関東大学リーグ戦(リーグ戦)第3節、夏の大学交流苫小牧大会(サマーカップ)ではGWS(ゲームウイニングショット)まで持ち込まれ、惜しくも敗れた法大との対戦を迎えた。この日は課題であった立ち上がりが改善され、先制に成功。3-2で接戦を制し、…

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第3節、夏の大学交流苫小牧大会(サマーカップ)ではGWS(ゲームウイニングショット)まで持ち込まれ、惜しくも敗れた法大との対戦を迎えた。この日は課題であった立ち上がりが改善され、先制に成功。3-2で接戦を制し、大きな勝ち点3を手にした。

  前回の法大との試合で敗因として挙がったのは立ち上がりの部分。内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)は「それを解消しよう」と言って選手たちを送り出したという。その言葉通り、スタートからしっかりと足を動かす。4分14秒、数的不利なPK(※2)の時間に、アタッキングゾーンのブルーライン付近でFW生江太樹(スポ3=北海道・釧路江南)がパックを奪うとノーマークに。そのままGKとの1対1を制し、大きな先制点を挙げる。その後は立ち上がりの豊富な運動量に比べてやや失速しながらも、1-0で第1P(ピリオド)を終える。


 安定してアシストで得点に絡んでいるDF務台慎太郎(スポ1=北海道・駒大苫小牧)

  第2P、27分05秒、法大のゴール裏からの巧みなパスでゴールを決められ1-1。互いに次の1点を追いかけるなか、2点目を挙げたのは早大だった。先ほど先制点を決めた生江が再び豪快なロングシュートを放つと、ゴール前のFW北村瑞基(商2=東京・早実)がスティックでパックをたたき得点。再び勝ち越しに成功すると早大の猛攻が続く。リードを守り切りたい早大だったが、第2P残り3秒というところで、法大の鋭いシュートがネットを突き刺す。2-2と試合は再び振り出しに戻り、勝負の行方は第3Pへ。次の1点を挙げた方が勝利に一歩近づくという第3P序盤、シュートを放ったのはFW澤出仁(スポ3=北海道・武修館)だった。「あの場面で決められて良かった」という渾身のロングシュートがGKの肩口を超え、スコアは2-3。最後までリードを守り切った早大が勝利を手にし、開幕3連勝となった。


勝ち越しゴールを決めた澤出

  「内容はともかく勝ち点3を取れたのは大きい」と指揮官が振り返ったように、前節で強豪・東洋大に勝利した法大は優勝争いに絡んでくると予想されており、直接対決を制したことはかなり意味のあることだろう。とはいえ、「最後に危ないプレーがあったりとかマークを外してしまったりとか、心に余裕がなかったプレーが多かった」と澤出が振り返ったように、まだまだ修正すべき部分は減っていない。混戦模様のリーグ戦で上位に躍り出るために、プレーをブラッシュアップし2連戦に臨みたい。

※1 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が多く、数的有利な状態をパワープレーと呼ぶ。

※2 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が少なく、数的不利な状態をキルプレーと呼ぶ。

(記事 小林理沙子、写真 細井万里男)

※( )内はシュート数

結果
早大ピリオド法大
1(13)1st0(10)
1(20)2nd2(7)
1(16)3rd0(16)
3(49)2(33)
得点経過
チーム時間ゴールアシスト1アシスト2PK/PP
早大04:14生江PK
法大27:05土田土家
早大33:00北村生江
法大39:03古川土家土田
早大40:24澤出務台
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする
早大メンバー
セットFWFWFWDFDF
澤出青木杉本吉野務台木綿生江北村大崎草島
小澤田河田伊東住友大塚
チェイス冨田大石金井
GK谷口
コメント

内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)

――夏に敗れた法大に勝つためにどのようなことを意識していましたか

サマーカップでは1ピリの入りが悪いということだったので、その宿題があると、これを解消しようと言って送り出しました。

――立ち上がりは良かったですね

そうですね。前回当たった時よりは大分運動量が上がってきているのかなと思います。同じ失敗をしていては、優勝なんて口にできないので。そこに関しては良いとは言いませんけど、そこそこイーブンにできたのかなと思います。

――前の2試合と比べて試合内容はいかがですか

内容自体はあまり変わらないですね。もうちょっと精度を上げないと。あと少し判断が遅いかな。パックをキープする前に次のプレーを想定して動いてほしいです。きょうもお見合いしたり、躊躇している場面があったので、そこの思い切りの良さは早くしてほしいと思います。

――勝ち点3を獲得できたのは大きいですね

内容はともかく勝ち点3を取れたのは大きいと思います。特に法政は東洋に勝っているので、優勝争いに食い込んできていますし、直接相手に一勝できたのはとても良いことだと思います。

――あすの試合に向けて

どこのチームも状況は一緒なので、この3連戦は試合が終わった後の時間の過ごし方がとても大事になると思います。ここからしっかりダウンをしてケアをして、100パーセントの力を発揮してほしいと思います。

FW澤出仁(スポ3=北海道・武修館)

――開幕3連勝となりました。今の気持ちはいかがですか

1試合も落とせない試合だったので、とりあえず3連勝できて良かったと思って、ホッとしています。

――サマーカップでは法大に敗れました。きょう法大に勝つためのポイントは何でしたか

夏の大会は法政に走り負けたというところがありました。スタートから自分たちの100パーセントのプレーができなかったのが敗因だと思っていて、きょうはスタートから全員で走って早稲田のプレーをしようということだったので、実行できて、点数も先に入れられて先制できたので、そこは良かったです。

――試合を振り返って良かった点と悪かった点はありますか

勝ち切れたというところが一番良かったところだと思っています。ダメなところは、まだまだ勝ち方を知らないというところですね。最後危ないプレーがあったりとかマークを外してしまったりとか、心に余裕がなかったプレーが多かったので、そこをどんどん突き詰めていければと思います。

――きょうの試合で勝敗を分けた部分はどこですか

相手にとって不運なゴールもありましたし、そういう部分でこっちに分があったのもありますが、点数を上手く取れたのが一番良かったと思います。

――勝ち越しの3点目となった自身のゴールシーン振り返っていかがですか

第2Pギリギリで同点になってしまって、1点がどうしても欲しかったので、最初から行こうと思っていました。あの場面で決められて良かったと思います。

――あすは慶大との試合になりますが、意気込みをお願いします

去年の秋リーグでは2巡目で負けて優勝を逃してしまったので、1試合1試合、慶応だから明治だからという訳ではなく、集中して明日も勝てるように頑張りたいと思います。