第3回は早実対談です! 羽場健太(政経4=東京・早実)、前田悠佑(社2=東京・早実)、吉野泰平(社2=東京・早実)は、高校時代から同じチームでプレーしてきたこともあり、息の合ったトークが盛り上がりました。最後は、先輩への思いや最後のインカ…

 第3回は早実対談です! 羽場健太(政経4=東京・早実)、前田悠佑(社2=東京・早実)、吉野泰平(社2=東京・早実)は、高校時代から同じチームでプレーしてきたこともあり、息の合ったトークが盛り上がりました。最後は、先輩への思いや最後のインカレにかける意気込みを熱く語ってくださいました。

※この取材は12月6日に行われたものです。

「頭を使ってホッケーをやってるな~と楽しみながらやれている」(前田)


前田

――今年スタッフ陣などが変わって大きな変化はありましたか

前田 僕が思うのは昨年は練習とかで、ただ古典的に走るというように、頭を使う練習があまり無かったんですけど、今年は基本に忠実でパスとレシーブというシンプルなことに重点を置いて、ただ走るとかはなくて。スケートのどこを使って滑るんだ、という意識づけとかをコーチからも言われていて、そういう所は昨年と違うのかなと思いました。

吉野 ディフェンスのコーチが2人入ったことによって、昨年は練習していてもコーチから直接的なコーチングがあるということは少なくて、今年はディフェンスのコーチが積極的にここはこうした方がいいと直接的なアドバイスをくれて明確に分かるので、そういう面ではディフェンス陣にとっては分かりやすくて勉強になりました。

羽場 前田が言ったことに近いんですけど、意図の見える練習が増えてすごく良かったと思っています。前の試合をコーチもしっかり観ていてそこでダメだった所や、相手のチームがこういうプレーをしてくるから僕たちはこういうことをしようだったりとか、そういうことをしっかり練習メニューに組み込んでやってくれていたので、何でやっているんだろうということをしっかり意識しながら、練習できたというのはすごく変わったことかなと思います。

――陸トレや氷上での練習も変わりましたか

前田 陸トレは昨年とあまり変わらないです。氷上練習は、僕が思うのは昨年は週末の試合に向けて毎週同じ練習で、新しいメニューが全然なくて、正直新しい気持ちで入れないという感じだったんですけど。今年からは新しいコーチ2人がいろいろなメニューを考えてくれて、毎週自分もやったことがないメニューが多くてすごく新鮮でやっていて面白くて。頭使ってホッケーやってるな~と楽しみながらやれている気がしました。やっていてすごく満足するというか、達成感を感じます。

羽場・吉野 一緒です。

――秋の関東大学リーグ戦(リーグ戦)の話に移ります。首位で通過された予選リーグを振り返っていかがですか

吉野 夏の合宿が大きな転機になったと思っていて、今までワセダは引いて守ったり受け身になるホッケーをしていたんですけど、夏から積極的にチェッキングをかけていこうということになって、詰められる所はどんどん詰めていってという感じで。フォアチェックからどんどん速くしていったらそれがうまく秋リーグ1周目はハマりました。それが攻撃にも守備にもつながって、あれよあれよという感じで1周目は終わったイメージです。

前田 僕は肩のケガとかで、いろいろあってリーグ戦の予選リーグは最後の東洋大戦しか出ていないんですけど、ベンチ外から観ていても、昨年は後半走り負けて、前半のリードも一瞬でひっくり返されていましたが、今年は足が最後まで止まらないのと、体が昨年より負けなくなったというのをすごく感じています。昨年は引きで守るのが強かったんですけど、今年は引くよりも全員で前へという意識がすごく共有できていると観ていて感じるので、そこが予選を通して継続できたのは大きかったかなと思います。

羽場 やっぱりチェッキングがうまくハマったのが、大きな要因だったと思っています。例えばちょっと前までの東洋とかはすごく今年の僕らと同じようなプレーをやっていて。東洋もプレースタイルが変わってきたので、今はもうガンガンチェッキングにいくスタイルって僕らしかいなくなっていったという所が大きくて、それが他のチームにうまくハマったのが、1巡目、2巡目を1位で折り返せたことにつながったと思っています。決勝リーグになってくるにつれて、上の3チームのプレーが僕らと近くなってくるんですよね、チェッキングをガンガンかけてきて。そういう所ではある意味シンプルなホッケーが結局強いというか、できるんだったらそれをやるのが一番いいんだなと身に沁みて分かりました。そういうことを学んだ予選リーグになりました。

――リーグ戦のインタビューで「ワセダのホッケーができるようになった」という言葉を多く聞いたのですが、チェッキングができるようになったことがその大きな要因の一つでしょうか

一同 それは間違いないと思います。

前田 みんな自信を持てるようになったというのもあると思います。前までは、観ていてあまり自信がなさそうだったんですけど、予選を通してこれでいいんだとみんなが自分のやっているホッケーに自信を持てるようになったことがすごく大きいと思います。

――では、順位決定リーグを振り返っていかがですか

吉野 首位で折り返して、順位決定リーグに入ったんですけど、たしかその時点で2勝すれば優勝という状況で、そういう意識がみんな強くなっちゃったのかなと思います。今までは目前の一試合に向けて頑張っていたんですけど、とりあえず最初の中大戦で勝って、あと2試合のうち1勝すれば、とか優勝を間近にして余計な思いが生まれてしまいました。目の前に、優勝が届く所にきていろいろな思いが入ってきちゃって、思うようなプレーができなくなったのかな、と少し思いました。

