夏の大会を勝ち上がっていくには、ある程度の打力が必須と言える。そこで攻撃力、すなわち得点力にスポットを当ててみたい。■過去10年の夏の甲子園での得点を調べてみるとダントツ1位は… 夏の大会を勝ち上がっていくには、ある程度の打力が必須と言える…

夏の大会を勝ち上がっていくには、ある程度の打力が必須と言える。そこで攻撃力、すなわち得点力にスポットを当ててみたい。

■過去10年の夏の甲子園での得点を調べてみるとダントツ1位は…

 夏の大会を勝ち上がっていくには、ある程度の打力が必須と言える。そこで攻撃力、すなわち得点力にスポットを当ててみたい。

 昨年までの過去10年の夏の甲子園の結果データによると、甲子園での1試合平均得点が最も多かった都道府県は「大阪」。その数字は6.63点で、総得点も212点と唯一の200点超え。大阪の代表校は毎年20点もの得点を取っている計算になる。全32試合を戦って、完封負けが1度もないのも立派だ。

 大阪に次ぐ得点力を見せ、1試合平均で6点を上回っているのは6.18点の「東東京」と6.14点の「西東京」。東京は夏の地区大会で狭い神宮第二球場を使用するため、どのチームも打撃戦に備えて攻撃力アップに励んでいることが影響しているかもしれない。

 また、第4位は「栃木」(5.87点)、第5位は「神奈川」(5.78点)、第7位は「茨城」(5.57点)とベスト10の半分を関東地区が占めた。06年に今治西が大会史上2位の記録となる3試合連続2桁得点を奪った「愛媛」は5.00点で14位。同じく14年に敦賀気比が3試合連続2桁得点だった「福井」は5.23点で10位だった。

■2桁得点試合の多い都道府県は?

 その2桁得点を挙げた試合数が最も多かったのは、7試合の「西東京」と「神奈川」。特に、神奈川の東海大相模は6試合で2桁得点を取っている。「大阪」と「東東京」は6試合で3位タイ、5位タイは5試合の「栃木」と「愛知」だった。

 1試合の最多得点は清峰(長崎)の22得点。次いで早稲田実業(西東京)の21得点、作新学院(栃木)の19得点と続いている。
? 今年の甲子園では、愛知の東邦が1回戦で19得点、2回戦で10得点と2試合で29得点をマーク。3回戦では2得点のみで聖光学院に敗れたが、勢いに乗ったら止まらない強打をみせた甲子園となった。また、盛岡大附も3試合28得点と高い打力をみせつけた。さて今日からの準決勝は、投手戦となるか、打撃戦となるか。いずれもバランスが取れたチームだけに、展開が楽しみだ。

(記事提供:高校野球ドットコム)

大平明●文