開幕戦でのストレート勝利から一夜明けた秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)2日目、勢いに乗る早大は学芸大と対戦した。きょうも圧倒的な強さを見せつけ、1、2セットを連取。続く3セット目はサーブミスで流れをつかめない展開が続くも順調に点を重ね…

 開幕戦でのストレート勝利から一夜明けた秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)2日目、勢いに乗る早大は学芸大と対戦した。きょうも圧倒的な強さを見せつけ、1、2セットを連取。続く3セット目はサーブミスで流れをつかめない展開が続くも順調に点を重ね勝利した。セットカウント3-0(25-15、25-19、25-20)で開幕2連勝を収め、初戦の勢いそのまま良好な滑り出しとなった。

 第1セットは相手に先制点を許すも、序盤から堀江友裕主将(スポ4=和歌山・開智)の安定したレシーブがチームを支え、3連続得点を決める。宮浦健人(スポ3=熊本・鎮西)がブロックアウトを誘うスパイクを決めるなど、さらに相手にペースを譲らない。村山豪(スポ3=東京・駿台学園)のクイックやセッター中村駿介(スポ3=大阪・大塚)のダイレクトにより10-5と5点差にまでリードを広げた。試合終盤、セッター中村がこの日2度目のダイレクトを決め、22-12。会場には大歓声が沸き起こる。このまま危なげなく得点を重ねた早大は、25-15で第1セットを先取した。


ダイナミックなプレーを魅せる村山

  続く第2セットは武藤鉄也副将(スポ4=東京・東亜学園)のクイックで先制点をあげた。序盤から吉田悠眞(スポ2=京都・洛南)のストレートスパイクやフェイントを決める活躍が光る。松井泰二監督(平三人卒=千葉・八千代)が「思い切ってバレーができていたのでとても素晴らしい活躍だった」と評価するように、村本涼平(法4=京都・洛南)が欠場する中、秋季リーグ戦からスタメンとして出場している吉田が積極的にプレーする姿が見られた。その後も村山のサービスエース、大塚達宣(スポ1=京都・洛南)、宮浦のスパイクで点をあげ、流れを早大のものにしていく。宮浦、村山のブロックで守備の強さも見せた早大。23点目を決めたところから早大は初戦と同様に、セッター中村に代わり仲濱陽介(スポ2=愛知・星城)、武藤副将に代わり上條レイモンド(スポ2=千葉・習志野)、宮浦に代わり中島明良(法1=京都・洛南)と選手を入れ替えていく。仲濱のサーブで相手を崩したところに大塚がダイレクトを決め、24点目。最後は相手のサーブをミスし、25-19で2セット目を連取した。
そして第3セット、序盤から相手のサービスエースが決まるなどして3連続得点を許してしまう。さらに、サーブやブロックでのミスが重なり思うように得点ができず、平行線の戦いが続く。しかし、早大は攻める気持ちを忘れなかった。9-9で同点となってからは徐々にリードを取り戻し始める。終盤、大塚がパイプ、宮浦が連続でサービスエースを決めるなど躍動し、22-18。最後は武藤副将のトスから大塚が強烈なスパイクを決め、25-20でこの試合を終えた。


連続のサービスエースを決めた宮浦

 2試合を終えたチームの状況について、「2連勝できてだいぶ雰囲気も良く、点を決めたらみんなで走り回ることもできていて、サーブも攻められていて僕たちのいいかたちでできている」と語る中村。5季連続のリーグ戦優勝に向け、チームの雰囲気は上々だ。早大らしいプレーでこれからの試合にも挑んでほしい。

(記事 橋本和奏 写真 友野開登、西山綾乃)

セットカウント
早大25-15
25-19
25-20
学芸大
スタメン
レフト 吉田悠眞(スポ2=京都・洛南)
レフト 大塚達宣(スポ1=京都・洛南)
センター 武藤鉄也(スポ4=東京・東亜学園)
センター 村山豪(スポ3=東京・駿台学園)
ライト 宮浦健人(スポ3=熊本・鎮西)
セッター 中村駿介(スポ3=大阪・大塚)
リベロ 堀江友裕(スポ4=和歌山・開智)
コメント

