18戦目の相手は首位・大東大。自動降格圏内の明大にとっても、勝てば優勝が確定する大東大にとっても負けられない対決となった。前半は得意の堅守速攻の展開で7点のリードを奪い折り返したがインサイドを止めきることができず。6点差で敗れ、単独最下位…

 18戦目の相手は首位・大東大。自動降格圏内の明大にとっても、勝てば優勝が確定する大東大にとっても負けられない対決となった。前半は得意の堅守速攻の展開で7点のリードを奪い折り返したがインサイドを止めきることができず。6点差で敗れ、単独最下位脱出とはならなかった。

◆8・24~11・14 第95回関東大学1部リーグ戦(駒沢体育館他) 

▼10・28 対大東大2回戦(白鴎体育館)

明大73{26-19、18-18、11-22、18-20}79大東大○

スターターは、PG渡辺翔太(政経3=宇都宮工)、SF富田一成(法3=藤枝明誠)、SF須藤昂矢(営4=桐光学園)、PF永田渉(政経3=盛岡南)、C溝口月斗(国際2=東海大札幌)。

番狂わせまであと一歩だった。堅い守りとエース・須藤の得点で7点のリードを奪い迎えた後半。前半は抑え込んでいた2メートル超えのCのモッチ・ラミンに対する守りにほころびが生まれ始め、インサイドから失点を重ねる。徐々にゴール下を制圧されると、7点のリードは第3クオーター(Q)を終える頃には4点のビハインドに変わり流れは大東大に。しかし「今までで一番勝とうという意志が強く見えた」(鍵冨義紘HC)と高さが物を言うリバウンドでは反応の速さで対応し、相手にセカンドチャンスを与えなかった。オフェンスでは今季初めてスターターに抜てきされた富田を中心に外角からのシュートを高確率に沈め得点。攻守で高い集中力を見せ、常に相手を射程圏内に捉え続けた。それでも開幕戦での敗北以来、15連勝中の大東大を相手に再びリードを奪うには至らず。6点差で敗れ連敗は6を数えた。 

「ここで終わりたくないし、終わっていいチームでもない」(鍵冨HC)。下位2チームは2部に自動降格となりインカレへの出場権も奪われる今大会。3カ月にわたって行われてきたリーグ戦も残り4試合で明大は最下位と後がない状況に立たされている。それでも今試合では大東大を相手に接戦を繰り広げ、優勝校にも負けず劣らずの実力があることを証明した。「残りの試合は全部勝つくらいの気持ちで」(富田)。1戦必勝で自動降格回避へ望みを繋げたい。

[長沼遼太] 

試合後のコメント

鍵冨さん

――試合を振り返っていかがですか。

 「負けていい試合は1試合もないけど、今までの負けた試合の中では自分たちのやりたいことをやろう意志、勝とうという意志は一番見えた試合だったと思います。ここまで来て自動降格になってしまうとインカレもないし、入替戦もないので、今年度の試合がリーグで終わってしまいます。そうはなりたくないので4年生を中心に『これで最後には絶対しない』という声を掛けながら試合に臨んだのが出たのかなと思います。今までの試合に比べると3Qの流れが悪い時もいつもみたいに10点15点差といかず一桁で粘るということができていたのかなと思います。相手は優勝したのですがその相手にこれだけできたというのは自信にしていいと思いますし、決して最下位と1位の試合内容ではなかったと思います。これを1試合で終わらせず、この集中力と強度を継続してこの大会残り4試合勝ち切って終わりたいと思います」

富田

――スターターに任命された時の心境を聞かせてください

「めちゃくちゃ緊張していました。今日は耕平(常田・政経2=正智深谷)がケガで出られないというのは聞いていたので自分が出る可能性があるなとは思っていました。でも試合のアップの時に監督から言われて実感してさらに緊張していました(笑)。固くはなっていたのですが同級生の翔太(渡辺)とかが軽い感じで声をかけてくれたので少しはほぐれました」

――持ち味は出せた試合だったと思いますが手応えはいかがですか。

「自分は3Pシュートを期待されていると思うのですが、まだまだ自分の中で少し物足りなかったなというのはあります。もっと練習して確率を上げて周りからの信頼を勝ち取りたいです」

――前回の試合よりもチーム全体が盛り上がっていたように見えました。

「昨日はコート上の選手以外も流れが悪い時に静まってしまっているという話がミーティングで出ていました。そこで今日は『どういう場面でも盛り上げよう』と話していたのでそれがコート上でもベンチでも発揮できたかなと思います」