この大会の個人戦の優勝者に全米オープンジュニア予選のワイルドカードが与えられることは、出場選手なら誰もが知っていることだろう。そのWCを提供してくれているのが、ウイルソンのアメアスポーツジャパ…

この大会の個人戦の優勝者に全米オープンジュニア予選のワイルドカードが与えられることは、出場選手なら誰もが知っていることだろう。そのWCを提供してくれているのが、ウイルソンのアメアスポーツジャパン(株)だ。今回は岸野博代表取締役社長にお話をうかがった。

――スペシャルパートナーとしてこの大会に協力し続ける理由は何でしょうか?

岸野 ジュニアの育成がない限りスポーツは繁栄しません。世界を目指すということを考えて全米オープンジュニア予選のWCを用意しました。これはすごいことだと我々も自負しているので、ビジネスがどうなろうがテニスがどうなろうが、この大会だけはきちん続けていくということは、ブレることはありません。

――選抜高校はインターハイと違い、単3本・複2本と出場できる選手が多いです。全国大会を経験できる選手が多いことは重要だと思われますか?

岸野 頂点に立つ学校は1校ですが、普及することも考えると、1人でも多くの人が全国大会を経験でき、テニスを長く続けてくれることは重要だと思います。大会のルールはどんどん変えていいと思っています。今は団体戦を行ないながら個人戦をしているので、本当の日本一を出すのは難しいと思います。運営は大変になりますが、個人戦を分けてほしいとお願いしています。

――ウイルソンと言えば錦織圭選手が思い浮かびますが、日本国内にトップ選手がいることの重要性をどう感じていますか?

岸野 もう大変なことだと思いますよ。あの身長で世界の大柄な選手たちと十分に戦っているわけですから。圭君に会うことは年に2回くらいですが、彼のパワーというか考え方は普通の選手のものではありません。本当に世界一を目指しているから今があるのであって、ベスト10を目指していたら今はない。そういう考えをみんなが持っていかないと世界には通用しないと思います。

――錦織選手に憧れてテニスを始める子どもも多くいます。そういう子どもたちに向けて、楽しい仕掛けを考えていますか?

岸野 圭君もジュニアの育成にはすごく力を入れてくれるんですよ。我々が1年に1回圭君のイベントやるのは必ずジュニア育成です。

――ではこれからもジュニアが参加できるイベントなどがありそうですね。

岸野 それは常に。今考えているのは年代の垣根を取り、本当のオープン大会を行なうのはいいなということ。卓球はそうですよね。だから15歳の選手が27歳の選手に勝つということが起こり、そうして選手が成長していきます。

――その大会に錦織選手が出てくれれば、15歳が戦えることもあったりしますね。

岸野 そうです、そういうことが起きてくるわけですよ。圭君と戦える場があったら...、1球でも返ってきたものを返すだけで一生の思い出になりますね。圭君にとっては普通の1球かもしれないけど、その人にとっては重い1球になる......。それ、いいアイディアかもしれないですね! 今までのイベントでは人数が限られるけれど、1球打ってもらえることで思い出になるなら、すごく面白いかもしれないですね。 

――それは楽しみにしています。

【日程】

3月21~25日/団体戦

3月23日/個人戦予選

3月24~26日/個人戦本戦

会場:博多の森テニス競技場、春日公園テニスコート(©スマッシュ)

※写真はアメアスポーツジャパン(株)岸野博代表取締役社長