羽場 泰平が言ったメンタルの部分もあると思うんですけど、一番は相手がしっかり対策を立ててきたなと自分たちはプレーしていて分かりました。僕らが前線からガンガンプレスしていくのに対して、それをただ受けるんじゃなくて、プレスされる前に大きく放ったりだとか、放った後にも僕らに対してガンガン詰めてくるようになったとか。僕らがあまりプレーを変えなかったのに対して、僕らのプレーに対しての対策をうまく練ってきたなというのを、プレーしていてもすごく感じていて、それが僕らに対してもやっぱりハマってしまって。そういうことが1次リーグや2次リーグと比べると、自分たちのホッケーができなくなってしまった要因かなと思っています。なかなか苦しい3試合にはなってしまったなと思っています。

前田 決勝リーグの最初の中大戦で、中央は前の週も負けて苦手意識があったんです。しっかり対策を立ててきていて、ギリギリで勝ったんですけど簡単にはいかないというか、ずっとやってきたホッケーが対策されていて通用しなかったというのを感じました。それで、次の東洋大戦でちょっとブレちゃったんじゃないかと思っています。明大戦も前半から明治のフルスピードに押されてしまいました。今までだったら自分たちがプレスをかけて流れを作っていたんですけど、初めて明治のスピードに押されて、自分たちで対処できない感じになってしまって、1ピリで4点取られて離れてしまいました。やっぱりそこの修正力というか、自分たちのできないホッケーだったらどうするか、というのをもっと磨かないと日本学生氷上競技選手権(インカレ)は一発勝負で、後がないのでそこの修正力が必要なんじゃないかなと感じました。

――順位決定リーグではプレッシャーは感じましたか

前田 OBやいろいろな人から、「今年は優勝できるんじゃない」とか、各方面から言っていただいて、今まではなくていろいろな所から言っていただいて嬉しいんですけど、意外とそれが自分たちにとってプレッシャーになったというか…。今までそういう経験をしたことがないからこそ、うまいこと自分たちの気持ちの整理をうまくつけられなかったのかなと思っています。決勝リーグに入ってからみんな予選の時と空気も違うように感じたので、初めての優勝を経験するにはやっぱりそういう所もうまいことやっていかなければならないのかなと思いました。

吉野 一緒です。ずっと首位を走ってきて終われる立場できて、やっぱり最後、優勝が見える所まで逃げてくると、優勝がちらつくとプレッシャーも大きくなってきました。

羽場 そうですね。やっぱり慣れていないんですよね、追われることに(笑)。僕は4年目ですけど、こういう形になったのは初めてですし、予選リーグのうちはずっとチャレンジャーだ、チャレンジャーだと言って向かっていく気持ちでできていたんですけど、順位決定リーグになってきて優勝が現実味を帯びてきて、「いけるんじゃないか」というふわっとした気持ちにはなっていた瞬間は確実にありました。その「いけるんじゃないか」、という思いと周りからの期待がうまく組み合わず、それがプレッシャーになってしまったというのはあると思いますね。

――優勝は逃しましたが、2位という結果は近年ではいい成績だと思うのですが、この結果をどう捉えていますか

前田 自分は、初めてワセダを観た時は小学校の時で、その時は優勝が当たり前という感じだったんですけど、最近は4位に甘んじてきて久しぶりに2位を獲れたのでその点においては、すごくいいんじゃないかなと思っています。ここから、2位をどう生かすかであって、ここからしっかりチーム力を上げて、もう1回優勝につなげられればとても良いことだと思います。この2位を無駄にしないというか、しっかり生かせるように過程として自分たちの中で処理していくことが大切で、2位は悔しいですけど、うまく優勝に昇華できていければ良いかなと思っています。

吉野 自分はすごく悔しくて、予選から最後の明大戦が終わる前までずっと1位できていて最後に負けて2位という状況なので、優勝をつかみかけていたところからみすみすそれを逃してしまって…。順位決定リーグで入った時点で優勝の条件は一番良かったにも関わらず、そこを逃してしまったというのが本当に悔しかったです。でも2位という結果は、悔しいながらもしっかりと受け止めて、悠佑が言ったように2位からどれだけ上げられるかというのが今後大事になってくると思います。

羽場 僕も一言で言ったらすごく悔しいというのが率直なところで、でももちろん収穫もたくさんあったので悪くはなかったと思っています。優勝できなかったというのはさっき話したような要因がいろいろ重なったというのがあって、でもフォアチェックがうまくハマっただとか、結果として明治にも中央にも東洋にも2勝1敗で勝ち越して、自信になりましたし上位校とも十分にやれるんだということが分かった秋リーグにはなったと思います。2人とも言ってくれましたけど、今後につながる結果になったのは間違いないと思っていて、収穫のあった結果なんじゃないかなと思っています。

――昨年のリーグ戦4位や春の関東大学選手権4位から大きく躍進できた要因はどこにあると思いますか

羽場 いろいろ要因はあるとは思うんですけど…。なんでしょうね…。

吉野 システムは大きく変わりましたよね。

羽場 一番はチェッキングで間違いないと思っています。相手の攻め出しの芽を摘めた場面が今までより圧倒的に多くなったなと思っていて、たぶんデータ見てもシュート数は…。

前田 最後、明大戦以外は勝ってますよね。

羽場 大体勝っていると思っていて、相手に攻めさせないというところが徹底的にできていました。最後の2試合は大量失点してしまったんですけど、それ以外の試合は少ない失点、最小の失点で抑えられたなとすごく感じています。チェッキングによって失点が少なくなったというのが、要因としてはすごく大きいと思います。

