専門誌では読めない雑学コラム木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第203回 ゴルフをやる日って、運が悪いと、朝から晩まで渋滞につかまることがあります。 まずは、車の道路渋滞がありますよね。ようやく休みが取れてのゴルフですが、観光シーズンとも…

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第203回

 ゴルフをやる日って、運が悪いと、朝から晩まで渋滞につかまることがあります。

 まずは、車の道路渋滞がありますよね。ようやく休みが取れてのゴルフですが、観光シーズンともなると、高速道路は大混雑。少子化、高齢化が進み、「車の数が減る」と言われていますが、高速道路は一向に渋滞が解消されません。

 関東では「外環道路開通! やった~!!」と思ったら、その外環が混むし……。千葉方面は「アクアラインですいすい」と思いきや、そのアクアラインでは帰りの渋滞が凄まじい。ほんと、コースへの行き帰りだけでげっそりです。

 加えて、休日となると、ゴルフ場の”渋滞”も半端ないです。あるとき、ロングホールにカートが4台も入って、延々と渋滞が続くのを見ました。

 そうやって、朝から晩まで14時間ぐらい渋滞に巻き込まれて、しかも高いプレー料金を払って、ゴルフの何が楽しいのやら……。

 そんなわけで、今回はそういう思いをしないためにも、渋滞に対してささやかな抵抗を試み、対策を練ってみたいと思います。

◆まずは道路の渋滞対策
 車で行くことが決まっている場合は、予定よりも1時間ぐらい早く出て、現地でゆっくり休むしかないです。

 いいですか、「渋滞は加速度的に進む」。これを覚えておかないといけません。朝6時に出発すれば、現地に7時に着きます。でも、朝7時に出発したら、現地に着くのは9時です。

 朝は、時間が経てば経つほど、混雑がひどくなるのは当たり前。だから、渋滞エリアのゴルフ場には、早く出発したほうが得です。

 とはいえ、前日に寝るのが遅かったりすると、あまりに早い出発では睡眠不足になる場合があります。そういう方は、車中泊をするのがいいでしょう。

 夜遅くには家を出てしまって、都心部を突っ切って、運転疲れで眠くなる深夜1時頃、どこぞのサービスエリアとか道の駅などで車中泊をすれば、効率よく眠れます。

 もちろん、車内をフラット仕様にするとか、背中が痛くならないマットを敷くなどの手間はかかります。けど、すごく疲れて眠るので、睡眠は深いと思いますよ。

 季節的には、今ならエアコンなしでもいけるはず。試してみてはいかがでしょうか。

 渋滞対策で鉄板なのはこれ、電車でゴルフです。

 ゴルフ場のクラブバスが最寄り駅まで送迎してくれるコース限定となりますが、これをやったらやめられません。鉄道のダイヤが遅れることは、高速道路の渋滞に比べたら、何十分の1です。

 何より疲れないし、行き帰りにお酒が飲めるし、悪いところが何もありません。私はもっぱら、これでラウンドしています。

◆帰り道の渋滞対策
 帰りの渋滞も、朝と同様にピーク時を避けて移動したほうが効率的です。

 夕方5時にゴルフ場を出て、渋滞に突入して8時に帰宅するなら、7時まで健康ランドやアウトレットなどで時間を潰して、それから高速道路に乗って帰る。案外、家に着く時間は変わらないものです。

 何度も渋滞を体験して、懲りていますよね。だから、帰りの渋滞は”急がば回れ”を試してみてください。ゆったり構えて、有意義な休日を過ごしましょう。

◆ゴルフ場の渋滞はどうする?
 さて、ゴルフ場の渋滞問題ですが、通常ハーフ2時間10分~15分程度でラウンドするのですが、混雑しているとハーフ3時間ぐらいかかることも。そうなると、渋滞が起きていると言わざるを得ません。

 では、なぜ渋滞が起きるのか?

 基本的には、お客さんの詰め込みすぎが原因です。他にも、名物ホールがあって、そこの谷越えで渋滞するとか、短いロングホールがあって、そこで2オン狙いの人がいると渋滞するといった説があります。

 名物ホール渋滞説は、あながち間違っていません。けど、ゴルフ場の渋滞の根本は、いっぱい詰め込んでいるから、どこかでプレーが遅い組が現れて、詰まってしまうのです。

 だから、詰め込んでいるゴルフ場でも、トップスタートなら、まず渋滞に出会うことはありません。

 でもその昔、千葉の某コースでトップスタートの組を予約したら、前にひと組いて、がっかりしました。しかも、その組がチンタラとプレーしていて、「これじゃあ、早いスタートを取った意味がないじゃん」と憤慨したことがあります。

 あまりに遅いから、その組に「注意しにいこうか」、あるいは「マーシャル(進行係り)に相談しようか」と、丸一日、同伴メンバーとぶつくさ言いながらラウンドしていましたよ。

 それで最後に、その遅い組の野郎はどんな顔だと思って、スパイクを洗っているところを覗きにいきました。そうしたら、なんとその中のひとりが、こっちに向かってくるではありませんか。

「なんだオメー、やんのかぁ~」といった体で、一触即発状態に……。

 さあ、どうする!?……ってときに、その寄ってきた男が「木村さん、お久しぶりです」って、挨拶してくるから、びっくりしたなもう。

 なんだよ、知り合いじゃん。俺は丸一日、知り合いに対して怒っていたのかぁ~。これは、すごく恥ずかしいお話でございます。



コースがここまで渋滞したら、さすがに参ってしまいますね...

 それからというもの、いくら前の組が遅くてもイライラせず、渋滞を甘んじて受ける覚悟で生きています。

 具体的な渋滞回避は、やはり混んでいるコースには行かない。それしかないです。

 ただ最近は、人気の激込みコースと、ガラガラで経営大丈夫なの?的コースと、2極化になっていて、逆に空いていても問題です。

 ここは考え方を変えて、ゴルフは丸一日かけてやるもの。ハーフ3時間は当たり前、と思わないといけません。

 ゴルフ場が混んでいるからといって、怒るのは半人前です。どこかしこのメンバーで、競技に出ている方は決して怒りません。

 それはなぜか?

 競技に出ている方は、オーケーなしの完全ホールアウトゴルフに慣れています。あれは、普段のオーケーありゴルフより、1打余計に打ちます。そのため、どこの月例競技も、混んで渋滞が起きるのです。以前、鶴舞カントリー倶楽部のメンバーで、競技会に参加したときもそうでした。

 だから、競技に出ているメンバーは、「競技に比べれば、こんな渋滞は大したことはない」と思うはずです。

 そもそも前の組の遅さを見ているから、イライラするのです。その待っている間は同伴プレーヤーたちと、芸能界とか、ネオン街とかの、よもやま話でもして盛り上げましょう。

 さすれば、渋滞なんてあっという間に終わってしまいます。ということで、ぜひ休憩時間に楽しく過ごせる人とプレーしましょう。

 ちなみに、私は一緒に回っている人たちを一日中、飽きさせない自信があります……って、そんな自慢してどうすんねん。