先日、欧州選抜と世界選抜が対戦する男子団体戦である「レーバー・カップ」(スイス・ジュネーブ/9月20日~22日)で、ロジャー・フェデラー(スイス)に7‐6(5)、5‐7、7‐10のフルセットで…

先日、欧州選抜と世界選抜が対戦する男子団体戦である「レーバー・カップ」(スイス・ジュネーブ/9月20日~22日)で、ロジャー・フェデラー(スイス)に7‐6(5)、5‐7、7‐10のフルセットで敗れたニック・キリオス(オーストラリア)。

彼がチームメートに伝えた、第2セットの2ゲーム目を落とした理由は、なんと会場にいたセクシーな女性のせいだった。キリオスは、第1セットをタイブレークで取ると、第2セットを不安定なサーブゲームで始めた。何とか1ゲーム目をキープすると、すぐにフェデラーに40-0の完璧なサーブゲーム巻き返された。キリオスは3ゲーム目、ブレークポイントを握られながらも、どうにかキープした後にベンチに戻り、コーチであるジョン・マッケンローとチームメートに驚きの告白をした。

「集中力が切れてしまったよ。ものすごくセクシーな女性が観客席にいるのを見つけてしまったんだ。本当に本気で彼女と結婚できるくらいさ。今すぐにでもね!」

キリオスの言葉には、さすがのマッケンローも苦笑いだった。キリオスはその後、昨年の「レーバーカップ」同様フェデラーに敗れてしまったが、昨年のスコアが3-6、2-6だったことを考えると、マエストロを相手に大健闘だったと言えるだろう。

一方、勝利したフェデラーは、キリオスを相手にだいぶ苦戦を強いられたことを認め、窮地を救ってくれたのはナダルの助言であったとコメントしている。

「今日の試合では、ナダルが僕を救ってくれたよ。これこそが、彼が真の王者であることの理由だと思う。彼は勝つためには、戦術を変えることも恐れていない。そして、積み重ねた努力を、心から信じているんだ」

キリオスが美しい女性に気を取られている間に、フェデラーは美しい友情に助けられていたようだ。フェデラーのチームである欧州選抜は、大会最終日に逆転し3連覇を飾っている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「レーバーカップ」での世界選抜チーム

(Photo by Julian Finney/Getty Images for Laver Cup)