投打の噛み合った立大が6対1で明大に快勝。今カード1勝1敗1分けとして4回戦へと持ち込んだ。【5回裏、ライト前へ逆転タイムリーを放った明大・柴田が笑顔で歓声に応える】 強い日差しの中で始まった一戦。明大は新戦力を起用しながら大きくメンバー…

 投打の噛み合った立大が6対1で明大に快勝。今カード1勝1敗1分けとして4回戦へと持ち込んだ。

【5回裏、ライト前へ逆転タイムリーを放った明大・柴田が笑顔で歓声に応える】

 強い日差しの中で始まった一戦。明大は新戦力を起用しながら大きくメンバーを変更し、9月29日の早大戦以来の登板となる竹田祐(2年・履正社)が今季初先発した。対する立大は、リーグ通算51試合16勝15敗、防御率2.23、前日27日に22歳の誕生日を迎えたばかりの田中誠也(4年・大阪桐蔭)が先発。「同じ相手に2回負けてはいけない」と、1回5失点で降板した2日前の雪辱を誓ってマウンドに上った。

【5回裏、相手を突き放す2点タイムリー2塁打を放った藤野が2塁ベース上でガッツポーズ】

 先制したのは明大だった。1回表、「土曜日を引きずって、自分で嫌な雰囲気に持っていってしまった」という田中の立ち上がりを攻め、ヒットと四球で1、3塁のチャンスを作ると、1死後に4番・北本一樹(4年・二松学舎大付)が低めの変化球にうまくバットを合わせて一二塁間を破るライト前タイムリーで1点を奪った。

 だが、2回以降は田中が本来のテンポの良いピッチングで無失点を続けると、5回裏に立大が反撃。ヒットとエラー、犠打と四球で2死満塁とすると、5番・柴田颯(1年・札幌一)が「いいところで打てた」と一二塁間をしぶとく破るライト前への2点タイムリーを放って逆転。さらに6番・藤野隼大(4年・川越東)が右中間を破る2点タイムリー2塁打で続き、この回一挙4得点。前日は6回に明大に一挙5点を奪われて逆転負けを喫したが、そのお返しとばかり、集中打で一気に試合をひっくり返した。

【立大の先発・田中は7回5安打1失点。2回以降無失点に抑える好投でリーグ戦通算17勝目を挙げた】

 その後、田中が6回、7回と走者を背負いながらも無失点で切り抜けると、7回裏に2死1塁から再び柴田が、今度は左中間を破るタイムリー3塁打を放って1点を追加。8回からは、中川颯(3年・桐光学園)が2番手としてマウンドに上って2イニングを打者6人でピシャリ。溝口智成監督が「チームで勝てた1勝だと思います」と振り返った通り、投打が噛み合った試合運びで前日のリベンジに成功し、田中が自身の現役最多勝利数を更新する通算17勝目をマーク。今カードの決着は明日の4回戦へと持ち越した。

【約1ヶ月ぶりのリーグ戦登板となった明大・竹田。序盤は好投したが5回につかまった】

■明治大vs立教大3回戦
明治大 100 000 000=1
立教大 000 040 11X=6
【明】●竹田、中山、米原、大田−篠原、小池
【立】○田中誠、中川−藤野

◎立教大・溝口智成監督
「苦しい立ち上がりでしたけど、(田中)誠也がよく粘って、チームで勝てた1勝だと思います。明日につなげようと言っていた中で、明日につながったんで良かったです。(田中は)前回はまさかの1回降板でしたけど、2度はないだろうという中で、本来のピッチングをしてくれた。投打が噛み合ったいい試合でした。(3打点の柴田は)一昨日、ホームランを打ってから状態がいい。気楽に(打席に)入れている。途中から出た選手や代わりの選手が活躍してくれるのはいいこと。明日、このチームの最後になるんで、ベストを尽くせるように頑張りたい

◎立教大・田中誠也(4年・大阪桐蔭)
「(2日前の1回戦では1回降板となり)小学生や中学生の頃から同じ相手に2回負けてはいけないと言われてきた。その言葉を忘れず、変な力が入らないように伸び伸びと投げた。最後にして投打の噛み合った最高のゲームができた。この1年、1年生に助けてもらいながらやってきた。来年以降も頑張ってもらいたい。(通算17勝について)勝ち星にこだわっては来ていなかったですけど、結果的に勝てたのはうれしい。まだ明日がある。しっかり準備したい」

◎立教大・柴田颯(1年・札幌一)
「(逆転打は)前のバッターが山田で、四球があると思ってずっと準備していた。いいところで打てて良かった。同じ1年生で健太(山田)と仁(宮崎)がずっと出ていて、自分はこの秋は代打での出場だけだったので悔しい思いを持っていました。明日も厳しい戦いになると思うので、いいところで打てるようにしたい。最後、4年生のために勝って終われるようにしたい」