前田 ロイさん(鈴木主将、教育4=北海道・駒大苫小牧)とかが、tenacityと言って1個のパックにどん欲に食らいつけと練習中から口酸っぱくずっと言っているので、それでみんな練習中から試合さながらの雰囲気でやっていて、試合でもみんな練習通りのパックへの執着心だとか1対1で負けないという意識づけができています。昨年は練習のための練習という風に僕は感じていたので、今年は練習から試合をやっているかのような雰囲気でできているかなと思います。

――個人の振り返りをしていただきます。吉野選手は今年リーグ戦にフル出場されてみて、いかがでしたか

吉野 昨年は秋リーグの1周目だけ出て、それも3つ目で出させていただいたんですけど、2周目は出られなくて終わりました。今シーズンは、長い秋リーグをフルで戦ってみたら体力的に本当につらくて、試合数が増えたというのもあるんですけど、精神的にもマラソンを走っているようなまだ終わんないのかな~みたいにずっと思っていて(笑)。体力的にもきついですし、プレッシャーもありましたし、そこが一番大きかったです。後は、どんどんチェッキングをかけるというのは、昨年の自分ともプレーを変えていった部分もあって、詰められるところを詰めてというのをとにかく意識して、昨年よりも意識することが増えた結果うまくいったのでそこは良かったと思います。

――前田選手はケガからの復帰戦となった東洋大戦で、第1セットに起用され2得点の活躍でした

前田 肩は高校の頃からケガしていて、また肩外したら嫌だなと思ったんですけど外れちゃって、復帰してからもあまりベンチメンバーに入れなくて、結構自分の中では試合に出たらもっとやれるのにと思いながら、すごく悔しく思いながら練習していました。矢島さん(雄吾副将、スポ4=北海道・駒大苫小牧)が教育実習でいなくなって、ロイさんから「このチャンスをモノにしろ」と結構言われていて、自分の中でもここで結果を出さないと今後ベンチには入れない、くらいの気持ちだったので1週間しっかり準備をしました。自分の持ち味はシュートだと思っていて、1年生の時の春の日体大戦でも、途中から出していただいて点を決めたこともあったので、やっぱりポイント起用というのには自信はあったので、ここで結果残してやろうという強い気持ちで練習からやって、東洋大戦で結果が出せたので、自分としてはやってきたことがやっと出たかな、という感じでした。でも、その後の中央戦などは、結果が出なかったのでコンスタントに結果を出せるようにしていかないと、自分も出場機会にあまり恵まれないと思っています。出たときは、しっかり点を決めるというイメージで今後やっていきたいと思っています。

――羽場選手は4年目のリーグ戦となりましたが、振り返っていかがですか

羽場 最後の秋リーグというところで思い入れもありましたし、チームとしての調子も良かったので、一番は優勝したかったなというのが終わってみての率直な感想としてありますね。自分のプレーも振り返ってみると、言われたことはある程度できたのかなというのはあります。一芸のある選手ではないと自分では思っていて、チームとしてやるべきことやコーチから言われたことは自分のできる100パーセントでやるということが、自分に課された使命だと思っているので、それを全部100パーセントとは言わないですけど、かなり高い水準ですべてやりきることができたのは、評価できるんじゃないかなと思います。でも、もちろん優勝するためには自分も含めて全員が100パーセントやらなければいけなかったなと思っていて、そういう詰めが甘かった部分は全然あると思うので、インカレまで時間は短いですけど詰めるところは詰めて100パーセントでできるように頑張っていかなきゃなと思いました。

――チームとしての課題は何かありましたか

前田 悪い流れの時に流れを変えられるようなプレーが必要でした。悪い流れだからこそ自分たちのプレーを出せずに終わるんじゃなくて、そこから巻き返していく底力や逆境でも負けないような強い気持ちを持って試合に臨むというか。さっきも言いましたが、インカレは一発勝負なので相手のペースで終わるのは絶対にやってはいけないことだと思うので、どんな逆境でも最後はワセダのホッケーをして勝つという意識づけを練習から一人一人が持って、練習から試合を想定して行っていくことが大切だと思います。

吉野 チェッキングをかけたときに、うまくそれがハマらなくてDゾーンで守備に回ってしまうときとかは、Dゾーンに入ってからは思い切ったチェッキングをかけられなくなっているような場面があったので、どこのゾーンにいても、積極的なチェッキングというワセダの持ち味を出せるようになっていかなければいけないと思いました。後は、どこもインカレではシンプルなホッケーになってくると思うので、シンプルなホッケーをやるチームの中でも、そのシンプルなホッケーの精度をどこよりも上げていかないといけないな、と。シンプルなホッケーの中でも違いを出していけたらなと思います。

羽場 Aゾーンだとかなりプレッシャーはかけられてはいたんですけど、それがニュートラルゾーンやDゾーンに来るにつれて、徐々にプレーが弱気になってしまうという部分が少なからずあって、Aゾーンでできていたことが、Dゾーン、ニュートラルゾーンでもアグレッシブに詰められていれば、もっと相手のシュート数なども減らせたと思いますし失点も減らせたと思います。そういうところはまだまだできるところというか、伸ばせるところだと思っています。

――秋リーグ全17試合の中で、印象に残っている試合を教えてください

羽場 (前田に向かって)お前はいいよもう。どうせ東洋戦だろ(笑)。

前田 いやいやいや。

羽場 あ、違うの?

前田 東洋戦()ですよ(笑)。

一同 (笑)。

羽場 なんだろう…。

前田 1周目の明治ですか?

