アメリカ・ジョージア州アトランタで開催されている「BB&Tアトランタ・オープン」(ATP250/8月1~7日/賞金総額61万8030ドル/ハード コート)の準決勝1試合目で、日本の西岡良仁(ヨネックス)が世界18位の21歳、ニック・キリ…

 アメリカ・ジョージア州アトランタで開催されている「BB&Tアトランタ・オープン」(ATP250/8月1~7日/賞金総額61万8030ドル/ハード コート)の準決勝1試合目で、日本の西岡良仁(ヨネックス)が世界18位の21歳、ニック・キリオス(オーストラリア)に、3-6 6-3 3-6のフルセットの戦いの末に敗れた。20歳の西岡はキリオスと同世代の同じ1995年生まれ。

 キリオスは1時間36分の戦いの末に、3度目のツアー決勝進出を決めた。暑く湿気の多かったこの日、キリオスは16本のサービスエースを奪い、西岡に握られた4本のブレークポイントのうち3本をしのいだ。

 「ヨシは素晴らしい選手。彼とプレーするときは簡単には決められず、多くのラリーを強いられるが、僕は(第3セットで)奮起することができた。それは、いいファイティングスピリットの証明でもある」とキリオスは試合後に話した。

 「気分はいい。週の頭にも勝ち進めるだろうという予感はあったから、驚きではないけれど、この勝利は間違いなく有益で、価値あることだ」

 深いフォアハンドで西岡をベースラインの後ろに押し下げ、キリオスは第1セットで早々にブレークに成功し、3-1とリードを奪う。西岡は、第8ゲームで2度セットポイントをしのいだが、キリオスは次の自分のサービスゲームをラブゲームでキープし、6-3でセットを取った。このセットでの彼は、自分のファーストサービスからのポイントを1度しか落としていない。

 第2セットに入ると、西岡がすぐに反撃に出た。辛抱強く、そして安定したプレーを見せた西岡は、キリオスのアンフォーストエラーにもつけ込んでブレークに成功。6-3でセットを取り返して、勝負をファイナルセットに持ち込んだ。

 しかし第3セットに入るとキリオスがリズムを取り戻し、第6ゲームで4度目のブレークポイントをついにものにする。キリオスは西岡のフォアサイドにサービスのウィナー打ち込み、手にした最初のマッチポイントを逃さず決めて、試合に終止符を打った。

 「僕もいいプレーをしていたと思うが、彼は素晴らしいサービスの持ち主」と西岡。「セカンドサービスもよい選手だから、あまり多くのブレークチャンスを手にすることができなかった。彼のファーストサービスにプレッシャーをかけることもできていなかった」。

 だが、いずれにせよ西岡にとってこれはATPツアーでの、ここまでで最良の成績だ。この準決勝進出のおかげで西岡は、月曜日に更新されるランキングでキャリア最高の90位に上がることが予想されている。

 キリオスがツアーレベルで西岡と対戦したのは初だが、ふたりは2年前のチャレンジャー大会の2回戦で対戦していた。

 キリオスは日曜日の決勝で、身長208cmで第1シードのジョン・イズナー(アメリカ)と対戦する。今大会3連覇中のイズナーは、身長211cmのライリー・オペルカ(アメリカ)を6-7(5) 6-4 6-2で破って勝ち上がった。オペルカは18歳で世界ランキングは837位、これがツアーレベルで初めての準決勝だった。(テニスマガジン)(取材協力◎ATP)