<阪神4-5ヤクルト>◇10日◇甲子園

阪神が最下位ヤクルトに延長戦の末に敗れ、自力CS進出の可能性が消滅した。先発秋山を3回であきらめ、早めの継投で勝利への執念を見せたが、10回にラファエル・ドリス投手(31)が決勝点を許した。3球団目となる通算5000敗。逆転CSを目指すチームにとって、痛恨の敗戦になった。

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執念の継投も実らず、矢野阪神がいよいよ追い込まれた。同点で迎えた延長10回2死三塁。6番手ドリスが途中出場の塩見に中前へはじき返された。勝ち越し点を許し、虎党からため息がこぼれる。接戦を落とし、3球団目の通算5000敗。同時に自力CSの可能性が消滅し、大きな節目となる敗戦になった。

逆転CSに望みをつなげるため、矢野監督は試合序盤に決断を下した。3-4と1点差まで追い上げた3回2死二、三塁。投手秋山の打席で上本を送り込んだ。結果は空振り三振に終わったが、指揮官は3回4失点と精彩を欠く先発右腕の交代を早々に命じた。7連戦の初戦であったが、その選択に迷いはなし。試合序盤からブルペン陣をつぎ込むという険しい道を選んだ。

指揮官の期待に応えたのは球界屈指のブルペン陣だ。4回から登板した2番手島本は、2安打を浴びながら5月29日巨人戦以来となる2イニングを無失点。3番手岩崎も許したヒットは村上の右安打のみ。バレンティン、雄平から三振を奪うなど全力で2イニングを投げ抜いた。8回はジョンソン、9回は藤川と鉄壁リレーでゼロのバトンを懸命につないだ。

もはやリミッターはない。この試合を含めシーズン残り15試合。ブルペンを預かる金村投手コーチは前日9日の投手練習後に「早めに先発を代える形にもなるのかなと思う」と予言していた。先発の立ち上がり次第では早めに見切りを付けて、強みであるブルペン勝負に持ち込む-。負けられない試合。強みを前面に押し出す戦い方の選択は、必然だった。

詰めかけた虎党のためにも、全力で戦い抜く。7連戦前に諦めない気持ちが重要か? と問われた矢野監督は「当たり前やろ。それしかできへん。そういう姿勢を見せるというのと、戦う気持ちというのを見せていくしかない。一戦必勝でいきます」と力強く話した。執念の采配となったが、延長戦の末に自慢の救援陣が崩れた。逆転CSの夢は幻になりつつある。