熱き戦いが繰り広げられる全日本学生選手権(インカレ)も4日目。この日から団体戦が本格的に始まった。まず行われたのは前日から行われていたフルーレ団体戦の決勝戦と三位決定戦。早大からは女子フルーレが三位決定戦に進み、勝利。だが、目標としていた…

 熱き戦いが繰り広げられる全日本学生選手権(インカレ)も4日目。この日から団体戦が本格的に始まった。まず行われたのは前日から行われていたフルーレ団体戦の決勝戦と三位決定戦。早大からは女子フルーレが三位決定戦に進み、勝利。だが、目標としていた優勝には届かず。悔しさが残るインカレになった。その後に行われたのは男子サーブルと女子エペ。男子は日体大に準決勝で白星を収め、決勝進出。だが中大に屈し、2位で大会を終えた。女子エペは、準決勝で打倒を誓っていた日大との対戦に挑んだが、敗北。鬼門としていた一本勝負こそ乗り越えたものの、悔しい敗戦になった。

★またも準決勝で痛恨の黒星。念願の優勝に届かず…(女子フルーレ団体)

 「目標は優勝」――女子フルーレメンバーが口をそろえて臨んでいた栄冠。3週間前に行われた関東学生選手権(関カレ)は準決勝で日大に足をすくわれ、悔しさを味わった。関カレのリベンジを、真の全国制覇を、成し遂げようと奮起が期待された。

 だが団体2日前、予想外の事態が起こる。溝口礼菜(スポ3=千葉・柏陵)が右腕を負傷し、団体欠場を余儀なくされたのだ。衝撃は大きかったが、「溝口が抜けても早大は個性もあるし、強い選手もいる」(遠藤)と心を入れ直し、インカレ3日目の団体戦前半に臨む。1回戦、準々決勝を突破し、迎えた準決勝は日女体大との対戦。メンバー一人一人の実力の高さが光る相手に対し、序盤はテンポよく5点のリードを作る。ただ精神的な「余裕がなかった」(遠藤)チーム。5周り目の狩野央梨沙(スポ1=宮城・常盤木学園)、6周り目の千葉朱夏(スポ3=岩手・一関第一)のところで、同点に追いつかれてしまう。そこからも競りあう時間が続くが、リザーブから投入した登尾早奈(スポ3=愛媛・三島)がこの日初めてのビハインドを背負い、最後周りを託された狩野にバトンが回る。「プレッシャーがあった」(狩野)と語るように攻めの姿勢こそ崩さないが、思うように得点できないルーキー。そして5連続失点を喫し、勝負あり。関カレに続き、準決勝敗退とリベンジを果たせなった。準決勝翌日に行われた三位決定戦は、関カレで敗北した日大との再戦。相手もエースが欠場していたこともあり、全員でリードを重ね、流れを作る。途中追い上げを受けるが、最後まで逃げ切り3位となった。


準決勝での狩野(左)

 エースのいない非常事態だったとはいえ、個々の力、チーム力は高く、優勝も狙えた。今後は「一つ挑戦できたら」(遠藤)「流れを悪くしてしまった」(狩野)と、プレッシャーのかかる場面でも、各個人が自分のプレーをできるかが鍵となりそうだ。またも届かなった優勝。準決勝後、狩野が見せた涙が悔しさを物語る。早慶戦、全日本選手権(全日本)団体戦と試合は続く。来年につなぐ、戦いを見せることはできるか。悔し涙を晴らす時が待たれる。

★決勝進出、噛み合ったチーム力(男子サーブル団体)

 インカレ個人戦ではベスト16がチーム最高成績と、結果を残しきれなった男子サーブル陣。さらには団体のメンバーである高木良輔主将(スポ4=埼玉・立教新座)が怪我で出場できないなど、いくつかの不安要素を抱えていた早大。その中でチームは一つの決断を下す。茂木雄大(スポ5=神奈川・法政二)の選手復帰だ。5月の関東学生リーグ戦(リーグ戦)以降、怪我に悩まされ、一度選手生活に区切りをつけていた。周りの選手復帰を願う声、さらに「チームのために何ができるか」(茂木)を考えた末の選択だった。