羽場 俺は1周目の中央()かな。

前田 でも結構圧勝というか。

羽場 違うよ。3ピリのギリギリで仁(澤出、スポ2=北海道・武修館)が入れたやつ。

前田 ああ、そうだ。

吉野 決勝リーグの中央()も自分は結構。

羽場・前田 ああ~。

吉野 優勝できるんじゃね?って思っちゃった。(笑)。

羽場 それがだめだったんだよ。

前田 お前だよ(笑)。

吉野 さっき言ったんですけどね(笑)。

羽場 難しいな、1試合に絞るとなると。

吉野 2周目の慶大戦()も血の気引きましたけどね。

羽場 ちょっと待ってください。あ、東洋戦の話しといていいよ(笑)。

吉野 なんで東洋戦なのか(笑)。

前田 言わなくてもわかる(笑)。

吉野 自分は1周目の明治で()、ずっと明治には勝っていなくて、昨年の秋リーグもインカレも優勝しているような絶対王者じゃないですけど、強いチームだったので、そこまで秋リーグ4試合勝ってきて5戦目で明治と戦って勝てたというのが、すごく自信につながりました。そこで明治に勝って自信を得られたというのは、自分自身すごくうれしくて忘れられない試合です。

――もう1試合の2周目の慶大戦はどうして印象に残っていますか

吉野 1周目ですごく自信を得て、このまま2周目もいってやるという意気込みの中、気合も入っていて行くぞっていう時に、1発目にケイオーに負けて、自分たちが反則などでペースを乱してしまった部分もあったんですけど、そこで負けた時は、自分はあまりメンタルが強いタイプじゃなくて結構ガックシきたというか。ここでこけるかと思って悔しいし、その前の早慶戦でも42年ぶりに負けて、悔しくて悔しくて。とにかくガックシきましたね。

前田 まあ東洋戦で(笑)。久しぶりに点を決めて、自分としてもうれしかったのと、試合終わってからもいろいろな人からナイスゴールと言われて、高校の時はずっと試合に出ていて点を取るのが当たり前という感じだったんですけど、大学に入ってからあまりそういうのに絡めなくて、久しぶりに点を取って、試合を決定づけられて、やっぱり点を取るのが一番自分の中で気持ちよくて、ホッケーやっていて楽しいなという瞬間なので、そこを自分の中で再確認できました。日本代表の選手がいる東洋相手でもやることをやれば点は入るという風に自信を持てるようになったので、その試合が印象的でした。

羽場 僕は1周目の中央戦です。試合内容としては1周目の中では一番苦しいくらいの内容だったと思っていて、体力的にも非常につらかったのを覚えていますし、その中でもワセダのホッケーをしっかりできた試合だと思っています。相手の失点も最小限に抑えられたと思っていますし、その前の明大戦で勝ったのがまぐれじゃないんだというのを、中央に勝ったことで証明できたような気がしていて、上位校にも僕たちのアイスホッケーが通用するんだということが分かって自信につながった試合だと思っているので、印象に残っています。

「(吉野は)真面目にやってるように見せてずっとふざけてる」(前田)


吉野

――次にプライベートについて質問していきたいと思います。まずは他己紹介をしていただきたいと思います。前田さんの紹介をお願いします

吉野 悠佑はホッケー面ではシュートが上手い選手で、東洋大戦にも言えることなんですけど、ワンポイントで入った時に点取っちゃうみたいな、そこはすごいですね。決定力といいますか、プレッシャーも感じてるのか分からなくて、多分感じてないんですけど。普通ワンポイントで一つ目なんて入ったらガチガチになっちゃうような気がするんですけど、ツーシフト目でもう(ゴール)入れちゃったのでありがたかったですね。プライベートは、隣の部屋なんですけど、寝てるし、ふざけてますね、基本的に。よく羽場さんの部屋に行って色々ちょっかいかけてますね。羽場さんのことは一番ナメてるんじゃないですかね。p>

一同 (笑)。

前田 それはないよ(笑)。

羽場 ホッケーでいうとシュートは言わずもがなですけど、負けず嫌いなんじゃないかなというのはすごく思っていて。1対1とか僕がDFでこいつFWなので練習でバトルすることがあるんですけど。

前田 こいつ(笑)。

羽場 すごく熱くなるんですよ、途中で。言い方悪いですけど結構荒っぽいプレーしてでも点取りに来る感じがあって、練習中はなんだこいつって思うんですけど(笑)、FWってそれくらいじゃないと試合で点取れないと思うので、すごく良いとは思うんです。そういう所も陰ながら感じてはいましたね。

吉野 一回スティック蹴られてましたもんね。

前田 蹴ってないっすよ。

吉野 グローブ蹴られてました。

羽場 5対5だかの練習で、ゴール前で僕とこいつ競ってたんですよね。なんか最後まで絡んでて、プレー終わった後、多分こいつイラッとしたんでしょうね。絡んだ拍子で僕のグローブとスティックが落ちて拾おうと思ったら、前田がベンチ戻るついでに僕のグローブをパーンって。こいつやりがったと思って(笑)。

一同 (爆笑)。

吉野 こいつやったなって思いました。

前田 本当に覚えてないっす。

羽場 僕は非常に穏やかな人間なので怒りもしなかったんですけど、やべえなと思って。プライベートでいうと、ひと言でいうと人懐っこいんですよね。すぐ他人との距離つめますし、良いと思う人もいればちょっとと思う人もいると思うんですけど。僕はちょっとと思うタイプの人なので。

