アメリカ・ワシントンDCで開催されている「シティ・オープン(ATP500/7月18~24日/賞金総額162万9475ドル/ハードコート)。  水曜日は深夜0時過ぎまでダブルスをプレーし、就寝が3時となったスティーブ・ジョンソン…

 アメリカ・ワシントンDCで開催されている「シティ・オープン(ATP500/7月18~24日/賞金総額162万9475ドル/ハードコート)。  水曜日は深夜0時過ぎまでダブルスをプレーし、就寝が3時となったスティーブ・ジョンソン(アメリカ)は、その後、木曜日の午後4時からメインスタジアムで男子シングルスの最初の試合をプレーすることについて、軽い不満を漏らした。  それでも、キャリア最高位の25位にいるジョンソンは、その上達ぶりをコート上で示してみせ、質の高い“先手必勝型”のテニスを披露。予選を勝ち上がったライアン・ハリソン(アメリカ)を相手に、今季最高の進撃を6-4 6-4の勝利で終わらせた。  「男子シングルスの第1試合に組まれてラッキーだったよ。いい方向転換だ」とジョンソンは言ったが、これは皮肉を込めた言葉。「数時間寝て、それからまた起きる。それが人生だ。ATPと大会開催者たちが、もうこんなことをしないように祈るよ。なぜって、フェアなことだとは思えない。すべては彼ら次第なんだ」。  大会ディレクターのジェフ・ニューマンは、「スケジュールは大会前半の雨の影響を受けており、コートの割り当てはテレビ放映や観客動員、ドローなど、様々な要因をもとに決められる」と弁明。「すべての選手が、よいコンディションでプレーしたいと思っており、我々は意見を聞いてできるだけ考慮するようにしている」とニューマンは続け、「でも、ある選手は満足し、またある選手はほかの場所のほうがよりよかったと思うかもしれない」。  2度のNCAAチャンピオンとなり、4度にわたりナショナル・タイトルをとった南カリフォルニア大学チームのメンバー、そしてリオ五輪のアメリカ代表でもあるジョンソン。

 彼は各セットでハリソンのサービスを一度ずつブレークし、一方で自分は一度もブレークポイントを与えなかった。先月のノッティンガムで初めてATP大会で優勝し、続くウィンブルドンで、グランドスラム大会では初の4回戦進出を果たしていた。  「優勝する能力を持っていることは知っていた。今後、いくつものタイトルを獲れるといいが」とジョンソン。「一度タイトルを勝ち獲ると、優勝がどんな感じがするものなのかがわかる。タイトルを獲るためにサービスを打つというのが、どんな感じがするものなのかが。そういった状況により頻繁に至り、より慣れていきたいよ」。  金曜日にジョンソンは第1シードのジョン・イズナー(アメリカ)と対戦する。イズナーは第15シードのマルコス・バグダティス(キプロス)を7-6(3) 6-2で倒して勝ち上がったが、その試合で彼は時速230kmのサービスを打ち、16本のエースを奪い、一度もブレークポイントに直面しなかった。

 今大会でジョンソンとイズナーが対戦するのは3年連続だ。2014年大会はジョンソンが、2015年大会はイズナーが勝っているが、どちらの試合も第3セットのタイブレークで決着がつくという内容になっている。  「彼に聞けば同じことを言うだろう。彼は今年の最初の5ヵ月はかなりまずいプレーをしていた。でも彼は6月になると角を曲がったんだ」とイズナーはジョンソンについて言った。「彼はその自信をここに運んできている。彼に限ったことではないが、自信を得れば、ショットを思いきって打ち、ウィナーを狙い、そして、そのショットが正しい場所に向かっていくようになるんだ」。  第2シードのガエル・モンフィス(フランス)は第16シードのボルナ・チョリッチ(クロアチア)を6-2 6-3で倒し、第13シードのイボ・カルロビッチ(クロアチア)は21本のエースを打って第3シードのバーナード・トミック(オーストラリア)を7-6(4) 6-3で退けている。

 第6シードのジャック・ソック(アメリカ)はダニエル・エバンス(イギリス)を6-1 7-5で、第7シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)はマレク・ジャジリ(チュニジア)を6-2 5-7 6-2で下した。

 第8シードのサム・クエリー(アメリカ)は最後の5ゲームを連取して7-6(5) 6-3で、アレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)に勝ち、3回戦に進んだ。(C)AP