専門誌では読めない雑学コラム木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第232回 ゴルフのラウンドにおいて、できるだけ簡素化して、気楽にできないものかと、日頃から考えております。しかし、現実はなかなか難しいです。 そもそも、ゴルフは”…
専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第232回
ゴルフのラウンドにおいて、できるだけ簡素化して、気楽にできないものかと、日頃から考えております。しかし、現実はなかなか難しいです。
そもそも、ゴルフは”自分の道具を愛でる”ところから始まります。だから、ゴルフを嗜む人には「貸しクラブだなんて、赤の他人が使った物を使えますか!?」といった”エセ潔癖症”が多いんですよね。
日常はともかく、リゾートに行ったり、出張に行ったりした時に、「時間が余った。ゴルフでもやってみよう」と思うことがあるでしょ。そういう時には、貸しクラブを借りて、気軽にラウンドしてみるのもいいと思うんですよ。
今は、ネット社会です。知らない土地でも、スマホで前日予約して、貸しクラブでラウンド、なんてことが容易にできる時代になりました。
今回は、そんな貸しクラブを活用しての、ひとり遠隔地ゴルフについて、考察してみたいと思います。
(1)貸しクラブのラインナップ
私の知り合いは、リゾートコースでは貸しクラブを頻繁に利用して、ラウンドを楽しんでいます。その際、知り合いが借りたギアを見て、びっくり仰天。その時に市販されている、最新モデルのクラブセットだったのです。
考えてみれば、高級なコースで、10年ぐらい前のモデルの貸しクラブなんて見ませんもんね。ですから、リゾートコースにおいても、たとえば「アイアンのフェースが薄いぃ~」とか「ドライバーのヘッドが小さい」とか、そういう貸しクラブはほとんどないです。
貸しクラブの利用率が高いコースは、新陳代謝が激しく、新しいクラブをしっかり用意しています。この仕組みは、レンタカー屋さんと同じで、クラブの使用率が増えれば、減価償却率も上がり、どんどん新しいクラブセットに買い替えていけるのです。
ざっくりですが、たとえば15万円で仕入れたクラブセットを5000円で貸した場合、毎日利用する人がいれば、30日間で仕入れ値を稼ぎます。1カ月で5回のレンタルだったとしても、1年間で十分に儲かるんですな。
だから、貸しクラブは自分の持っているクラブセットより、新しいタイプが多いのです。個人所有のクラブセットって、馴染んだ古いクラブが必ず何本か入っていますしね。
最新トレンドを知るうえでは、レンタルクラブを活用することが、とても効果的かもしれません。
最近、ゴルフ場の貸しクラブは、最新モデルのものが結構多いみたいですね
(2)貸しクラブは簡単に打てる
クラブを貸すほうは、みなさんにゴルフを楽しんでもらおうと考えていますから、誰でも打てるようなポピュラーなブランドのギアを用意しています。そこで、使う側も見栄を張ってSシャフトを選ばずにRシャフトを使えば、さほどボールが曲がらずにプレーできますよ。
以前、ドライバーの打ち比べをやったことがあるのですが、どのメーカーもRシャフトで結構飛んでいました。飛ぶからって、マン振りすると、やっぱりボールは曲がってしまい……。じゃあ、「Sシャフトを使用するか」ってことになったりしますが、それは違うと思います。
貸しクラブは、多少物足りないぐらいで納得すべきでしょう。初対面のクラブでハードスペックを使えば、一時はよくても、18ホール安定した弾道が描けるかどうかは未知数ですから。
そう考えると、アベレージゴルファーの方は、ハズレがないRシャフトで十分です。柔らかいと感じたら、軽く振ればいいし、もしくはクラブを短く持てばいいんです。クラブを短く持てば、相対的にシャフトは硬く感じますからね、そこで調整してください。
第一、貸しクラブでベストスコアを狙ったりしませんよね? ゆったり振って、前進200ヤードで叩かずにプレーできれば、ゴルフは楽しいものです。
(3)貸しクラブが不安な人は?
突然コースに行くことになって、貸しクラブと”ごたいめ~ん”となった時、まったく相性が合わないことを妄想している人もいるでしょう。
そういう方は、あらかじめ予約したコースに電話をかけて、貸しクラブのブランドを聞いておくのもアリです。そして、そのクラブを練習場や中古ショップで打ってみる――それで、心配は解消できるはずです。
コースに電話して、貸しクラブの種類を聞けば、大概いくつかのブランドを教えてくれます。時間に余裕があれば、朝早く行って、コースのドライビングレンジで打たせてもらえばいいんですよ。
(4)こじらせゴルファーの場合
私のように、アイアンをほとんど入れず、ショートユーティリティ多めのセッティングにしている人は、ノーマルなクラブセッティングがアブノーマルに見えてしまいます。
そういう人は仕方がない、出張や旅行先でゴルフができそうな可能性があったら、3、4本、マイクラブをソフトケースに入れて持っていきましょう。そうして、現地で、貸しクラブと合体させればいいのです。どうせ遊びですから、クラブ本数が多くても誰も気にしないでしょ。
私が持っていくとすれば、高反発のドライバー、ユーティリティの6番と8番、そして一発で出るデカサンド。この4本があれば、どんな貸しクラブにも対応できます。
(5)いざ予約
現在のひとり予約サイトは、日本中、北海道から沖縄までカバーしています。けど、予約不可能な日があったり、混み合っていたり、バラツキがあります。
予約の段取りとしては、行きたいコースを決めて、予約サイトにリクエストします。その際、予約が確定するのは、おおよそ前日の夜遅めが多いので、予約枠にひとりポツンとリクエストすることだけはやめましょう。プレーが成立しない場合がありますからね。
4人ひと組の枠なら、すでに2人ぐらい予約してある枠、そういうところにエントリーすれば、3人の組み合わせができます。さすれば、キャンセルになることはありません。
それらの手続きは、プレー前日、コースのフロントが空いているうちに済ませておきましょう。そして、予約をオーダーしたら、コースに連絡して「明日うかがう予定の者ですが、貸しクラブはありますか?」と、確認をとっておきます。
あとは、寝る前に予約完了のメールが届きますから、それで翌日のプレーは可能になります。
もちろん、1日浮いた出張でのゴルフですから、コースへのアクセスとか、そういうことも考えてプランを練ってください。
(6)靴はスパイクレス
最近、ゴルフシューズがスパイクレスになっていて、ゴルフシューズなのか、タウンシューズなのか、見分けがつかなくなっています。それを逆手にとって、家を出る時から、革靴風のスパイクレス・ゴルフシューズで出張に出かけるのもありかな、と。
ときどきコースのエントランスで、靴をチェックするところもありますが、今はほとんどありません。私なんか、まったく気づかずにスニーカーのままで1番ホールのティーショットを打っていましたから。そこで、「あれ? なんかおかしいなぁ~、足が滑るんだけど……」と思って、ゴルフシューズに履き替えていなかったことに気づきましたからね。
スパイクレスのゴルフシューズを履いていれば、荷物にもなりません。あと、持っていくのは、ポロシャツぐらいですか。
それなら、実にラクチン、気軽にふとゴルフができますね。
お~っと、グローブやボール、ティなどの小物類を忘れてはいけません。そこは、しっかり持っていきましょうね。
それでは、みなさん、ハヴァナイスデイ!