前田 羽場さんちょっとなんすか、あー、気をつけます。

羽場 僕がバイトとかから帰って部屋に戻るとこいつが僕のベットで寝てて。二個上の先輩のベットで寝れるか?と思って。

一同 (笑)。

吉野 寝れないっすけどね。

羽場 寝れないよね。帰ってきたらいたりとか、僕は高橋寛伎(国教4=東京インターハイスクール)と同じ部屋なんですけど、高橋寛伎にちょっかいかけてみたりとか。

前田 あれっすよね、サマーの時、部屋むっちゃ遊びに行ってましたよね。羽場さんの部屋で…高橋くんと同じ部屋だったじゃないですか。

羽場 いや、ちげえよ(笑)。

前田 えっ。あー、大石さん(FW浩之、教3=東京・早実)と高橋くん(が同じ部屋)で、羽場さんいて。

羽場 俺も遊び行ってたんだ。ガチャガチャしちゃった。距離ぐっと詰めてくる人懐っこいやつだなという感じですかね。

――今でも羽場さんの写真はスリッパに貼ってるんですか

前田 貼ってたんですけど、取れちゃってのりだけ残ってるっていう。

吉野 どこ情報ですか(笑)?

――ブログの羽場さんの記事で拝見しました

前田 はい。羽場さんの就活用の証明写真をスリッパに貼ったんですけど。

羽場 踏みつけられるという。

前田 踏み絵のように何気なく踏んでたんですけど、お風呂上がりとかに履くと濡れてふやけちゃって。

一同 (笑)。

吉野 何を真面目に言ってるんだ。

前田 ふやけちゃって、で、剥がれちゃったんですよ。すごくショックでした。

――それでは次に吉野選手のことを紹介してください

前田 泰平は高校から一緒で最初FWだったんですけど、高校のチーム事情的に経験者が少ないのと、DFがいないというので、コンバートしてDFをやってくれて。普通FWからDFを高校でいきなりやっても、僕がやっても止められないし、普通はできないんですけど、泰平は結構スケーティングが上手いので器用にこなしていました。DFもやって、なおかつチャンスを見計らってFWみたいに持ち上がって攻めるみたいな結構器用なプレーヤーで。大学入っても最初FWだったんですけど、DFやるって言って。僕もDFの方が良いんじゃないかと思っていました。DFやったら今年とか小柄ですけど、アグレッシブにコーナーとかで体張って守ったりとか。僕パックが当たるの結構嫌なタイプなんですけど、泰平は思いのほかパック当たってもヘラヘラしてるんでFW出身者って結構当たるの嫌がるんですけど、当たってもヘラヘラしてるのですごいなと思います。それと足が速いというイメージがあって。中学から(泰平を)知ってたんですけど、足の速い選手というイメージがあって、前にも後ろにもどっちにもオールラウンドに守れる選手かなという風に感じます。プライベートとかだと部活とかでずっと結構先輩からとかも「泰平ふざけんなよ!」みたいな。真面目にやってるように見せてずっとふざけてるというか、陸トレで走っている時も泰平だけ変な顔で。

一同 (笑)。

前田 真面目にやってる奴の顔じゃない顔で走って小澤田さん(FW匠、スポ3=東京・早実)とかが「泰平ふざけてます!」って言う流れは、練習の日常というか。あとはずっと、仁(FW澤出、スポ2=北海道・武修館)をずっとちょっかいかけてるというイメージがありますね。同じ社会科学部なんですけど、学校ではずっと携帯でNetflix見ててこいつ将来喋れなくなるんじゃないか、人と対話できなくなるんじゃないかって心配なんでもうちょっと人と話すことを積極的にして欲しいなと思います。

羽場 ホッケー面で言うと、高校の時も一緒にDFで組んだりもしていて、前田も言ってたんですけど、スケーティングが非常に上手い選手なので、詰めて戻るプレーだとかパック取ったあとに自分で出てくるプレーだとか、足を動かすプレーというのがすごく得意な選手だと思っています。DFって守るだけじゃだめだなというのをひしひしと自分は感じているので、守った後に攻めの起点になれるというところで非常に羨ましいなと思っています、という感じでいいですか?

吉野 十分です(笑)。

羽場 プライベートでいうとやっぱりふざけてるっていうのが強くて、お酒飲みに行く機会とかあるんですけど、先輩とかの話も結構空返事なところがあって、全然聞いてなかったりもして。訳の分からない返答をして先輩を困らせたりもするんですけど、そんなところも可愛いと言えば可愛くて、可愛がりたくなるような後輩だな、と思いますね。

前田 あと僕ら全員3階で、僕、吉野、羽場って部屋が並んでるんですけど、吉野の部屋の前に冷蔵庫があって。結構朝練終わった後廊下で皆脱いだりして「わーきつかったー」みたいな話してて、冷蔵庫を小澤田さんが開けて「おい泰平!」って言うと大体こいつ冷蔵庫にほんのちょっとだけ入ってるコーラとかカルピスとか入れてて、「何を冷やしてるんだ」っていう。で、最終的にはプロテインのシェイカーを、いつのプロテインか分からないやつを冷やしてて血の気引いたっていう。

吉野 なんですかね、全部飲むと捨てにいかないといけないじゃないですか。ちょっとゴミ箱までの距離が遠いです。プロテインシェイカーも同じ理由ですね。飲んだら次トイレに行く時に洗いに行くまで冷蔵庫にこう。(置く仕草)

