今年最初に行われたグランドスラム「全豪オープン」では、アディダス・テニスと契約する選手たちはダークグリーンのグラデーションのウェアでコートを駆け回った。実はそのウェアには環境に配慮して作成され…
今年最初に行われたグランドスラム「全豪オープン」では、アディダス・テニスと契約する選手たちはダークグリーンのグラデーションのウェアでコートを駆け回った。実はそのウェアには環境に配慮して作成された背景があるという。
テニスファンにも好評だったそのウェアについて、アディダス・テニスのアパレルデザイナーは「トーナメント・コレクションをデザインする際には、私たちは常にグランドスラムの開催都市からインスピレーションをもらい、その地域のスタイルにふさわしい色とスタイルを選んでいる」とプレスリリースで語っている。
もちろんデザインだけでなくスポーツウェアとして速乾性などの機能を兼ね備えているものだが、メルボルンの海を連想させるカラーリングのこのコレクションは、実はプラスチックごみをリサイクルした繊維糸の生地で作られている。アディダスは、海洋保護に取り組む団体「Parley for the Oceans(パーレイ)」とのコラボコレクションを2018年から始め、今年からアディダス・テニスにも広げた。パーレイは、沿岸にあるプラスチックごみを回収し、様々な工程を経て高性能ポリエステル糸「Parley Ocean Plastic(パーレイ オーシャン プラスチック)」を製造している。
アディダス・テニスは「このコレクションでは、パーレイ オーシャン プラスチックを使用し、ポジティブな変化を促して海洋保護への意識を高める一助となるために、環境に配慮した革新的アパレルとシューズを作ることができた」と話す。
契約選手のひとり、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は、「今回のコラボレーションをとても嬉しく思っています。このコレクションは見た目が最高で、コートにおける僕のパフォーマンスをサポートする全ての技術的特徴を備えているだけでなく、変化を起こして海を守る活動の一環でもあります」とコメントしている。
ストロー問題など海洋保護の声が大きくなる今日、スポーツを通じて環境保護・海洋保護に目を向けてみてはいかがだろうか。
(テニスデイリー編集部)
※写真は「全豪オープン」での大坂なおみ
(Photo by Recep Sakar/Anadolu Agency/Getty Images)