日本ラグビーフットボール協会審判委員会は、アジアスクラムプロジェクトとして、8月22日(月)から24日(水)の日程で、アジアのディベロップメントレフリーとレフリーコーチを招待して、研修会を開催している。 アジアパネルレフリーを輩出できてい…

 日本ラグビーフットボール協会審判委員会は、アジアスクラムプロジェクトとして、8月22日(月)から24日(水)の日程で、アジアのディベロップメントレフリーとレフリーコーチを招待して、研修会を開催している。

 アジアパネルレフリーを輩出できていない国々を中心に、マレーシアから2名のレフリーと1名のレフリーコーチ、シンガポールから2名のレフリー、韓国から3名のレフリーと1名のレフリーコーチが参加している。

 レフリーは午後から、菅平で行われている大学生の練習試合をレフリングし、レフリーコーチからコーチングを受けているが、その他にも、ワールドカップイングランド大会で日本代表のメンタルコーチだった荒木香織さん(大学教授)からメンタルコーチングについてや、元20歳以下日本代表コーチの古田仁志氏(国士館大学監督)からハイパフォーマンスプレーヤーのコーチングについての講義を、午前や夕食後に受けている。

 2日目の午前中は、トップリーグで活躍し昨シーズン現役プレーヤーを引退した、斉藤展士さんを講師に招いて、スクラムについての理解を深めた。座学ではなく、グラウンドで行われ、最初は大学生のスクラム練習を実際にレフリングし、そのあとは、レフリーもスパイクに履き替え、実際にスクラムを組んでみて体験し、スクラムのメカニズムについて体験を通して研修した。

 講師の斉藤さんは、「楽しかった。レフリーの方々にスクラムを教えることはないので、大変興味深かった。実際にスクラムを組むことで、フロントローの気持ちを感じてもらえたのではないでしょうか」。

 日本ラグビー協会審判委員長の岸川剛之氏は、「ワールドカップを開催する国として、同じアジアのマッチオフィシャル(レフリー、アシスタントレフリーなど)の育成は急務。アジアが一つになってワールドカップを盛り上げられる雰囲気を作っていきたい」と話した。

 2019年のワールドカップ日本開催に向け、アジアのレフリー育成・強化に積極的に取り組んでいく考えだ。(文:日本ラグビー協会レフリー委員会 原田隆司氏)