ねが結果となって出てくれたというのがうれしいです。

永井  僕はあまり出番がなかったのですが、その中で、盛り上がったときに声を出すように意識していたので、そういった意味でチームが苦しい状況でも自分なりに声を出すようにしていたので、そこは良かったかなと思います。

――4年間のラクロス人生を振り返っていかがですか

小野  一言で言うなら、楽しかったなというふうに思っています。自分は、2年生まではCチームだったのですが、2年生の時はなんだかんだ楽しかったし、1年生の時もなんだかんだ楽しかったかなと思っています。3年生でAチームに上げてもらって、試合に出ることの楽しさを教えてもらいました。4年生では、楽しくなったのはシーズン後半だったのですが、試合に出るだけではなく、試合に出てチームに貢献できるという楽しさを学ぶことができたので、4年間を通して楽しかったです。

半場  自分としてはやり切ったかなという思いが強くて、高校までちゃんとスポーツをやったことがなかったので、大学でみんなと本気で日本一を目指せたということがすごくいい経験だったなという思いです。

永井  僕も、すごく充実してやり切ったなという気持ちで、いろいろ悔しいことや後悔したことはあるのですが、4年間振り返った時に何かしらいつも上手くなりたいと思って努力を続けてきたので、やり切ったなという気持ちはありますし、あとは4年間で同期の4年生の良い仲間に出会えたなと思うので、本当に充実していて、やり切った4年間だなと思います。

――後輩にメッセージをお願いします

小野  特に1つ下の代は、関わってきた代というのもあるのですが、プラスで3連覇という重圧があるのかなというふうに思っていて、それは、悪く捉えるとプレッシャーになると思うのですが、良く捉えると良いプレッシャーかなと思うので、シーズンを通して試行錯誤していく中で、プレッシャーが最後には良いプレッシャーだったなと振り返られる最後の1年間にして欲しいです。

半場  全部楽しんだ方が良いなと思っていて、自分も今年いろいろなことに全力で取り組んできて楽しかったですし、学業などとの両立は難しいですが、そこも頑張って欲しいです。

永井  僕も、頑張って欲しいなという気持ちで、3連覇というプレッシャーはあると思いますが、自分が部活に対してどれだけ全力で向き合えたかという方が一生の財産になると思うので、3連覇して欲しいという気持ちはもちろんありますが、自分たちのためにも全力で部活に対して取り組んで欲しいと思います。

――最後に同期へのメッセージをお願いします

小野  きょう試合終わった時に、悔しいなどいろいろな気持ちはあったのですが、それ以上に一緒に戦ってきた仲間に「ありがとう」という涙が出てきて、普通だったら悔しくて涙が出ると思うので自分でも不思議だったのですが、「ありがとう」で涙が出てきて、同期の顔が浮かんだり、コーチの顔も浮かんだりして、「ありがとう」で涙が出てくることはほとんど人生でないだろうなと思って、4年間一緒にやってきた大切な仲間なので、「ありがとう」と伝えたいです。

半場  本当に自分も同期に感謝していて、自分というキャラも生かしてくれて、4年間楽しく過ごせました。Aチームの同期も、彼らがいたからこそここまで頑張れたと思いますし、それ以外の人たちも、普段から良くしてくれていて、みんながいたから頑張れたかなと思っています。

永井  良い学年だったなと感じていて、こんなにそれぞれのチームで大会があった中で、その優勝に向かって全員が同じ気持ちで、出ている人出ていない人関係なく試合に臨めた学年はなかったのではないかと思っていて、そういった意味でも、団結力のあった良い学年だったなと心の底から思います。

MF中小路渉(社4=埼玉・川越)、MF清水俊克(商4=東京・早大学院)、MF本間陽介(商4=東京・麻布)

――今の率直なお気持ちは

中小路  清々しいですね。試合終わった直後は本当に悔しかったですが、少し時間が経った今は四年間悔いはないかなと思います。反省はありましたが、その時出せる全力は今までずっと出せたなと思います。

