専門誌では読めない雑学コラム木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第184回「人生とは旅をするようなもの」と言った方がいますが、我々アマチュアゴルファーにとっての旅には、ゴルフがつきものです。 旅が目的なのか、ゴルフに行くからそのついでに旅を…
専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第184回
「人生とは旅をするようなもの」と言った方がいますが、我々アマチュアゴルファーにとっての旅には、ゴルフがつきものです。
旅が目的なのか、ゴルフに行くからそのついでに旅をするのか、甚(はなは)だ謎ではありますが、ハワイに行けばゴルフ、北海道も、沖縄も、そして軽井沢にしたって”ゴルフ旅”。ゴルフをしない旅って、せいぜい京都や奈良のお寺巡りですかね。
それだけ、旅とゴルフは密接に結びついているのです。
というわけで、リーズナブルで何かとオイシイ、ゴルフ旅の数々を紹介していきたいと思います。
(1)近郊は宿付きコースがオススメ
近郊のゴルフ場で、そこに宿がある場合、その宿に泊まって1泊2ラウンドプレーしたほうが、何かと都合がいいです。
まず何より、宿泊料金が安いです。たいがいラウンドとセットになっていますから。
「ロッジ」と呼ばれる宿であれば、3000円くらいから泊まれます。「ホテル&リゾート」という名称であっても、5000円~6000円ぐらいでしょうか。だから、1泊2ラウンドセットだと、かなりの金額が割引されるのです。
コースの宿に泊まった翌日、朝起きて窓を開けると、目の前にはゴルフ場の景色が広がっているわけですよ。それがまた、たまりません。
こういう場所に来ると、不思議と早く目が覚めてしまうのも、リゾートゴルフの成せる業です。そのまま起きて、コースを散歩するのもいいでしょう。爽やかな早朝、野生の鹿に出会うなど、そういう楽しみもありますから、ラウンドへの気持ちは俄然高まっていきます。
みなさんも、優雅な
「ゴルフ旅」を楽しんではいかがでしょうか
そもそも泊まりのラウンドは、翌日の朝、車を運転しなくていいんです。これは、体力的にも大いに助かりますよね。
もちろん、初日のラウンドでも、電車を利用すれば、疲労度はだいぶ軽減されます。遅めのスタートを予約して新幹線を利用すれば、東京からなら福島県のリゾート地ぐらいまでは、1泊2ラウンドが可能でしょう。
福島と言えば、いわきの『スパリゾート ハワイアンズ』は、東京から無料バスを運行していて、タイミングさえ合えば、旅費がタダ。夜は夜で、フラダンスショーを見て、温泉に入って、酒を飲んで寝る、というのがとても楽しいです。
併設のコースも、西コース、中コース、東コースと計27ホールあって、1泊2ラウンドを大いに満喫できると思います。
とにかく、ゴルフ場にある宿の場合、たいがい娯楽室があって、夜は麻雀をしたり、カラオケができたりします。食事をしてお酒も飲んで、寝る前の2時間ぐらいが遊びの時間になる感じでしょうか。
それだったら、ゴルフ場の宿で事足りるのです。メインはゴルフですから、他で体力を使う必要はありませんよね。
(2)北海道&沖縄も1泊2ラウンドツアーがオススメ
北海道や沖縄も1泊2ラウンドがおトク、という話ですが、そんな強行軍が本当に可能なのか?
いつも東京出発が前提の話で恐縮ですが、このツアーについては、東京出発に限らず、関西圏からの出発でも可能だと思います。それはなぜか?
北海道や沖縄のゴルフ場は、スループレーが一般的で、午後スタートがあるからです。
沖縄で私がよく行くのは、カヌチャリゾートという那覇空港から車で1時間半くらいの場所にあるリゾート地です。早朝の便で羽田空港を出発し、那覇空港からレンタカーを借りて行っても、余裕で午後スタートのプレーに間に合います。
沖縄ツアーの場合、おおよそコースに隣接している海辺のリゾートホテルに宿泊。オーシャンビューを存分に味わいつつ、健康的に過ごします。
一方、北海道ツアーでは、空港のある千歳近辺のゴルフ場でプレーすることが多いです。その分、時間的に余裕があって、コースにあるホテルではなく、札幌のススキノ界隈に宿泊します。そして、非常に不健康な夜を過ごすのです。それも、いと楽しいかな。
ススキノなら、美味しい食事が堪能できます。お寿司をはじめ、カニやエビ、ホタテなどの海産物を目一杯味わうもよし、北海道名物のジンギスカンに舌鼓を打つもよし。さらに、ネオン街のお姉さんたちも、すこぶる魅力的です。
ススキノは、「ゴルフ銀座」と言われる千歳界隈へのアクセスもバッチリ。ゴルフ場によっては、空港とコース間だけでなく、コースからススキノ、ススキノからコースまでの移動もクラブバスがやってくれたりしますから、ツアーで行ったほうがおトク感がグ~ンと増します。
(3)名門ホテル、老舗旅館を活用
軽井沢の名門ホテルにはエントランス付近にゴルフバッグ置き場があって、夏場はそこに、近隣コースでラウンドするお客さんのキャディーバッグがこれ見よがしに置かれています。
キャディーバッグのタグを見てみると、軽井沢でも指折りの名門コースのものばかり。みなさん、ほんとゴルフがお好きですね。
名門ホテル側は、近隣のいくつかのコースと提携し、宿泊客にラウンドを斡旋しているのです。だから、やたらとゴルフバッグが置かれていたんですね。
以前、伊豆は修善寺の老舗旅館に宿泊したときも、「ゴルフはなさらないんですか。近くのコースを紹介しますよ」と言われたことがありました。そのときは、ゴルフをしない旅だったので、丁重にお断りしました。
けど、そんなふうにして、日本の名のある宿の多くは近所付き合いもあってなのか、法人会員権を購入していてコンソルジュ・サービスとして、宿泊客にラウンドを斡旋しているのです。調べれば、なかなかラウンドできないようなコースもあるかも、ですよ。
(4)貸しクラブを利用する
旅先でゴルフをしようかどうか迷っている場合、練習用のソフトケースによく使うクラブを4~5本入れて持っていくのもアリです。そして、実際にラウンドすることになったら、あとは貸しクラブでプレーすればいいのです。
最近の貸しクラブは、最新式のクラブを導入しているところが多く、逆にニュークラブの試打という意味でも楽しめますからね。
もちろん、宅急便でキャディーバッグを送るテもありますが、それはゴルフをやることがマストの場合だけでしょ。たとえば、出張や仕事の帰りなど、ふとコースに寄ってみたくなる場合があるじゃないですか。そういうとき、貸しクラブや貸しシューズが絶大な効果をもたらします。
そこで、最後にもうひとつ提案です。
(5)ひとり予約を使う
過去にも何度か紹介した”ひとり予約システム”ですが、最近はグレードアップして、名門コースでもひとりでラウンドできるようになりました。しかも、北海道から九州まで、ほとんどのエリアをカバーしています。
ということは、旅先で、ひとり居酒屋で飲んでいるときにでも、スマホで簡単に翌日のラウンド予約が可能なわけです。
せっかくのひとり旅、夜に美女をエスコートして呼ぶのも楽しいですが、その予算で、どこぞのコースをラウンドして帰りましょうよ。そのほうが健全だし、他の人にも体験談を語れますよ。