 2回戦、準々決勝と順当に勝ち上がった早大。久しぶりの実戦となった茂木も安定感あるプレーで、チームの流れを崩さない。そして準決勝は「苦手意識を持つ」(茂木)日体大との試合に。2周り目に出場した茂木だったが、攻撃を決めれずに逆転を許す悪い流れ。それでも続く森多諒(社1=山口・柳井)は7連取を奪うなどして逆転。チームを勢いづかせる猛攻を見せると、ピスト上には再び茂木。相手の動きに対応すると、5点を取り切り、次につなげた。ここをターニングポイントと感じていた茂木。そこからは「出場した3人もベンチの3人も噛み合った」(茂木)の通り、早大ペース。勝利への全員の気持ちが一つとなり、着実にリードを広げていく。そして最後の1点を小山桂史(スポ3=東京・クラーク)が勝ち取る。喜びをあらわにする小山、そしてベンチの5人。チーム全員でつかみ取った、決勝への切符だった。初のインカレ制覇を懸けて挑んだ決勝は、中大と対峙(たいじ)。王座を制するなど、大学の中でもトップを走る強豪。それでも関カレでは早大が勝利を収め、どちらに転ぶか分からない決戦だった。緊張感漂うピストにまず入ったのは小山。ここを5-1で次に回す、スタートダッシュ。だが、学生トップを走るチームは強かった。続く茂木が逆転を許すと、森多、リザーブの青木貴雅(スポ2=静岡・沼津西)のところでも、劣勢を食い止められない。7周り目では茂木が5連取を奪い、逆転の光明を見出そうとするも、「実力の差が見事に出てしまった」(茂木)と振り返るように、相手が一歩上だった。差を埋められないまま敗戦。早大初の偉業は成し遂げられなかった。


準決勝勝利後、喜びを爆発させる男子サーブル陣

 チームの一員として戦った茂木にとっては最後のインカレ。思わぬ形での出場になったが、「やれることは全部尽くした」(茂木)と関カレ以上の好成績につなげた。一度、区切りをつけてからも、チームメイトにアドバイスを送り続けるなど、常に早大サーブル陣を手助けしていた茂木。「コミュニケーションというのはチーム内でもできていた」(茂木)と、一つのチームとして徐々に完成しつつあることに、手応えを感じているようだ。今年は残り2試合残されている。さらに結束力を高めて、インカレ以上の活躍を残したい。

★「打倒日大」かなわず、3位に(女子エペ団体)

 インカレ連覇を目指す早大女子エペ陣。試練が訪れたのは準々決勝。対戦相手の同大は、日本代表の吉村美穂(3年)が在籍。吉村が出場していないところで得点し、相手エースとの対決の負担を抑えたいところ。それでも粘り強く相手も応戦し、なかなかリードを広げられない。そして最後周りを託された駒場みなみ(スポ3=富山西)の場面では1点リードで迎えてしまう。十分とはいいがたい点差。吉村に対し「苦手意識を持っていた」と話す駒場。そこで駒場は後ろに下がりながら、粘りのフェンシングを見せる。その戦法がはまり、一時3点差をつける。それでも相手の攻撃に対応しきれず、試合終了間際に追いつかれてしまう。今年の団体戦で4度目の一本勝負。プレッシャーのかかる場面で、吉村は積極的に前に、駒場はプレッシャーをかけながら、互いにチャンスをうかがう。両者けん制しながら、そのまま接近戦に。そして、ランプが点灯したのは早大。今年、悩まされ続けた一本勝負に打ち勝ち、駒場は雄叫びを上げた。


一本勝負に勝利し、喜ぶ駒場(右)

 準決勝の相手は日大。日本代表、関カレチャンピオンなど、そうそうたるメンバーをそろえる、まさに絶対王者。それでも今年初めての対戦に早大は燃えていた。この強敵を前に最初にピストに出てきた駒場。思うように点を取れず、スコア0-4とまさかのスタート。「次の子にリードをつなげられなくて、そこからどんどん悪い流れになってしまった」(駒場)とその後も一方的な展開は続き、追い上げる契機を見いだせない。最後は駒場が相手エースに奮闘するも、24-45と力負け。去年はこのインカレの舞台で白星を挙げ、優勝を決めただけに、ライバルに大きく水を空けられてしまった。その後の三位決定戦は王座でも対戦した関大。序盤からリードを保ちながら試合を進める。最後の最後で1点差に迫られるものの、「自分の中では冷静だった」(駒場)とピンチをしのぎ切り、3位入賞を果たした。