松井泰二監督(平三人卒=千葉・八千代)

――きのう、きょうと振り返ってみていかがでしたか

一試合目というのはどのような状況でも学生たちは緊張して不安がある中で自分たちがやってきたことをしっかり出そうという意味でいい緊張感がある状態で勝ちたいという気持ち以上に今までやってきたことを出したいという気持ちがいい結果につながったとのではないかと思います。

―村本(涼平、法4=京都・洛南)選手がいない中でのチームの状態はいかがですか

去年も堀江(友裕主将、スポ4=和歌山・開智)が怪我で離脱するという時に厳しい状況が予想されていたけれどもその時に堀江がサポートしながら村本が頑張ってくれたりであるとかの経験があるので今年涼平がいなくなっても悠眞(吉田、スポ2=京都・洛南)が頑張っていたりそこを涼平がサポートするなど、去年経験済みのことなのでチームの作り方としては誰が出ても勝てるチームというスタイルできています。なのでそれで自信持ってあとは悠眞がやるかどうかだったのですがきのうきょうと思い切ってバレーができていたのでまあとても素晴らしい活躍だった思います。

―ー夏休みはチームとしてどのようなところを強化していましたか

サーブですね。あとはディグアタックという切り返しの場面ですね。まあ夏はほとんど大学選抜で抜かれていたので個を高める大きくするという基礎に戻る場面があったのですがその部分がまた厚みが増してきたのでいい夏の練習ができていたかなと思っています。

――夏の成果はこの2日間で見られましたか

やってはいけないミスであるとか今まで見たことのないような質の低いミスがなかったので積極的なプレーによるミスはありましたけど夏の成果は出ているのではないかと思います。

――来週以降に向けて意気込みをお願いします。

僕としては学生の良さを引き出せるように、そして相手がどこであろうと僕らがやることは決まっているので勝ち負けこだわらずにやることが重要だと思っているのでまた良いバレーをして欲しいと思っています。

武藤鉄也副将(スポ4=東京・東亜学園)

――きょうの試合を振り返っていただきますか

サーブで崩せた部分もあるのですがミスが結構多かった印象がありました。でもその分サイドアウトをしっかり取れていたのでこの夏しっかりやってきたサーブで攻めてミスをした時もしっかりサイドアウト取ろうということができたから3:0でしっかり勝てたのではないかなと思います。

―ご自身のプレーはいかがでしたか

東日本(大学選手権大会)で負けてから夏に代表で四人がいなくなり村本(涼平、法4=京都・洛南)も怪我をしていたのでスタメンが僕とあと駿介(中村、スポ3=大阪・大塚)しかいない状況でリザーブのメンバーも含めてレベルアップするためにかなりしっかり練習を積んできました。なのでその部分でいうとしっかり練習の成果が出ていると思います。

――村本さんがいない中でのチームの状態はいかがですか

正直に言うときつい部分はあるのですがここ2試合で悠眞(吉田、スポ2=京都・洛南)が自分の良さを出していたし周りでやっている僕らが引き出せてあげたということが悠眞の自信にもつながると思うのでその点で見ればいいのかなと思います。

――吉田選手の良さとは具体的にはどういったところにありますか

守りでいうとやっぱり村本のほうがおそらく良いとは思うのですがジャンプ力があるので一発のパンチ力は涼平よりは悠眞のほうがあるのではないかなと思ってます。そこを駿介(中村、スポ3=大阪・大塚)がうまく悠眞に集まらなように(トスを)分散してトスが来た時にはちゃんと悠眞は決めきっていたのでそういう部分ではこの試合では良さがしっかり出せたと思います。

――最後に来週以降の意気込みをお願いします

来週は日大で2勝している今勢いのあるチームなのできのう、きょうと出た課題を修正ではなくてそこをしっかり強化するというようにし対応していきたいです。なのでゆくゆくは全カレの決勝で一番いいプレーができるように今チーム一丸となって頑張っていきたいです。

村山豪(スポ3=東京・駿台学園)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きのう開幕してきのういい流れで終わったので、きょうはそのいい流れのままいけるようにという感じで試合をしました。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