前田 飲み干せよ(笑)。

――小澤田さんのブログに載ってたマイクスタンドはどうしたんですか

吉野 フレディのやつですか?あれは自作ですね、全部。フレディと言ったらあの手持ちのスタンドなので、それだけは作っておかないといけないなと思って。100均に行ってお風呂洗うやつの持ち手と100円のマイクをホッケーで巻くテープで巻き付けて行きましたね。

――次に羽場さんの他己紹介をお願いします

前田 羽場さんは、DFの中のDFっていう。

吉野 一緒ですね(笑)。

前田 攻めるDFと守りのDFがいるんですけど、本当守りのDFの頂点みたいな感じで。守りに徹する感じで高校の時から今も変わんないんですけど、攻める意志を失ったというか。DFは後ろからシュート打って入れるっていうイメージあるんですけど、そのイメージがまったく湧かない新種というか。ここまで攻める気を失う人を見た事ないっていうくらい守りに徹底して、本当に体を張ったDFって感じです。高校の時もずっと人数少ない中DFで頑張って相手を体張って止めてるというイメージです。大学でも相手がシュート打ったらそこにヒュって体入れて、体にぶつけてブロックするっていう献身的なDFという感じですね。皆が皆DF攻めちゃったら守れないので、羽場さんみたいな選手が大切なのかなって思います。プライベートでは一番接しやすくて部屋遊びに行っちゃうくらいで、高校の時から良い意味で人間の悪い部分出てるというか、人と関わるのが羽場さんは苦手なので、見てて可愛いなって思っちゃいますね。あと、携帯ずっといじってるのでもうちょっと人と話して欲しいなって。頑張ってコミュニケーション能力を上げて欲しいなって。

羽場 うるせえよ(笑)。

――吉野さんはいかがですか

吉野 羽場さんは本当にさっき悠佑も言ってたんですけど、DFの中のDFで根っからのDF気質というか守りに特化したと言いますか、どちらかと言うと攻めるのが嫌いぐらいの感じですかね。普通プレーしてて、味方のゴールが近いので、Dゾーンの方が嫌だと思うんですけどDゾーンの方が羽場さんはイキイキしてるというか。

前田 Dゾーンのときすごい笑ってるもんね。

吉野 落ち着いてますし、身長も大きいので、DFは体大きい方がいいので羨ましいですし、大きいのでスティックのリーチもありますし、そういう面では守りの面で学ぶことが本当に多い選手ですね。プライベートの面だと無口なんですけど、すごく面白い人です。本当に自らのことはあまり喋ろうとはしないですけど、羽場さんとか今の4年生って飲みに行くのがすごく楽しくて、たまに連れて行ってくれたりするんですけど、その時に毎回羽場さんの身の上話を聞くコーナーじゃないですけど、皆引き出そうとするんですね。なんも言わなかったら本当になんも自分の話をしてくれないので。「羽場さん、どうなの最近」みたいに言ったら羽場さんも重い口を開くんですけど、そしたらとんでもない話出てくるんですよ。そんな事あったのかよ!?みたいな。

前田 よくその顔でいられんなっていう。

吉野 平然と暮らしてるんですよ。先週もとんでもないことあったりして、口開いたら面白いですね。

――リーグ戦に2日間オフがあったとのことですが、そのときは何をされたのでしょうか。

前田 僕は彼女とディズニー行ってました。

羽場 また始まったじゃん本当に(笑)。

――どちらに行ったんですか

前田 シーですね。シーがクリスマスのイルミネーションやってるから行きたいって言っていたんで行きましたね。

吉野 懇親会終わってそこからずっと寝てて。起きて、自分母方の実家が練馬の方にあるんですけど、そっちの方に顔を出して秋リーグ終わったというのを祖母に伝えて帰ってきたという。その後火曜日が授業あるので帰ってきて、だらだらして過ごしたと思います(笑)。

羽場 懇親会があって、で、もう一飲みしたのよ。 そしたら次の日は夕方まで寝て、それで夜飲みに出かけて。それがトレーナーの二人とかと飲みに行ってそれもまた遅くまで飲んでたのでまた寝て、そしたら次の日朝練だったので。

前田 充実っすね。

吉野 充実してますね。

羽場 これを充実と言って良いのであれば充実していると思います。

――次に部の推しメンを教えてください

羽場 早慶戦のアンケートでも各学年の推しメンを教えてくださいみたいなのがあったんですよ。

前田 僕は羽場さんに入れました。接しやすいのと面白いんで、高校の時から僕と泰平はずっと羽場さんをいじり続けてきたので集大成を(笑)。

一同 (笑)。

前田 羽場さんの集大成というか、お世話になった分一票入れておこうかなという感じで。羽場さん推しメンですね。

吉野 自分は、(前田選手が)4年生言ったから3年生行こうかな。3年生だと大石さんですね。悠佑の同部屋で、結構大石さんも面白い人で基本的に良くぼけるし、ボケも拾ってくれるし結構3階には欠かせない住人ですね。どんなボケしても一発ギャグしてもどんだけスベろうが絶対に拾ってくれるし褒めてくれるそういうメンでは絶対欠かせない早稲田のムードメーカーですね。

前田 やっぱり3階は絆深いよね。

羽場 僕は同部屋の高橋寛伎。彼はゆっくりするとかだらけることをチルするっていうんですけど。もちろん高橋本人がチルするのも大好きなんですけど、他人のチルのために全力を尽くしてくれるところがあって。たとえば皆でバーベキューしようってなったら進んで買い出しに行きますし、4年生なのに自分で車出して自分で食材選んでお金出して。自分の部屋とかも色んなあらゆる動画のサービスを入れて見れるようにしてくれてますし。

前田 リーグ戦の試合のアップの前とか羽場さんと高橋くんの部屋でハイキュー!!を見るっていう。

羽場 本当に自分のチルを犠牲にしてでも他人にチルさせてくれるところが本当に献身的だなと思って僕は好きですね(笑)。

――今までで一番印象に残っているクリスマスを教えてください

前田 僕と泰平、高校の時から1回もクリスマス過ごしたことないです。ずっと合宿で。どうでした?

