「リオデジャネイロ五輪テニス競技」(8月6~14日/オリンピックテニスセンター:バーハ・オリンピック・パーク/ハードコート)の大会6日目。男子シングルス、男子ダブルス、ミックスダブルスの3種目をプレーする日程が課せられたラファ…

 「リオデジャネイロ五輪テニス競技」(8月6~14日/オリンピックテニスセンター:バーハ・オリンピック・パーク/ハードコート)の大会6日目。男子シングルス、男子ダブルス、ミックスダブルスの3種目をプレーする日程が課せられたラファエル・ナダル(スペイン)が、ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)とのミックスダブルスを棄権した。

 ナダルの長い一日は、シングルスの最初のポイントをプレーした午前11時過ぎから始まった。ジル・シモン(フランス)を7-6(5) 6-3で破ったあと、2時間弱休んだナダルはマルク・ロペス(スペイン)と組んだ男子ダブルスで準決勝をプレーし、7-6(1) 7-6(4)でこれにも勝って、決勝に進出。スペインのために少なくともひとつ、メダルを確保した。

男子ダブルスで決勝進出を果たしたナダル(上)/マルク・ロペス

 しかしナダルにとって、これがこの日のプレーの限界だったようだ。彼はミックスダブルスの1回戦をプレーするため夕方にふたたびラケットを取るはずの時間の直前に、同種目からの棄権を決めた。8年前の北京五輪のシングルスで金メダルを獲り、2012年のロンドン五輪をケガで逃したナダルは、リオ五輪でその雪辱を果たしたいと語っていた。

 最後の最後にプレーできる3種目に出場し続けないことを決めたため、彼の体調に問いを投げる者もいるかもしれない。しかしコート上にいるときの彼はここまでのところ、2ヵ月半の休養を強いた左手首の問題を感じさせないプレーを見せている。

 「これは僕にとって容易なシーズンではなかった」とナダルは言った。「2週間前には、オリンピックに出られるかさえ定かではなかったんだ。ここ2ヵ月はまったくといっていいほど練習ができない状態だったからね」。

 水曜日に降った雨のおかげでナダルやそのほかの選手も一日休むチャンスを与えられたが、ナダルは木曜日のシングルス3回戦でシモンを撃破するのに2時間2分かかった。また、コート上では強い風が舞っていてショットコントロールを難しくし、さらにコートサイドでは看板が繰り返し倒れるほどだった。

 「終わってみれば、ナダルは変わらぬ彼だったよ」とシモン。「彼は決してまずいポイントを3、4本続けはしなかった」。

 ミックスダブルスと言えば、アンディ・マレー(イギリス)は当初、出場しないはずだったが、モニカ・ニクレスク/フローリン・メルギア(ルーマニア)が直前に棄権したため、ヘザー・ワトソン(イギリス)と組んでナイトマッチをプレーすることになった。マレーとワトソンはカルラ・スアレスナバロ/ダビド・フェレール(スペイン)を6-3 6-3で倒し、2回戦に進出した。(C)AP