「強いチーム」をつくり上げるためには、何が必要なのか―。関学スポーツでは、サッカー部主将の竹本将太(経4)と、2015年度サッカー部男子主将で、現役時代に4冠を果たした井筒陸也さん(16年社卒・現株式会社Criacao)の特別対談を3日間にわたってお伝えします。最終回は目的、目標の必要性についてです。

株式会社Criacaoの提供で、特別記事をお送りします。

―強い組織=勝てるチームではない。

竹本 極論、結果が出るかなんて分からない。どう考えても俺らは今負けるためにサッカーをしている。99%負けるし。でも、その1%をつかむために頑張る。そこの美しさもある反面、負けるだろうなと思っているのに勝ちに泥臭くしがみついているのはすごく価値があると思う。だから、強い組織=勝てるチームなら全チーム弱い。そうでないとしたら、強い組織の答えはどこにあるんだろうなと考えると難しい。

井筒 戦術とか技術とか体力とか、勝ちに直結することを積んだからこそ、それだけではどうにもならないラインが見えてくる。ここに自分は人とのつながりとか、目的があると思う。けど、直結する部分を積んでいない人がつながりや目的に気付けるかというと、それは難しい。けど、そうでない組織だからこそ、その先にあるものが見えてくる。

―目的・目標の必要性

竹本 目標を持つことに疑問を持ったことはありますか?

井筒 あんまり重要視していないかもしれないな。

竹本 昨年、チームビジョンを打ち立てる時に、まさしく強い組織とは何かを考えていた。そこで、目標がなくても勝手にチームが頑張れる組織がかっこいいなと思った。日本一という目標があるから日本一に向けて頑張る。関西一という目標があったら、日本一ではなく関西一に向けて頑張る。それでは、目標設定という外的要因だけでモチベーションが燃やされる。そんなやわな気持ちでやっていないだろと。掘って掘って掘り下げたらサッカーが好きだからやっている。目標がなくても、もっとサッカーがうまくなりたいという思いさえあれば一生懸命練習する。目標がなくても頑張れる組織が理想だという思いは強い。

井筒 それを実現しているチームがクリアソンだよ。目標も目的も否定なんだけど、何かのために何かをするというのは打算的すぎる。何か生まれたとしても、弱い。行動の強度が弱い。何かのためって、意識が未来に行ってしまっているから。ただこの瞬間サッカーがしたい、めちゃくちゃ楽しい、最後まで走りたいと思っている人が集まっていると強い。確かに誰かのためにやりたいという感情はある。あるからこそ、自分が自分のためにプレーしないと伝わらない。

竹本 その人のためにという感情から回ってしまうと駄目ですね。

井筒 それは後からついてくる影響の話だからね。それが自分の目的ではない。

竹本 よく大学スポーツの価値って言うじゃないですか。例えばフットボールをもっと知ろうというテーマがあったとして、高校までは考えていなかったことが、大学になって考えることがたくさんある。フットボールを知ろうとしたとき、もしグアルディオラ(マンチェスター・シティFC監督)にプレーを教わることができたら、フットボールがすごく広がる。フットボールとして広がっていく価値がある。けど、大学サッカーは人間的なところからも広がっていくと思って。もしかしたらグアルディオラよりもサッカーを知ることができる可能性を秘めているのが大学サッカーなのかな。

井筒 だから、強い組織に対してのアプローチとして戦術的な話もあるけど、俺たちが突き詰めているこのアプローチは最先端を進んでいる。ここでしか突破できない世の中の真理に向かってみんながやっている。

竹本 そういうのを追い求めることに理由をつけ始めると駄目。今の素直な思いとしては、全員で子供の頃みたいにボールを追いかけたい。そんな感じです、俺が言いたいのは。ごちゃごちゃ考えていなかったあの頃に、けどあの頃とは違った今がある。

井筒 大学スポーツはパワー勝負だからね。そのパワーをどう出すかという時に、出し方はいろいろだけど、今はそういう考えがいいんだなと思う。だって、自分は将来のビジョンとかないもん。大学時代も就活の面接と練習が被って、練習に行ったからね(笑い)。みんなよく言うじゃん、「今後の40年間を左右するんだから部活よりも就活を優先しないと」って。

竹本 それは違いますね。

井筒 今夢中になれることを死ぬ気でやらないと絶対に後悔するからね。

―END―

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