5月5日から開幕する「ATP1000 マドリード」での引退を表明しているダビド・フェレール(スペイン)。インタビューで、ラファエル・ナダル(スペイン)らについて「そうした選手たちに出会っていな…

5月5日から開幕する「ATP1000 マドリード」での引退を表明しているダビド・フェレール(スペイン)。インタビューで、ラファエル・ナダル(スペイン)らについて「そうした選手たちに出会っていなければ、これまでのように活躍することはできなかったでしょうね」と語った。

フェレールは、これまで約19年にわたってプロテニス選手として活動してきており、キャリア通算で27個のタイトルを獲得。キャリア最高順位は3位で、現時点までの通算成績は733勝376敗となっている。

そして、BIG4と呼ばれるロジャー・フェデラー(スイス)、ナダル、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、アンディ・マレー(イギリス)らをはじめ、多くの選手らと熱い戦いを繰り広げてきたフェレール。

ATP(男子プロテニス協会)公式サイトによると、「BIG4のおかげであなたはテニス選手として上達することができたと、本当にお考えですか?いつもそうおっしゃいますよね」と、聞かれたフェレールは、「その通りです。彼らは非常に野心的でした。ラファは自分の鏡のようでした。彼のほうが若く、ツアーにも後から参加してきたのですが、彼から色々学びました」と答えた。

また数々の大会で優勝してきたナダルについて「そんな彼を見て、一つのトーナメントで優勝するだけで満足してはいけないということを学びました。勝ち続けなければいけないのです。そのことによって僕は世界3位の座につくことができたし、常に上位を保つことができたのだと思います。もしそうした選手たちに出会っていなければ、これまでのように活躍することはできなかったでしょうね」と、良い刺激を受けてきたことを語った。

そんなフェレールは、2013年の「全仏オープン」決勝でナダルと対戦し、敗れた時のことついては当時を振り返りこう話した。

「誰のせいでもないのですが、その対戦には今ひとつ前向きになれなかったのです。気持ちが上向かないままコートに立ちました。初めての決勝だったので、考えてみれば当たり前なのですが。僕も僕のチームも、その試合へのアプローチの仕方がよくわからなかったのです。とにかくできることをやっただけという感じでした」

また、「時代が違えばグランドスラムで優勝していたのではないですか」との質問には、「こればかりはわかりませんね。答えのないことについて考えてもしかたありません。ただ一つ言えることは、グランドスラムで優勝しなかったのは力不足だったからだということです」と答えた。

一方で「僕のテニス人生は非常に恵まれていました。プロとして長年にわたって自分に自信を持ちながらやってこれました」と語ったフェレール。現役最後の大会となる「ATP1000 マドリード」での勇姿に注目したい。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP500 バルセロナ」でのフェレール

(Photo by Joma Garcia/Action Plus via Getty Images)