3連覇を目指すソフトバンクが、後半戦最初の「ヤマ場」を迎える。きょう29日から、4.0ゲーム差まで迫ってきている2位の日本ハムと敵地の札幌ドームで3連戦を戦う。■両者のゲーム差はわずか「4」…今後の行方を占う重要な3連戦 3連覇を目指すソフ…

3連覇を目指すソフトバンクが、後半戦最初の「ヤマ場」を迎える。きょう29日から、4.0ゲーム差まで迫ってきている2位の日本ハムと敵地の札幌ドームで3連戦を戦う。

■両者のゲーム差はわずか「4」…今後の行方を占う重要な3連戦

 3連覇を目指すソフトバンクが、後半戦最初の「ヤマ場」を迎える。きょう29日から、4.0ゲーム差まで迫ってきている2位の日本ハムと敵地の札幌ドームで3連戦を戦う。勝ち越せば、ゲーム差は「5」まで広がる一方、3連敗となれば、1ゲーム差と肉薄される。今後のパ・リーグの覇権を占う3連戦になるだろう。

 7月に入り、それまでの圧倒的な強さに陰りが見えている王者。3戦連続零封負け、2戦連続零封負けが、それぞれ1度ずつあるなど打線が低調で、月間19試合で10勝9敗と、わずか1つの勝ち越しにとどまっている。一方の日本ハムは6月から続いた15連勝があるなど、18試合で15勝3敗。7月だけで12の貯金を積み増した。勢いだけなら、日本ハムに分がある。

 3連戦の鍵を握る1つのポイントは「日本ハム投手陣vsソフトバンク打線」となるだろう。日本ハムは、エース大谷翔平の先発投手での起用を見送ることが濃厚。となれば、3連戦の先発は、前週のオリックス戦(札幌D)で投げた順番通り、有原航平、高梨裕稔、加藤貴之の3枚と見込まれる。

 先陣を切る有原は、ソフトバンクにとって「天敵」だ。4試合に先発して3勝負けなし。4月3日の東京ドームで8回1失点、5月3日の札幌ドームは8回途中3失点、5月17日の北九州市民球場では9回2失点、そして、7月2日のヤフオクドームでは8回無失点に封じられてにいる。わずか6点しか失っておらず、防御率1.67。しかも、7月は3戦3勝で、1点も失っていない。目下絶好調の難敵をいかに打ち崩せるかが、先手を奪えるか、がポイントになる。

■日本ハム先発陣に打ち勝つためのキーマンは、3番柳田悠岐

 有原攻略のために必須となるのが、3番を打つ柳田悠岐の存在だ。ここ5試合は15打数3安打の打率2割。一時、復調気配にあった打撃は、再び下降線にある。昨季トリプルスリーを達成した柳田だが、今季の対有原は、3つの四球があるものの、13打数0安打。完璧に封じ込められている。塁に出れば、足があるだけに、いかにチャンスを作って有原にプレッシャーを与え、内川、松田の後続へ回すかが、攻略の糸口になる。

 2戦目に投げるであろう高梨には、7月1日のヤフオクドームで7回無失点に封じられた。11個の三振を喫しており、嫌なイメージを持っているのは間違いない。中継ぎ3試合の登板を含めても、防御率1.42。手を焼いた真っすぐとフォークのコンビネーションをいかに崩すか、が見ものとなる。

 3戦目が見込まれる加藤は、5月19日のヤフオクドームで2回途中3失点でKOしており、3投手の中では1番相性がいい。柳田が4打数2安打の5割、松田が3打数2安打の打率.667。対加藤3打数無安打の4番・内川聖一に当たりが出れば、攻略の可能性はより一層高まる。

 この3連戦を皮切りに、ソフトバンクと日本ハムは8月5日から7日、同19日から21日と、週末に直接対決を控える。大谷が先発復帰すれば、加藤に代わり、これまでと同じ日曜日に入るはずだ。1戦目の有原、2戦目の高梨との対戦は今後も避けられない。いかに早いうちに土をつけ、苦手意識を払拭するかは、その後の週末決戦に向けても重要な意味を持つ。札幌決戦。工藤ホークスが、大きな3試合を迎える。