清水  同じくです。今までスポーツやってきた中で、負けた後泣いたことはなかったのですが、きょうは自然と涙が流れてきて、想像できないくらい悔しかったです。ただ、振り返ると苦しいこともありましたが充実した四年間だったので、ラクロス部入って良かったなと思います。

本間  悔しいですけど楽しめたなというのが正直な気持ちです。今までも僅差の試合は多々ありましたが、レベルの高い相手と緊迫した展開でやれたのはいい経験になれたので、良かったです。

――きょうの試合振り返っていかがですか

中小路  2点差まで詰めたところから届かなかったのは実力不足だなと思います。リベンジは後輩たちに託したいと思います。

清水 強かったのですが、勝ててるところもありました。例えば、青木組はチームワークがいいとよく言われていますが、きょうも応援がすごくて。それがグランドにいても伝わってきましたし、そこの部分は来年以降も受け継いでもらいたいです。

本間 ディフェンスサイドとしては、我慢比べで負けてしまったというのがあります。試合前にどんなに離されても2点差に抑えようという話があった中で、途中3点差とかに離れてしまっていて。オフェンスが返してくれた中でもその後また崩れて追いかける展開になってしまったので、そこは悔やまれるなと思います。

――ご自身のプレー振り返っていかがですか

中小路  きょうはチームと仲間のために60分間で全てを出し切ろう思っていました。出し切ったのですが、自分のマークについてた相手のディフェンスに勝ち切れなかったのが、チームの敗因となったと思って悔しいです。出し切ったけれど実力不足だったという感じです。

清水 こんなこと言ってますけど、普通に勝っていましたよ(笑)。その上で、僕自身のプレーとしてはきょう結構いいなと思ってたのですが、周りの反応がいまいちで(笑)。きょう楽しくできたので、悔いはないです。

本間 特に悔いはなくて、練習試合の時から自分の1対1から崩される場面はあったので、きょうは負けないように淡々とやっていこうと思ってプレーしていました。目立つプレーはなかったと思いますが、その役割を果たすことができたなと思います。

――青木組はどのようなチームでしたか

中小路  弱いけど強いチームでした。きょねんの後藤組がすごく強かったのでスタート地点としては厳しいところから始まったのですが、一人一人が自分の弱みチームの弱みとひたすら向き合って、目の前の壁をひたすら越えて、気付いたらここまで来ていたというチームだったので、その意味で強かったと思います。

清水 強いチームだったと最終的には思いますが、それまで全てうまくきた訳ではなくて、ここまでこれたのはお互いに関心を持てたのが大きいなと思います。新チームの育成リーグが優勝する時も本気で応援してましたし、きょうもすごい応援で、そういう団結力がチームを強くしたのかなと思います。

本間 二人と同じで、チーム全体の繋がりの強さが特徴的なチームだったなと思います。スタンドで観ている人も全力で応援してくれますし、Aチームもその想いに応えようと全力出せたので、きょねんほど技術が無くても、勝ってこれたと思います。団結力が強さとして出たチームでした。

――ラクロス 部での四年間振り返っていかがですか

中小路 1年生の時からラクロスに全てを懸けた大学生活でしたし、どんどん楽しくなって、最高の仲間とも出会えたので、最高の四年間でした。人間としても成長できましたし、最高の景色も見れて本当に最高でした。

清水 本当に楽しいことばかりではなくて、ケガしたり悔しいシーズンも多かったのですが、1年生から4年生まで一貫していたのが仲間の存在ですね。どんな時も声かけてくれましたし、モチベーションが低くなってしまっても、仲間がグランドにいれば自然と足が向きましたし、切磋琢磨できる仲間に支えられた四年間だったなと思います。

本間 すごいいい経験をさせてもらえたのが率直なところです。勝負の面白さを大学の体育会で味わえたというのがあります。高校までとは違う環境で、常に勝たなくてはいけないというプレッシャーを背負いながら日々努力していって、もちろん辛いことも色々ありましたが、それを乗り越えて結果を出せたというのは、すごくいい経験になりました。

 