もっと攻撃に参加できる機会とかがあると思うので、まだまだ攻撃に参加していけたらなと思います。

――夏休み中に、アンダー23の代表であったりユニバーシアードに出場なさったりして、ご自身の成長やこれからの課題を感じた部分はありますか

日本では経験できない高さだったりパワーをこの夏に体験してきて、それを自分の中で収穫できたのがすごく大きかったので、こっちに帰ってきてからも相手との駆け引きだったりをもっとできるようにしていけたらいいかなと思います。

――秋季リーグ戦での意気込みをお願いします

まずは目の前の一戦一戦を全力で戦って、最後いいかたちで終われたらなと思います。

中村駿介(スポ3=大阪・大塚)

――きょうの試合を振り返っていただけますか

1、2セット目は自分たちのいい形ができてましたが、3セット目はサーブミスで流れを持ってくることができなかったです。しかし、攻める気持ちが出ていたことは良かったと思います。

――吉田選手が入ってきて、セッターとして秋季リーグで変わったことはありますか

村本さんと変わったということで、最初は不安がありましたが合宿でだいぶ練習していて信頼はあったので、使い方を考えて一番いい形でトスを出せるように意識してプレーしていました。

――セッターとして今のチームの状態をどう見ていますか

二連勝できてだいぶ雰囲気も良く、点を決めたらみんなで走り回ることもできていて、サーブも攻められていて僕たちのいい形でできているので、これを継続していきたいと思います。

――夏休みに中村選手自身はどこを強化されましたか

応用というよりは、ボールの下にすぐに入るとか右側を取って相手のブロッカーと勝負するとか、基本的なことの精度を高めるように意識していました。

――来週への意気込みをお願いします

次の対戦相手である日大は勢いのあるチームですが、きょうときのうの早稲田の雰囲気というのを相手にぶつければ問題なく戦えるのではないかと思うので、その雰囲気を忘れずに来週も勝っていきたいと思います。

大塚達宣(スポ1=京都・洛南)

――今日の試合を振り返っていただけますか

きょうは2戦目ということで大分慣れてきたところはありました。このチームが秋リーグに向けてやってきたことを出さないといけないというか、きのうは初戦ということもあったので多少の緊張はありましたが、きょうは自分たちのやるべきバレーをやって3-0で勝てたのはチームとしては良かったところです。

――秋リーグに向けてやってきたこととは具代的にどのようなことでしょうか

サーブレシーブの質を高めることとサーブレシーブをしてからスパイクを打つという練習をずっとしてきたので、それが大分形にはなってきていますし、成果は出ていると思います。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

良くもなく悪くもなく。自分の一定の実力は出せていると思います。そういう意味ではいいのかもしれないのですが、もうちょっとチームを盛り上げるプレーがあってもいいのかなと思います。でも今は調子の波なくプレーすることが大事なのでそれを意識してやっています。

――相手の印象を教えてください

自分がブロックするときに左利きの選手とマッチアップしたのですが、右利きと違って打つポイントも肩1つ分ずれるのでブロックとかもしづらかったです。試合の中でも先輩方とコミュニケーションを取って、修正してやれました。左利きのエースに対して自分たちがどう守るかがカギだったと思うので、そう意味では先程言ったように試合を通してコミュニケーションを取ってブロックとディフェンスのシステムをチームで組むことができたので、それはよかったと思います。

――パイプの調子はいかがですか

パイプの調子はまあまあですかね。

――バックアタックを多く決められているなという印象を受けましたが

きのうに引き続き悪くはないと思いますし、精度としては良い方で。セッターの中村(駿介、スポ3=大阪・大塚)さんとも息があってきているので、それをリーグ期間の2ヶ月間、同じプレーができるように頑張りたいと思います。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

来週は日本大との試合で、(日本大は)2連勝して今すごく勢いに乗っているので、自分たちもそれに負けないくらい、それ以上の力で押し返せるようにしたいです。また1週間空くのでそこで調整して、その1週間ですごく成長するわけではありませんが、良いコンディションで試合に入れるようにしたいと思います。