世界各国を転戦するプロテニス選手にとって、活動のために大事なスポンサー契約。ロジャー・フェデラー(スイス)が今年、経済誌フォーブスの発表した「世界のスポーツ選手長者番付2018」で7位にランクインしたが、7,720万米ドル(約86億円)の収…

世界各国を転戦するプロテニス選手にとって、活動のために大事なスポンサー契約。ロジャー・フェデラー(スイス)が今年、経済誌フォーブスの発表した「世界のスポーツ選手長者番付2018」で7位にランクインしたが、7,720万米ドル(約86億円)の収入のうち大会賞金で得たのは1,220万米ドル(約14億円)と約15%ほど。残る約85%はスポンサー料などだという。

そんななか、テニス選手をはじめ多くのスポーツ選手と契約しているのが、アメリカのナイキ。

「Tennis World USA」によると、ナイキと契約を結んだ最初のテニス選手は、初めてATP(男子プロテニス協会)世界ランク1位の座に就いたイリー・ ナスターゼ(ルーマニア)で、1971年のことだった。

今年、女子世界1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が1年間170万米ドル(約1.9億円)でナイキと契約を交わしたが、トルコのスポーツ紙「FANATIK」によると、これは他のスポーツ選手と較べると最低額の部類に入るという。

例えば元バスケットボール選手のスーパースター、マイケル・ジョーダンは年に6,000万米ドル(約67億円)を得ていたようだし、ゴルフ界のタイガー・ウッズは、新たな5年契約の一部として2,000万米ドル(約22億円)を得ているという。また、ナイキから1,000万米ドル(約11億円)以上得ているスポーツ選手は4人存在していて、ラファエル・ナダル(スペイン)もその一人だという。

2018年、フェデラーはナイキとの契約を終了。2008年から2018年にかけて年間1,000万米ドル(約11億円)を得ていたといわれるフェデラーは、新たにユニクロと2028年までで3億米ドル(約333億円)の契約を結んだといわれる。一方マリア・シャラポワ(ロシア)は、2010年から2018年末までにナイキから7,000万米ドル(約78億円)を得て、さらに契約を更新することが決まっているようだ。

近年、有名サッカー選手の移籍金が1億ユーロ(約129億円)を超えることがざらにあり、さらにスーパーボウル(NFLの優勝決定戦)が5億ドル(約555億円)の経済効果をもたらしているとも。

テニス界でも「全米オープン」の2018年賞金総額が史上最高の5,300万米ドル(約59億円)と規模は拡大しているが、その金額はシングルス優勝者で前年の10万ドル(約1,110万円)増と、他のスポーツに比べればまだまだなのかもしれない。

ほぼ一年中世界を飛び回って転戦するテニス選手は、多くのスポーツの中でも多額の経費が必要。華やかな世界の裏で、多くのスポンサー収入が選手たちを支えていることは間違いないだろう。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ウィンブルドン」でユニクロウェアをお披露目したフェデラー

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)