――同期の方へのメッセージをお願いします

中小路 月並みな言葉になってしまいますが、本当にありがとうと伝えたいですね。癖のある人が集まっていた青木組ですが、個性の強い面白い仲間たちでした。四年間を本気で共に過ごせたのは人生初めてなので、自分にとってすごく特別な仲間です。これからもそれぞれの道で全力で生きて、旨い酒飲みたいなと思います。

清水 まずありがとうというのと、これからもよろしくというのを伝えたいです。

本間 感謝の気持ちもありますし、社会人になっても僕そんなに友達増えないと思うので(笑)、これからも仲良くやっていければと思います。

  

――後輩の方へのメッセージをお願いします

清水 本当に後輩にも同じ思いをさせてあげたいので、来年もコーチやろうかなって考えているくらいです。上手い奴らなので、自信持ってやれば絶対にここまで来れると思うので、頑張ってほしいです。頑張れ!

本間 頑張ってほしいですね。やっぱり現時点で学生2連覇という結果が出ていて3連覇目指す中で、学生で優勝するって大変だと思うし辛いことも多いと思います。ただ、それを乗り越えてこそいい景色が見れると思うので、粘り強く頑張ってほしいです。

中小路 自分たちの弱さと正面から向き合うことが強さだと思うので、新チームも課題が沢山あると思うのですが、全てと一人一人しっかり向き合って克服して、またここに来て社会人倒してもらいたいと思います。頑張れ!

FO鈴木雄大(社4=東京・国立)

――今の気持ちを教えてください

悔しいです。第2クオーター(Q)、第3Qにしっぽが見えたところもあったので、その分、負けという結果になったしまったのが悔しいです。

――9−4というスコアをどう受け止めていますか

自分たちはロースコアに持ち込んで、こっちのペースで試合を進めていく作戦だったので、序盤に点数を多く取られてしまったのが痛かったかなと思います。

――ファルコンズのフェイスオファーと戦ってみていかがでしたか

強かったですね。途中からこちらも対応できたんですけど、やはり素直には勝たせてくれないなと思いました。やはり強いですね。

――ラクロス部の4年間を振り返っていかがですか

とても充実していましたね。忙しかったんですけど、その分いろんな人の支えもあっていい景色を見させてもらったので、すごい幸せでした。

――青木組はどのようなチームでしたか

チームワークがすごく良いチームだと思います。個の技術は去年と比べたら落ちてはいたんですけど、それをみんなのチームワークで補って、チームで一丸となって戦えたからこそまとまったのかなと思います。

――4年間一緒に戦って来た同期にメッセージをお願いします

こんなポンコツをフェイスオフリーダーに任せてくれて、シーズン中も大変なこともあったんですけど自由にやらせてくれて、そのおかげで自分も成長できたので、寛容に見守ってくれて感謝しています。

――最後に後輩たちにメッセージをお願いします

(ファルコンズの)しっぽが見えたからには来年絶対に勝ってほしいですね。やるべきことは自ずと見えてきていると思うので、それをしっかりやる精神力と、今年のようなチームワークを大事にして、みんなで一丸となってファルコンズを倒してほしいです。

G勝本勇人(社4=東京・早大学院)、DF中島大介(社4=東京・早実)、DF山田信平(商4=東京・渋谷教育渋谷)、DF琴野大輝(社4=東京・早実)

――今の気持ちを教えてください

勝本  素直に悔しいです。結構いい感じの展開になった時に、簡単に失点して流れを持っていかれたので、悔しいです。

山田  純粋に悔しいです。流れを持っていきたいところで隙をみせてしまって、相手に流れを持っていかれたので、悔しい展開でした。でも、やることはやったかなと思います。

琴野  2人が言った通り、悔しいという気持ちがあります。うまくやれた部分とやれなかった部分があったので、それが今の実力かなと思います。

中島  今年DFリーダーをやらせていただいて、チームをまとめる役割を担っていたんですけど、正直、今日の敗戦は仕方がないかなと思っています。というのも、これまで1年間、やることはやりきったと思うので、それでも届かなかったのは、それだけFALCONSが強かったということだと思います。自分は、悔しさもあるんですけど、やりきったという方が大きいです。