 満足のいく結果ではなかった。「打倒日大」を掲げながらも、やはり大きな差があることを思い知らされた。個々のレベルと同時に「ベンチとしての心がけ」といったチームワークも課題だと駒場は語る。次の試合は早慶戦。今年関カレを制している慶大に、どんな試合運びを見せるのだろうか。

(記事 小原央、写真 小原央、本野日向子)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。

※フルーレ:頭・両足・両腕を除いた胴体部への突きのみが得点となる。 両者がほぼ同時に突いた場合は、どちらの攻撃が有効だったかを主審が判定する。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は攻撃を防御してから攻撃しなければならない。

※エペ:全身が有効面となる上に、両選手が同時突きをすると両者にポイントが与えられる。より慎重な攻め方が求められるため、時として両者が睨み合ったまま時間が過ぎることは稀な話ではない。

※サーブル:両腕も含む上半身への突きと切り(剣先ではなく剣の胴部分で相手の体に触れること)が得点となる。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は相手の攻撃を防御してから攻撃しなければならない。この攻撃権の奪い合いにより、両選手はピスト上を常に前後に往復し合うため、サーブルは3種目の中で最も全身運動が激しい種目だと言える。

結果

▽女子フルーレ団体

早大[遠藤里菜(スポ3=群馬・高崎商大付)、千葉朱夏(スポ3=岩手・一関第一)、登尾早奈(スポ3=愛媛・三島)、狩野央梨沙(スポ1=宮城・常盤木学園)] 3位

1回戦:◯45-27 東女体大

準々決勝:◯33-20 関学大

準決勝:●26-31 日女体大

三位決定戦:◯36-27 日大

▽男子サーブル団体

早大[茂木雄大(スポ5=神奈川・法政二)、小山桂史(スポ3=東京・クラーク)、青木貴雅(スポ2=静岡・沼津西)、森多諒(社1=山口・柳井)] 2位

2回戦:◯45-29 京産大

準々決勝:◯45-33 同大

準決勝:◯45-29 日体大

決勝:●33―45 中大

▽女子エペ団体

早大[駒場みなみ(スポ3=富山西)、村上夏希(スポ3=三重・津東)、中島美月(スポ2=群馬・沼田女)、影山野希花(政経1=東京・早実)] 3位

1回戦:◯45-22 東農大

準々決勝:◯44-43 同大

準決勝:●24―45 日大

三位決定戦:◯41-40 関学大






コメント

茂木雄大(スポ5=神奈川・法政二)

――今日の率直な感想をお願いします

優勝できなかったということは、中大との間にかなり差があるというのは試合をしていてもかなり実感したので、そこはすごい悔しい部分ではあったんですけど、うちがすごい苦手とする日体大にしっかり大差をつけて勝つことができたというのは、これから先自信になるんじゃないかと思います。

――茂木選手は関東学生リーグ戦(リーグ戦)以降、大会に出場されてなかったと思いますが、どういう経緯で出場されたのですか

自分自身の話なんですけど、去年の4月に怪我してから、ずっと治らなくて。右の太ももの肉離れをずっと続けていたんですけど、今年の9月1日に選手として一回(選手生活を)切っているんですよね。怪我がずっと治らないということで、自分の納得したプレーができないということもあり、一回引退させていただいたんですけど、一週間前くらいに4年の高木(良輔主将、スポ4=埼玉・立教新座)が右足の剥離骨折をしてしまって、どうしても勝つためには、自分の力が必要と声をいただいたりだとか、自分もチームのために何ができるかということを考えたときに、やっぱり試合に出るしかないなというのを強く感じたので、今回出ることにしました。

――久しぶりの実戦だったと思うのですが、試合感覚は戻っていたのですか

関カレ(関東学生選手権)でも、チームの状況とか各個人のプレーや他大学の選手とかのプレーも見ていたので、どういう選手がどういうことをするのかということはイメージとして頭に入れていたので、自分が今できることを最大限に生かして、なおかつ相手のプレースタイルも見極めて、点を取りに行くことしか考えていなかったので、そこを意識してやっていました。