羽場 あったときもあったよ。

前田 僕覚えてるのが自分が高校一年で羽場さんが三年生の時に、八戸で合宿してたんですけど雪降ってホワイトクリスマスになって。晩ご飯の時にマネージャーさんたちがケーキを買ってきてくれて、皆で食べたというのを覚えています。

吉野 良いね。クリスマスか。でも本当に合宿ばっかだよね。どこまででもさかのぼって良いんですか。

――大丈夫です

吉野 小学校1年生の時ですかね。自分、父もアイスホッケー選手だったんですけど、小1の時ゲーム系のを頼んでたんですよね。「サンタさん、ゲームが欲しい」みたいなことを書いて枕元においてたんですけど翌日枕元にスケート靴が置いてあって。

一同 (笑)。

吉野 新しいスケート靴が置いてあって、本当に泣きましたね。嫌で。持ってたからさ。

一同 (爆笑)。

吉野 それが一番覚えてるクリスマスですね。

――羽場さんはいかがですか

羽場 一昨年、2年生の時に付き合ってると思ってた方が人がいたんですけど…。

前田・吉野 (爆笑)。

羽場 連絡があまり取れない方で。

前田 お忙しいのかな?

羽場 部活が忙しかったのか、まあ色々あったと思うんですけど、本当に久しぶりに会って。僕も結構気合入れてお店の予約とかもしてそのあとどうしようかなとか色々考えて会ったんですけど、集合してご飯を食べて即解散をするっていう。で寮に帰ってきたらまだ皆全然、寮で独り身の人ってクリスマスパーティーするんですよね、多分。

前田 へえ。

羽場 まだ全然クリスマスパーティーやってて。

一同 (笑)。

羽場 帰ってきたの?みたいな。で複雑な気持ちでそこに混ざったという。

前田 そりゃビックリですね。

羽場 ビックリなんだよ、あー、そっけない、あれ?みたいな。

吉野 付き合ってたんですかね。

羽場 それはもうグレーゾーンみたいな。

「やっぱりタイトルを取りたい」(羽場)


羽場

――それではここからはインカレについてお伺いしたいと思います。チームと個人でそれぞれ強化したいことを教えてください。

前田 チームはやっぱりフォアチェックの精度を上げるというか、決勝リーグでうまくハマらなかった部分があるのでそこをいかに自分たちで修正して、対処してきても自分たちのフォアチェックをずっと貫けるように改善していけば優勝はあると思っています。個人ではもっとシュート行くまでのスピードだったり相手にパックを取られないとか、そこにたどり着くまでのプロセスとしてスピードが足りないと思うので、練習から1対1とかあると思うんですけど、そこでスピードを生かしてAゾーンに入っていけるようなプレーを意識づけていきたいと思ってます。

吉野 自分も一緒で、インカレに向けてシンプルなプレーをしてくると思うので、そういうフォアチェックとかシンプルなプレーのところで精度を高めていって他のチームとの違いを出していけたら良い結果がついてくるんじゃないかなと思います。自分のところだとインカレまで時間あんまり無いんで、劇的に何か変わるということは無いと思うので、判断をしっかりしていきたいです。詰めるところと詰めないで守りに入るところと、そういうところの判断をしっかりしていけば劇的に変わることはないにせよ、いいように繋がっていくと思うので判断の面をインカレまでに磨いていきたいと思います。

羽場 チームとしてもっとアグレッシブさに磨きをかけていかなきゃいけないなと思っています。Aゾーンはかなりアグレッシブに動けているんですけど、ニュートラルゾーン、Dゾーンのところではなかなかちょっと、引いてしまうことがまだ少なくないです。そのようなところでAゾーンのようにがんがん詰めて、運動量上げてというところにもっと磨きをかけていかなきゃなというのは思っています。個人のところで言うとさっき守りに徹しているという話があったんですけど、それじゃだめだなと言うのは自分でも思っています。自分で点を取るとかそういうことは考えてはいないんですけど守って終わりじゃなくて、その後攻撃の起点にはならないといけないなというのは思っています。守るだけじゃなくてその後FWにつなぐだとか、前が空いているんだったら自分で足を動かしてパックを前に運ぶだとか、そういうプレーももっと増やしていければ良いかなというのは思っています。

――インカレで自分のここを見て欲しいというところは

前田 僕はやっぱりどこからでもシュートを狙っていくのでパックを持ったらわくわくして待ってて欲しいと思います。

吉野 自分はさっき言ったんですけど、判断をこのインカレまでに磨いていこうと思うのでDゾーンやニュートラルゾーンでの判断、良い判断をしていって味方の攻めに繋がるようなプレーをしていけたらと思います。

羽場 僕は本当に最後のインカレになるので一生懸命やってるなというところを見てもらえればいいなと思います。頑張ります。

――明大に勝つには何が必要でしょうか

前田 この間の決勝で感じたのはパスの精度が全然違かったなと思っています。明治は速くて強いパスをすごいニュートラルでつないで早稲田のゴールに迫ってきたんですけど、逆に早稲田は結構押されていてパスの精度がすごく低かったと思うんですよね、あのときの試合は。だからやっぱりパスの精度を磨かないとあの明治の速攻と速いパスには付いていけないと思います。足を動かして相手に負けずに、しっかり強いパスで味方につないで相手のゴールに迫っていかないと、パスはやっぱり人が走るより速いので、パスも足も動かして両方勝つという。それをすれば明治に勝てると思います。

吉野 明治はスキルが高い選手が多いので、時間とかスペースをあまり与えないで、相手に自由なことをさせないようなプレーが増えていけばあっちも焦ってきてこっちの時間帯になってくるんじゃないかなと思います。だから時間とスペースを相手に与えないようなホッケーをできたらなと思います。

羽場 インカレに向けてというところと同じで、アグレッシブさにがんがん磨きをかけていくというところに尽きると思っています。前回の試合、フォアチェックは正直そんな悪くなくて。失点したのがどういう場面かって言ったら例えば、ニュートラルゾーンでちょっとディフェンスが下がってしまっただとか、Dゾーンで相手がパック持ったときにちょっと見てしまって、もう一歩詰められたところを詰められなかったというところだと思います。フォアチェックは悪くないのでそういうニュートラルゾーン、Dゾーンの詰めをもう少し意識できれば防ぐことができた失点が本当に多かったと思います。だからこういうところで失点を減らして、あとは僕たちは運動量で勝負するしか無いと思っています。ガンガン足を動かして、相手から反則をもらって有利に試合を進めれば絶対勝てるんじゃないかなと思っています。

――前田さん、吉野さんにお伺いしたいのですが、4年生への思いを聞かせてください

前田 今の4年生の烈さん(FW飛田、商4=東京・早実)とか羽場さんは高校の時からお世話になっていてやっぱり思い入れもありますし、その2人は高校の時からお世話になってきたので最後ということでやっぱり笑って引退してもらいたいです。他の4年生もそうですけど、早稲田の先輩って皆優しくて、色んな面で助けてもらったところがあるので、最後に4年生には笑って引退してもらいたいと思っています。そのためには僕たち下級生が死に物狂いで4年生のためにパックに食らいついて、最後は4年生が笑って終われるという最高のかたちを実現できればなという風に思っています。

吉野 自分も今の4年生には本当にお世話になってばっかりで、本当に良くしてもらってかわいがってもらいました。羽場さんとか烈さんとかは高校から一緒でお世話になってますし、まろさん(DF坂本之麿、社4=青森・八戸工大一)なんかは青森の時から小学校で同じチームで、大学になってまた一緒になってと、本当に小さい頃からお世話になっている人ばかりです。だからインカレでは悠佑も言ったように体張って、4年生のためにという気持ちで4年生と一試合でも多く、全ての大学の中で一番長く試合をできるように、一生懸命体を張って頑張りたいと思います。

――羽場さんは同期と挑む大きな大会としてはインカレが最後になると思うのですが、その点についてはいかがですか

羽場 最後なのでやっぱりタイトル取りたいなと言うのが一番大きなところでそれに尽きるとしか言い様がないです。インカレって秋リーグなどと違って連日試合が続いていくので、メンタルのコントロールがすごく重要になってくると思います。だから皆で励まし合いながらというかなんとか優勝したいなと思います。まだ僕たちは、後輩たちに何も残すことができていないので、やっぱり優勝は僕たちの力だけじゃできないのはもちろんそうなんですけど、経験させてあげたいなというのはすごく思っています。月並みな言い回しにはなりますけど頑張りたいなと思います。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします

前田 優勝しますっていうことを自分の中で言い聞かせて。今年のチームはチャンスがあると思っているので、このチャンスを逃さない為にもしっかり準備して、この最後の大会を良いかたちで締めくくってやっぱり早稲田が一番ということを分からせたいと思います。

吉野 優勝を目指して、やれること全部やって全部出し尽くす大会にしたいと思います。

羽場 優勝しか無いと思っています。個人的には第一線でやる最後の大会になると思うので、悔いを残さないように頑張りたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 糸賀日向子、宇根加菜葉、小林理沙子)


それぞれ個性豊かにインカレへの意気込みを書いてくださいました!

◆羽場健太(はば・けんた)(※写真右)

1996(平8)年4月26日生まれ。180センチ。東京・早実高出身。政治経済学部4年。「ディフェンスの中のディフェンス」だという羽場選手。ディフェンスゾーンの方が生き生きしているそうです。しかし、守るだけでなく攻撃の起点にならなければいけないという言葉もありました。インカレでは攻めの姿が見られるでしょうか。第一線での最後の大会で、悲願のタイトルを手にしてほしいです。

◆前田悠佑(まえだ・ゆうすけ)(※写真左)

1998(平10)年5月18日生まれ。177センチ。東京・早実高出身。社会科学部2年。負けず嫌いで、夏合宿ではつい熱くなり羽場選手のグローブを蹴ったという衝撃的なエピソードもあるそうですが、本人は覚えていないそうです。一方で、彼女の話題になると楽しそうにお話ししてくださるという一面も。ケガからの復帰戦となった東洋大戦での2ゴールがまだ記憶に新しい前田選手。インカレでもポイント起用での活躍に期待です!

◆吉野泰平(よしの・たいへい)(※写真中央)

1998(平10)年7月9日生まれ。169センチ。東京・早実高出身。社会科学部年。いつもふざけているという吉野選手。今年は第2セットのディフェンダーとしてリーグ戦フル出場と、昨年から大きく躍進を遂げました。色紙には、短時間でハイクオリティーなQUEENのフレディ・マーキュリーを書いてくださいました。必見です!