広島は31日、マツダスタジアムで行われたDeNA戦に3-0で勝利した。2位の巨人が敗れ、優勝へのマジックは10になったが、先発予定だった福井が登板を回避するアクシデントもあり、試合後の緒方監督に笑顔はなかった。■当初、首痛発表も緒方監督が会…

広島は31日、マツダスタジアムで行われたDeNA戦に3-0で勝利した。2位の巨人が敗れ、優勝へのマジックは10になったが、先発予定だった福井が登板を回避するアクシデントもあり、試合後の緒方監督に笑顔はなかった。

■当初、首痛発表も緒方監督が会見で明かす M10にも笑顔なし

 広島は31日、マツダスタジアムで行われたDeNA戦に3-0で勝利した。2位の巨人が敗れ、優勝へのマジックは10になったが、先発予定だった福井が登板を回避するアクシデントもあり、試合後の緒方監督に笑顔はなかった。

 福井は、試合直前までベンチ前でキャッチボールを行っていたが、ベンチに呼び戻され、先発のマウンドには薮田が上がった。試合中までは、首痛のため先発を回避という発表だったが、「試合前でのブルペンで、右手に力が入らないということだった。本人は何としてでも投げようとしていたが、我慢をしながらやっている表情だったので、トレーナーとコーチがストップをかけた」と、試合後の会見で緒方監督が事情を説明した。

 緒方監督は、「急遽のことだったので、相手ベンチに行って、ラミレス監督に事情を説明した。相手には申し訳ないことをしてしまった」と、試合直前の不手際を反省した。

 福井の状態については、「すぐに病院に直行させた。詳しい検査の結果などは、後でわかると思うが、(一軍登録は)抹消します」と、軽症ではないことを示唆した。登板回避を命じられた福井は、戸惑いの表情も見せていた。緒方監督は「最終的に、本人としっかり話し合うことができなかった。ベンチがバタバタしてしまって、みっともない姿を見せてしまった」と肩を落とした。

 それでも緊急登板の薮田が登板し、試合には勝利した。「ゴタゴタがあったのに、選手はしっかり試合に集中してくれた」と指揮官は選手をねぎらったが、先発ローテの一角がまた離脱することになり、残りのシーズン、さらにはポストシーズンに向けて、チームとっては不安材料となった。

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo