シーズンの最後を飾るATPファイナルズ。2009年から長く開催地だったロンドンから場所を移すことに…2021年から2025年の間、ATPファイナルズの開催地をイタリアのトリノに移すとATPが発…

シーズンの最後を飾るATPファイナルズ。2009年から長く開催地だったロンドンから場所を移すことに…

2021年から2025年の間、ATPファイナルズの開催地をイタリアのトリノに移すとATPが発表した。これにより男子テニス界のトップ選手による世界最大の室内大会は、5年間トリノのイタリア最大の室内スポーツ施設であるパラ・アルピツアー・スタジアムで開催されることになる。

トリノの開催地招致は、イタリア・テニス協会とSport e Salute SpAがイタリア政府やトリノの自治体、ピエモンテ州と協力して行なわれ、今回の移転により、大会50年の歴史の中で初めてのイタリアでの開催が実現し、トリノは1970年から続くシーズンを締めくくる大切な大会の15番目の開催地となる。

ATP会長兼エグゼクティブ・チェアマンのクリス・カーモード氏は「総括的で素晴らし招致運動をしたトリノを讃えたい。ローマで行われているBNLイタリア国際や、ミラノでのネクストジェネレーション・ATPファイナルズに代表される世界規模の大会を開催してきていることからもわかるように、イタリアはヨーロッパの中でも最も確立されたテニスマーケットを持つ国だ。イタリア・テニス協会、そしてSport e Salute SpAとの協力体制をさらに強固にできることをうれしく思う。また、イタリアの増え続けるテニスファンたちのもとに、ATPのシーズン最後を締めくくる重要な試合を届けることを楽しみにしている。」とコメント。

また、「ATPファイナルズの成功はATPの健全な運営において不可欠であり、トリノでの開催は、2020年で終わりを迎えるロンドンでの12年間の功績を受け継ぎつつ、大会を更に素晴らしいものにしてくれると信じている。また、この場を借りてロンドン大会での提携企業様、特にAEG社、そしてO2アリーナでの大会開催をこれほどまでの成功に導いてくださったファンの方々にはに心から感謝したい。」と付け加えた。

世界1位で、ATP選手協議会の会長であるノバク・ジョコビッチも「ATPファイナルズは我々ATPにとって最も権威のある大きな大会。伝統的にこの大会は開催地を変えながら続いており、2021年に開催地がトリノに代わることにワクワクしている。まだ数年先のことだが、選手たちも楽しみにしていることと思う。私もトリノ大会に出場できるように願っている」と述べた。

トリノの市長であるチアラ・アペンディノ氏は「スポーツが長年に渡り文化と歴史に大きな位置を占めてきた都市トリノがATPファイナルズ2021~2025の開催地として選ばれたことを誇りに思います。トリノ市全体で一丸となり、スポーツ国際試合を組織してきた多くの地元エキスパートたちのノウハウを活用して行く所存です。我々の、他にはないパッションと経験に基づくアプローチが、このテニスという楽しいスポーツを観戦を持続可能で革新的にすると確信しています。トリノは、選手たちにとっても、世界中のファンの皆様にとっても、真に素晴らしい大会を作り上げることを、今から楽しみにしております!」と語った。

イタリア・テニス協会会長のアンジェロ・ビナギ氏も「トリノにおいて2021年からの5年間、ATPファイナルズを開催するという大きな任務は我が国の多大なる国際的な成功を意味する。我々の事業は、イタリア政府と地元自治体の協力によって成しえたこの大きな功績により非常に成功しているといえるだろう。このチームワークによって歴史的なツアーファイナルの素晴らしい伝統に恥じることのない素晴らしい大会を約束できるはずだ。」とコメント。

ATPファイナルズは、シーズン最後を飾るトーナメントで、その年の世界8位までのシングルスプレイヤーとダブルスチームのみが参加できる。2021年大会では1450万USドル(約16億円)という史上最額の賞金が用意される。

トリノは1861年から1865年前イタリア王国の最初の首都であった都市。2006年の冬季オリンピックなどの世界最大級のスポーツイベントを開催してきており、セリエAサッカーのユベントスFCとトリノFC2チームのホームタウンでもある。

ATPの今回の決定により、2018年8月に始まり東京を含めた40都市が名乗りを上げた国際招致レースは幕を閉じることとなる。

Photo by David M. Benett/Dave Benett/Getty Image

ATP翻訳ニュース/ATPTour.com