■キャプテンが流れを引き寄せた沖縄商学沖縄商学と法政二の試合は大接戦となった。S1を法政二が取り、D1を沖縄商学が取った。S2をどちらが取るかで試合の流れは大きく変わるが、このS2が3時間越え…

■キャプテンが流れを引き寄せた沖縄商学

沖縄商学と法政二の試合は大接戦となった。S1を法政二が取り、D1を沖縄商学が取った。S2をどちらが取るかで試合の流れは大きく変わるが、このS2が3時間越えのロングマッチとなる。沖縄商学の平林夏帆キャプテンはなかなか試合で普段の実力を発揮できずにいたが、「1セット目も振り切れていなくて、このままだと負けると思って、それは嫌でした。応援が心強くて勝てました」と途中でふっきれて逆転勝利を手に入れる。これで沖縄商学が王手をかけた。

残るはD2とS3で両方とも沖縄商学が優勢。S3の松本祐華が昨日の準々決勝に続いて勝負を決めて、沖縄商学の4年ぶりの決勝進出が決まった。平良和己監督は、「決勝は予想していませんでした。1回戦から厳しいと思っていて、試合ごとに実力が上がってきていると思います」と、ノープレッシャーで決勝に臨む。

法政二は激戦区の関東地区1位だけに、初出場ながら優勝も期待されていた。前日もモチベーションビデオを見て、大会会場での練習の環境もバッチリと整えてきたがあと少し足りなかった。「沖縄商学の方が一枚うわてでした。これだけ粘れたのがすごい」と高橋司監督。学校が男子校から共学になって3年。創部3年目でベスト4は自信を持っていい結果だろう。

■地区5位から躍進した椙山女学園

第1シードの相生学院と準決勝で戦ったのは、東海地区5位の椙山女学園。男女の準決勝進出高校の中で、唯一地区優勝をしていない高校である。

地区5位の高校が準決勝まで勝ち上がれた要因は、「ザツ」なプレーがなくなってきたから。予選を見ていたOGで、時々部活に顔を出してくれる黒田祐加プロから「ザツだね」と言われたことで、基本の基本をしっかりとやることを意識してきた。そうすると、重要な1ポイントや競った試合を取れるようになってきて、勝ち上がってこられたのだ。

中山しい木監督は、「力はある子たちだったので、1試合勝つことで自信をつけて、やればやるほど強くなりました」と、最初は1回戦負けの可能性さえ覚悟していただけに、「よく頑張ったベスト4だと思います」と、胸を張った。

 

準決勝を快勝した相生は、大会3連覇がかかっている。角田唯キャプテンは、「自分たちは2連覇した時のメンバーではないから、初優勝を狙う気持ちで頑張ります」と3連覇のプレッシャーについてはあまり考えないようにしているようだ。「みんなの力を合わせて、優勝する自信はあります」と言い切った。

【結果】女子団体準決勝結果

沖縄尚学高(沖縄)[3-1] 法政大学第二高(神奈川)

相生学院高(兵庫)[3-0] 椙山女学園高(愛知)

【日程】

3月21~25日/団体戦

3月23日/個人戦予選

3月24~26日/個人戦本戦

会場:博多の森テニス競技場、春日公園テニスコート(©スマッシュ)

※写真は全国選抜高校テニス大会の様子