現在世界15位で、トップ層に入ってきている若手にダニール・メドベージェフ(ロシア)がいる。すでに複数のタイトルを獲得するなど今後の活躍も期待できそうだが、米スポーツ専門局のESPNが同選手を取り上げその理由の一つを解説した。メドベージェフは…

現在世界15位で、トップ層に入ってきている若手にダニール・メドベージェフ(ロシア)がいる。すでに複数のタイトルを獲得するなど今後の活躍も期待できそうだが、米スポーツ専門局のESPNが同選手を取り上げその理由の一つを解説した。

メドベージェフは2018年に「楽天ジャパンオープン」を含む3大会で優勝。同大会では錦織圭(日本/日清食品)を6-2、6-4で下すなど、トップ層に食い込める実力を示してきた。加えて、今年の「ATP250 ソフィア」でもタイトルを獲得し着々と結果を積み上げている23歳だ。

今回ESPNは記事の中で、メドベージェフの「安定性(コンシステンシー)」を取り上げて、サーブ力でも動きの良さでもなくその安定性の高さが同選手を15位にまで押し上げていると分析した。

メドベージェフは、予選出場も含めると昨年6月の「ATP250 イーストボーン」の後は2月の「ATP500 ドバイ」1回戦で敗れるまで約8か月間、初戦敗退がなかった。

メドベージェフは自身のテニスについて「オールラウンドなゲームをしている。そこを突かれれば確実に倒される弱点は自分にはない。時に対戦相手は私に勝つために何をすればよいのか分からない」と解説しているという。

他方でコーチの目からは、常に十分な取り組みを見せてきたわけではない。

2014年以来同選手のコーチについているジルズ・セルベラは「彼の習慣はよくなく、栄養などにも無関心だった」と話したとESPNは伝えている。ATP(男子プロテニス協会)公式サイトも昨年、クロワッサンの摂取を減らし、お粥をより多く食べるよう改善したと伝えた。

その結果、ランキングでもメドベージェフは2018年1月には65位だったところから駆け上がり、2019年のシーズン開始時点では16位。パフォーマンスを大きく改善していた。

同選手はほかにも「若い頃から自分のテニスについて考えていただけで、ボールをうまく打てばいつでもコートに出て勝つことができると思っていた」と自信を見せていた。

まだまだ上位に食い込む潜在力も見込め、今後も注目選手の一人としてツアーを盛り上げてくれそうだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP500 ロッテルダム」でのメドベージェフ

(Photo by Dean Mouhtaropoulos/Getty Images)