――準決勝で対戦した日体大はどのあたりが苦手だったのでしょうか

苦手という意識をみんなが持っているかは分からないですけど、僕が留学でいなかった2年前くらいに日体大に負けて、そこから接戦が多くて、どちらが勝つか分からないということが多かったので、やりづらい相手ですし、強い相手なので、そこを29点に抑えて勝ったということは、今までになかったのでそこはみんな自信になったんじゃないかなと。ギリギリじゃなくて、しっかりリードして勝つということは団体戦の方法としてはすごくいいことだと思うので、そこは良かったかなと思います。

――リードを広げていけたのはどこにありますか

僕が2セット目で一回捲られてしまったんですけど、そこから他の2人が追い上げて、僕の1個前のセットの森多(諒、社1=山口・柳井)がしっかり逆転してくれて、そこからつながなきゃという勢いで。(4セット目の)相手は1年生だったんですけど、全然関係なくしっかりと5点を先取することができたので、そこで流れを変えられたのかなと自分でも自覚していて、そこからみんなが噛み合って、出場した3人もベンチの3人も噛み合って勝てたので、そこはすごく楽しかったですね、噛み合ったので。

――決勝戦を振り返って

やっぱり強いです。もうそれに尽きると思います。本当に実力の差が見事に出てしまったというのは感じていて、自分自身も練習不足ですし、他の選手も含めて差を強く感じたので、そこをどういう風に差を縮めていくかということは考えていないんですけど、1回落ち着いてからみんなで話し合って、来年に向けて小山(桂史、スポ3=東京・クラーク)がキャプテンになると思うんですけど、中心になって強くしてくれればいいなという風に感じています。

――今のチームをどう見てどう行動していましたか

自分が試合に出て、周りのモチベーションを上げさせるかというのをかなり重視していたので、自分自身からしっかり盛り上げて、声を出して、やれることは全部尽くしたので。周りもそれを見て、声を出したり、アドバイスをするといったコミュニケーションというのはチーム内でもできていたので、そこは関カレとインカレの差なのかなと思います。

――全日本選手権(全日本)に向けての意気込みをお願いします

行けるところまで行きたいなと思っていて。その前に早慶戦があるのでそこでしっかり勝てるように。もう一回切り替えて、ゼロからの状態でしっかり早慶戦に臨むことが、全日本団体に勝つための一歩だと思うので、そこを落とさないように練習していきたいと思います。

遠藤里菜(スポ3=群馬・高崎商大付)(※3日目終了後)

――今日の結果を振り返って

結果は本当に優勝を狙っていたので、自分たちのエースが怪我している中でも絶対優勝しようと本気で思っていました。絶対勝てない相手ではなかったので、すごい悔しいです。

――溝口礼菜(スポ3=千葉・柏陵)選手が抜けた中で、チームとして意識していたことはありますか

溝口が抜けても早大は個性もあるし、強い選手もいたので。自分はむしろ、みぞ(溝口)は休んでて私たちに任せろ、という気持ちでいました。

――日女体大戦で意識されていたことは

私は前で点を取るタイプじゃなくて。ゾーンなんですよ、後ろで絶対に取られない自信があるので。自分のプレースタイルを崩さずにずっとやっていたんですけど、同点で7周り目の自分に回ってきたんですけど、その時に15本勝負だったら負けない相手だったのですが、チームスコアは同点で、最終周りで同点だったので。最初1点取られて、相手が来てくれて自分が1点を取って、同点は変わらずで。その時に自分が一歩踏み出して、一つ挑戦できる技を前に出せれば、一つ挑戦できたらなって振り返って悔しいです。最後自分が挑戦できずに、1年の央梨沙(狩野、スポ1=宮城・常盤木学園)に回してしまったことが、先輩として情けないというか、すごい後悔があります。悔しさを明日本当にぶつけたいと思います。

――チームとして足りなった部分はどこでしょう

今日足りなかったのは、相手も弱くないので、どこかで一気に点を取るということはできないと思うんですけど。全然負ける相手じゃないところもあったし、私たちもリードしていたので、もっと余裕を持って試合に臨めていたらなと。余裕がなかったかなと思います、切羽詰まっちゃって、自分たちも。もっと大丈夫、大丈夫とチームがリードしているのがあったので、そう思います。

――三位決定戦に向けて意気込みをお願いします

早慶戦、全日本(全日本選手権)と団体が続くので、三決を勝って自身をつけて、次の大会につなげればと思います。

駒場みなみ(スポ3=富山西)

