元号が「令和」になった最初の春秋シーズンを終え、東京六大学野球リーグに新しい風が吹きそうだ。現在6校中3校の監督が退任を発表しており、来季以降の勢力図に大きな影響を与える可能性がある。動きがあった各校の去就を見ていきたい。 まずは明大を1…

元号が「令和」になった最初の春秋シーズンを終え、東京六大学野球リーグに新しい風が吹きそうだ。現在6校中3校の監督が退任を発表しており、来季以降の勢力図に大きな影響を与える可能性がある。動きがあった各校の去就を見ていきたい。

まずは明大を12年間率いた善波達也監督。野村祐輔投手(現・広島東洋カープ)、高山俊選手(現・阪神タイガース)らに加え、今年広島東洋カープから単独1位指名を受けた森下暢仁主将など、教え子を10年連続でプロ野球の世界に送り出してきた。これは早大の9年連続を抜くリーグ史上最長記録となる。育成だけでなくリーグ優勝9回、今年6月の全日本大学選手権では38年ぶりの日本一を達成したほか、大学日本代表監督も2回務めるという輝かしい成績も残した。なお、後任は未定。

続いて慶大・大久保秀昭監督も今季限りでの退任が決まっている。2014年まで社会人野球JX-ENEOSの監督を務めており、都市対抗を3度制した。2015年に母校・慶大の監督に就任後、5年10季で3度優勝し、郡司裕也主将(中日ドラゴンズ4位指名)や柳町達選手(福岡ソフトバンクホークス5位指名)、津留﨑大成投手(東北楽天ゴールデンイーグルス3位指名)をはじめ数々の選手を育てた。退任後は古巣・JX-ENEOSへの監督に復帰することを発表。後任候補には、同部の卒業生でJR東日本野球部監督・堀井哲也氏の名前が挙がっている。

そして、東大・浜田一志監督もユニフォームを脱ぐ。2013年に就任すると、2015年には東大の通算連敗記録を94で止め、育成面でも教え子の宮台康平投手をプロ野球の世界へと送り込んだ。次期監督は、中日ドラゴンズの球団代表を務めた井手峻氏。井出氏は東大史上初のプロ野球経験を経験した監督となる。

このほか、2018年に現役引退し早大コーチを務めていた田中浩康氏は、来季から横浜DeNAベイスターズのファーム内野守備走塁コーチに就任することが決定。これに伴い、母校のコーチを退任する。