――9-4という結果でしたが、この試合において難しかった部分を教えてください

中島  1番難しかったのは、個人のところだと思います。個人でやられてしまうと、どうしてもチーム力で勝とうとしても勝てないので、やはりその個人の力量のなさが1番厳しかったと思います。

琴野  学生相手だったら、1人、2人強い人がいて、その人たちをケアして他の人がカバーする形でやってこれたんですけど、ことFALCONSにおいては、全員がスター選手で強いので、そこの個人の部分で、どれだけ負けないか、押せるか、相手にどれだけ負荷をかけられるかというところが、とても難しかったかなと思います。

山田  1人足りてない部分があると、そこから一気に社会人のペースに持っていかれると思います。そこの最低限の部分が足りていなくて、崩されてしまったのが難しかった部分です。

勝本  3人が言ってくれたように、FALCONSは学生に見せても大丈夫だった短い時間の隙でも、しっかりついて攻めてきました。そこがFALCONSの方が一枚上手だったなと思います。

――4年間のラクロス人生を振り返っていかがですか

中島  長かったです。正直、2年生の時、秋山組が負けた時、一緒に引退したいと思っていました。2年生の時が1番大変で、これがあと2年間続くんだと思った時は、キツかったです。でも、4年生になってからは、自分もリーダーの立場になって、チームを引っ張っていかなくてはならなくなったので、自ずと、ラスト1年間は楽しめたと思います。

琴野  4年間、ほとんどいい思い出はなくて、キツいことや、くじけることの方が多かったです。今もそれは変わらないと思うんですけど、最後の最後でしっかりと試合にも出させてもらって、みんなといろんな感情を共有できたというのは、一ついい財産になったかなと思います。

山田  ずっと前だけを見て、地道にコツコツやってきて、いざ終わってみて振り返ると、やっぱり長かったなというのがあります。でも最後の年は人生の中で、今まで経験したことのない感情を経験出来て、とても濃い1年でした。

勝本  4年間全力でやってきて、悔いはないです。この試合だけだと、こうしたらよかったとかあるんですけど、4年間ここまでやってきたことに対して、ほぼ妥協せずにやってきたので、満足しています。

――後輩たちにメッセージをお願いします

勝本  来年1年間、大変だと思うんですけど、試合に出ていた人はこの悔しさを忘れないで、一日一日短いので、大事にやっていってほしいですね。出ていなかった人も、見ていた面や、リーダー陣が伝えてくれることを大切に、全員がチームを引っ張るという気持ちでやっていってほしいです。

山田  来年は、今年以上にプレッシャーもあると思いますし、勝たないといけないという使命感も増えていくと思うんですけど、それに負けないでしっかり自分とチームと向き合って、悔いの残らないように、強くなってほしいです。

琴野  僕は、4年生の途中までBチームだったので、主に、B、C、Dチームで燻っている下級生に向けてになるんですけど、続けている意味をしっかりと考えてやってほしいです。4年間の意味付けをするのは結局自分だと思うので、そこで諦めずに、一つ一つ積み重ねれば、最後の最後にチャンスが回ってきます。そのいい例を示せたと思うので、それを励みにじゃないですけど、後輩たちには頑張ってほしいです。

中島  この1年間、後輩たちの力なくしては、ここまで勝ち上がれなかったと思うので、まずは感謝の気持ちを伝えたいです。そしてそれと共に、もっとラクロスに興味を持ってほしいなと思っています。もっと上手くなるためにはどうすればいいかを考えたり、自分の中で、自己完結するだけじゃなくて、他人に対しても、影響を与えられるような選手、チームがつくれるようになってほしいです。そうすることで、今年届かなかったFALCONSに近づきやすくなるのかなと思います。だから、自分だけでなく他人にも興味を持ってプレーしていただければなと思います。

MG齋藤優太朗(社4=東京・早実)、TR千葉暁(教4=埼玉・開智)

――今の率直なお気持ちはいかがですか

齋藤 やり切ったという感じですね。二人ともプレーヤーから転向したので、複雑な思いを抱えていて、自分が直接貢献できない歯がゆさがあったのですが、それでも仲間が点を決めてくれると本当にうれしくて、そういうことはスタッフにならなければ分からなかったことだと思います。点を決めることやグラボを取ること以外のかたちで貢献できて、自分的には転向して良かったです。少しでも役に立てていたらなと思いながらずっとやってきました。

千葉 長かったですが、終わってみると短いのかなという感じで、今はまだ終わっている感じが正直ないです。他大より一番長くできましたし、やり切ったという感じです。スタッフとして一年間やれて良かったです。

――後悔などの気持ちより、やり切ったという気持ちの方が大きいですか

齋藤、千葉 そうですね。

齋藤 胸を張ってそう言えます。

――ラクロス部で過ごした時間はどのような日々でしたか

齋藤 『あっという間』が一番当てはまると思います。振り返ってみると、あの時つらかったなというのがあるのですが、それも含めてあっという間で、かけがいのないものでした。最後に笑うことはできませんでしたが、全く後悔なく終えることができたので良かったです。

千葉 四年間楽しかったです。いろいろなことがあったのですが、一瞬でした。

――昨年の4年生と比べて、今年は最上級生のスタッフ陣が少なかったですが、振り返っていかがですか

齋藤 大変だったよね。

千葉 大変だった。

齋藤 僕とかは頭が回らない人間で、人を動かしたり、周りを見たりは、自分以外、下級生をはじめ、特に菜々美(MG黒木菜々美、教4=東京・頌栄女学院)とかがめちゃくちゃ頑張ってくれていたので、その分自分は選手だった経験を生かして、審判をより高い意識で取り組んだり、あとは声を出すくらいしかできないので、大きい声を出して練習をまとめたり、誰よりも走ってチームのためにサポートをしたり、ということは心掛けていました。器用にできないので、自分ができることを精一杯やっていました。

千葉 僕は、トレーナーが1人しかいなくて、大変でした。その後に後輩が1人入ってきて、プレーヤーから1人転向して、3人になったのですが、それでも足りなくて、僕らだけではけが人を見れないこともありました。しかもけが人に手伝いをお願いしたりもしたので、僕たちだけではなくて、みんなに助けてもらってやってこれました。

――黒木さん、齋藤さん、千葉さんで話し合う機会はたくさんありましたか

齋藤 あったよね。

千葉 あったね。

齋藤 でもやっぱり自分で言うのもあれですが、この二人というより、菜々美でした。

千葉 菜々美が一番まとめてくれていた。

齋藤 あまり言葉にして伝える機会がないですが、本当に感謝をしています。こんな頼りない同期をうまいことまとめてくれて、最後までやってくれたので、本当に感謝しかないです。

千葉 本当に二人がいなければ大変でした。

――同期の皆さんにはどのような思いをお持ちですか

齋藤 僕一人だけ、サマー(ステージ)とウィンター(ステージ)で負けて、あすなろ(カップ)の時にはいなかったので、新人戦の優勝を味わえていなくて、優勝や勝利に対する思いを僕は隠しながら熱いものを持っていました。今年は各チームがいい結果を残して、それぞれ優勝してくれたりしたので、本当にこの4年目に悔いはないですね。

千葉 これで終わって、ばらばらになるのは寂しい思いがありますが、これからもこの楽しくやってきた仲間との関係を続けていきたいです。とてもいい仲間でした。

――最後に、後輩のスタッフの皆さんにメッセージをお願いします

齋藤 そんなに偉そうなことは言えないですが、学生3連覇が懸かる代ですし、やっぱり『強い早稲田』とみんな言う中で、そこを引き継いでいってもらいたいです。部に関わらなくなった後でも、自慢できるようなスタッフの組織になってほしいです。

千葉 プレーヤーに対してもスタッフに対しても言うことは変わらないですが、チームのためになることを常に考えて、優勝を目指すという意識を常に持ってほしいと思います。