――今日の3位という結果をどう感じていますか

優勝を目指してやっていたというのと、日大にぼこぼこにやられてしまったのが、すごく悔しかったので、結果に満足しているかと言われればそうではないんですけど、接戦を勝ちきれたのは良かったかなと思います。

――準々決勝での同大との試合で意識していたことは何でしょうか

同大の最後周りの選手が、ナショナルチームの強い選手なので、その人のところでたくさん点を取られることは予想していたので、その人以外の2人のところで点を広げられるかというのを意識していました。その強い選手のところは粘って点差を広げられないようにしたりだとか、なるべく自分たちがスコアを上げていけるようにというのを意識していました。

――同大戦は1点のリードで最後周りに回ったと思いますが、プレッシャーはありましたか

そうですね。私も練習で何度か試合をしたことがあって、すごい苦手意識を持っていて、それと前の試合も同大は接戦をしていたので。最後すごい強いということは分かっていたので、ここ最近接戦を勝ちきれていない試合が多かったし、ベスト4とベスト8で全然違うので、プレッシャーは感じていました。

――同大戦の最後は一本勝負になりましたが、今までの一本勝負と違っていた部分は

正直ラッキーというか。接近戦になって、私が突いて、最後勝てたんですけど。相手が出てくるのを待ちでやっちゃうと、絶対に食らうなと思っていたので、自分がプレッシャーをかけて、簡単に下がらないようにというのは意識していたんですけど、それが良かったのかはよく分からないです(笑)。

――準決勝の日大戦では序盤に大きくリードをされてしまいましたが、その理由は何でしょうか

全体的に入りが悪かったというのが原因だと思っていて。日大の最初に当たった人は、同点とかプラス1かマイナス1で次の人に回すという試合をしていたので、イメージとしてはそうだったんですけど。関カレでの決勝でも負けている相手というのもあって、苦手意識というのを自分でも作っちゃってて、突けてれば点数になっているとこを外してしまったり、もったいないミスをしてしまった、次の子にリードをつなげられなくて、そこからどんどん悪い流れになってしまったのかなと思います。

――三位決定戦は接戦となりましたが、リードを許さなかったのはなぜですか

関学には自分が大学に入ってからは負けたことがなくて、王座(全日本王座選手権)でもけっこう点差を広げて勝てたので、自分は苦手意識がなくて。という意味で自信を持てて試合ができたというのが良かったのかなと。点を取られても焦りがなくて、最後危なかったんですけど、自分の中では冷静だったというか、冷静に試合ができたのは良かったと思います。

――今後、「打倒日大」のために何が必要になってくるでしょうか

私たちのチームは個人個人の調子の良し悪しがすごく試合に影響していると思ってて、いい時はいい流れで勝てるんですけど、悪いってなっちゃうと日大戦の試合のようにズルズルと悪い流れに行っちゃうので、そこは個人個人のレベルをそれぞれ上げて、チームとしてそこを見直していくというのが大事で。後はベンチ流れが悪くなった時にアドバイスをしたりだとか、ベンチとしての心がけも大事だと思いますし、早慶戦、全日本(全日本選手権)まで時間がないので、新しいことをできるようになるのは難しいと思うんですけど、来年とかに向けてチーム全体の底上げと、ベンチの声掛けと、後は自分自身も取りに行けたところで取れなかったりだとか、まだ役割を果たせていなかったので、個人的にはもっと攻撃力を上げるのが大事なのかなと感じました。

狩野央梨沙(スポ1=宮城・常盤木学園)

――3位という結果をどう捉えていますか

優勝したかったので、すごい悔しいです。

――最後周りをやられていたと思うのですが、何か意識していたことがあしますか

準決勝の時に自分がミスしていたことが多かったので、自分のミスをなくすように意識していました。

――昨日の2試合を振り返って

自分が最後周りというプレッシャーもあって、自分が頑張らなきゃ、頑張らなきゃと思っていたので、そこが一番悪かったかなと思ったところです。

――準決勝で敗因を挙げるとしたらどこになりますか

流れを悪くしてしまったところが一番の敗因かなと思います。

――今日の三位決定戦を振り返って

昨日は悪い流れを作ってしまったという反省があったので、そこをなくすようには意識していました。

――全日本選手権に向けて意気込みをお願いします

チーム一丸となって、頑張りたいです。