全仏オープン(ローランギャロス)歴史1891年 に男子シングルスと男子ダブルスの2部門のみの大会「フランス選手権(Championnat de France)」として創設されました。1897年…

全仏オープン(ローランギャロス)歴史

1891年 に男子シングルスと男子ダブルスの2部門のみの大会「フランス選手権(Championnat de France)」として創設されました。1897年には女子シングルス部門、1902年には 混合ダブルス部門、1907年には女子ダブルス部門がそれぞれ追加されています。

1925年、それまでフランス人選手しか出場資格を得られませんでしたが、規約を改定して国際大会とし、正式な大会名を「フランス国際大会(Internationaux de France)」と改称しました。1928年には開催地が現在のスタッド・ローラン・ギャロスに移転され、1968年には四大大会で初のオープン大会となり、アマチュア・プロの別を問わず参加可能になりました。車いすテニス部門は2007年に創設されています。

開催期間・開催地

毎年5月末の日曜日から6月初めまでの15日間

フランス・パリ中心部から西に5キロほどの位置にある、パリ16区の森林公園ブローニュの森に隣接するスタッド・ローラン・ギャロス(Stade Roland Garros)で開催されます。

「コート・フィリップ・シャトリエ」をメインコートとして、「コート・スザンヌ・ランラン」、そして「コート・シモーヌ・マチュー」の3つのショー・コートと、他20のフィールド・コートが使用されます。

「コート・フィリップ・シャトリエ」は2020年大会までに可動式の屋根が設置される予定です。

サーフェス

土でできたクレーコート。白石灰岩と赤土(アンツーカー)と呼ばれるレンガの粉が使われており、コートは全体的に赤く見えます。

優勝賞金

賞金は男女ともに同額です。優勝賞金は、2019年大会ではシングルス優勝で230万ユーロ(約2億7130万円 為替ルート2019年8月12日時点)になります。*1チームの金額

大会の特徴

ハードやグラスのコートに比べると、球足が遅いとされるクレーコートで開催されているため、高速のサーブを武器とするビッグサーバーたちにとっては不利とされています。また、ラリーも続きやすく、最も過酷な大会と言われています。

「ローランギャロスには魔物が潜む」と言われるほど、上位の選手たちが早期に敗退するなど番狂わせが起きやすく、ドラマチックな展開を生み出すことで有名です。

四大大会では唯一、ホークアイ(審判補助システム)を判定手法として採用していません。判定に疑義が生じた場合、主審は審判台からコートまで降り、赤土に残された球の痕を確認するという伝統的な手法で検証を行います。また、審判がコールで使う言葉は全てフランス語です。

四大大会中で唯一、全てのコートに屋根がないため、これまでに雨天順延になり1日も試合が実施できなかったこともあります。現在メインコートである「コート・フィリップ・シャトリエ」への可動式屋根設置工事が進められており、2020年には完成し、2021年にはナイター試合も行われる予定です。

2019年にお目見えした「コート・シモーヌ・マチュー」は、公園内のオートゥイユ温室庭園内に建てられた半地下のコート。周囲が熱帯地域の植物を植えた温室で囲まれているユニークな施設で、選手や観客からも評判がよいようです。「全豪オープン」、「ウィンブルドン」、「全米オープン」については、それぞれのバナーをクリック↓