10月になったとは言え、強い日差しと暑さが残るこの日。昼休みの時間に東京大学との合同デモンストレーション(デモスト)が開催された。東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)で、先週、今春の王者である明治相手に勝ち点をあげて優勝への道が見えてき…

 10月になったとは言え、強い日差しと暑さが残るこの日。昼休みの時間に東京大学との合同デモンストレーション(デモスト)が開催された。東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)で、先週、今春の王者である明治相手に勝ち点をあげて優勝への道が見えてきた。優勝のためには、今週末東大に勝利することが必至である。

 授業が終わった学生が徐々に増え始めた早稲田キャンパス3号館前では、応援部員が大きな声をあげて観客を呼び込んでいた。応援部では東大戦を秋季リーグの中でも集中応援として、昼休みにビラ配りをしたり、SNSを使って宣伝するなど観客数を増やすための活動をしてきた。その甲斐あってか、デモストを見ようとする学生の数も1週間前の早明合同デモストにも引けを取らない。大久保友博(政経3=千葉南)の力強い司会で開始したステージで最初に演奏されるのは早大と東大の第一応援歌、『紺碧の空』と『闘魂は』である。両大学のチアリーダーズが一緒になって会場を盛り上げる。そして、待機中から気合を声に出し意気込み十分な小野興連盟常任委員(政経4=東京・世田谷)が登場して『紺碧の空』を振る。東大運動会応援部も負けじと応援歌『闘魂は』で盛り上げる。続いてチアリーダーズが『Runner』を華やかに披露。タイトルのように疾走感のある、風をイメージした演技を心がけたと菊池真由(政経4=千葉・市川)が語るように次々とキレのある技を決めていく。盛り上がる会場に続々と集まった早大生の注目を東大リーダーが一気に集める。早大の教旨を暗記して読み上げるなど早稲田を絡めた演出で盛り上げ、東大の『チャンスパターンメドレー』を披露した。


司会を務めた大久保

 池原瞭太旗手(商4=埼玉・川越)の学生注目から披露された早大応援曲メドレーは『大進撃』『スパークリングマーチ』『コンバットマーチ』と続くスペシャルバージョンで、最後は4年生リーダー9人による『紺碧の空』で締めた。デモストも終盤、野球部の登場に客席が湧く。野球部部員が勝利への意気込みを語ったのちは下田隆博代表委員主将(政経4=東京・早大学院)がセンター指揮を務める校歌で、野球部と応援部が肩を組み、観客同士も肩を組んでデモストを締めくくった。


『都の西北』を歌う応援部3パート

 集中応援とした東大戦について下田は、「『紺碧の空』を一番流せる試合」と語り、応援への期待を見せた。今回のデモストは先週の明治戦に勝利しているからか、応援部が全体的に楽しんで盛り上げていた。優勝への希望を見据えて応援部の士気も高まっている。その第一歩として、今週末『紺碧の空』を神宮球場に響かせてくれるだろう。

(記事 市原健、写真 馬塲貴子)

コメント

下田隆博代表委員主将(政経4=東京・ 早大学院)

――デモストの全体的な仕上がりはいかがでしたか

早明戦に勝って、全員いい顔していたのでよかったなと思います。

――いい顔、というのは具体的にはどのような表情ですか

今週末も勝つぞ、みたいな気合の入った顔をしていましたね。

――リーダー下級生は練習の成果を発揮できていましたか

先週までは本当に拍手のキレもなかったんですが、今週に入ってから出てきていて、優勝したいという気持ちの表れが見えて、だんだん良くなってきているなと感じました。

――東大戦は集中応援とのことですが、具体的には何をされていますか

部員、新人合わせて180人が、昼休みに学年関係なくビラを配ったり、SNSで情報を流したりしています。東大戦に向けて、今までで一番多くのお客様が来てくださるように、工夫をしています。

――なぜ他大ではなく、東大戦を集中応援にしたのですか

こういうことを言うのはあまり良くないとは思うんですが、『紺碧の空』を一番流しやすいというか。早稲田はこれまで東大に負けたことがないので、応援も楽しんでいただけるのではないと言うことで、東大戦を集中戦にしました。

――東大の応援にはどのような感想を持たれましたか

人数が少ない中で盛り上がっているのはさすが東大だなと思います。練習も東大に負けないよう、これから3日間、しっかり練習をして行きたいと思います。

――東大戦に向けて意気込みをお願いします

先週の流れのまま行けば勝てると思うので、本当にここで気を抜かずに、頑張っていきたいなと思います。

菊池真由連盟常任委員(政経4=千葉・市川)

――ステージで意識された点はなんですか

今回、東大戦を集中応援にしよう、という風に考えていて観客の方を多く動員したい、という思いからまずはデモストでも野球部の主力選手の方々に来ていただいて、集客をいつもよりも積極的にしようと企画しました。

――実際の集客はいかがでしたか

秋は結構入らないことが多いんですけど、私がずっと出ている中で一番入ったんじゃないかと思います。部員一人一人が各自のSNSで広報活動を行う等の活動でかなり集まったかな、と思います。

――チアの演技構成で意識されたことはありますか

『Runner』という曲なので、走るような、疾走感のある演技やスピード感を大切にして作ったのですが、例えば「エンジの風を巻き起こせ」というコールがあるのですが、そこで「風」をイメージした動きなどがあったと思います。

――東大側の演技を見て感じることはありますか

『不死鳥』がすごく個人的に好きなのですが、今季東大が得点を多く入れているので、『不死鳥』が流れて流れに乗ってしまうのが、怖いな、と感じました

――東大のチアの方と仲のいい様子が見られました

結構仲がいいです。特に東大の同じ役職の子は合同演奏会で一緒に演技を作り上げたりしていたので仲は良いかな、と思います。

――今週末の東大戦に向けて、メッセージをお願いします

優勝に向けて、絶対に負けられない戦いだと思うので、絶対に勝ち点を取れるような応援をするように頑張ります。