集大成を見せる時が来た。今月10日から16日まで、7日間にわたって行われるインカレが開幕。明大は25年連続66回目の出場となる。初戦は12日、東北地区2位の東北学大との対戦。42年ぶり10度目の優勝に向け、準備は万端だ。 決して平坦な道の…

 集大成を見せる時が来た。今月10日から16日まで、7日間にわたって行われるインカレが開幕。明大は25年連続66回目の出場となる。初戦は12日、東北地区2位の東北学大との対戦。42年ぶり10度目の優勝に向け、準備は万端だ。


 決して平坦な道のりではなかった。「悩むことが多かった」とSG綱井勇介(文4=大阪学院)は口にする。監督が平日練習に来ることができない明大。そのため、練習メニュー、対戦相手のスカウティング、そして戦術の考案。一般的に他大学ではスタッフや学生コーチが担う作業を、4年生が中心となって選手自ら取り組んだ。時には「間違ってしまったこともある」(綱井)。事実、関東大学1部リーグ戦の大東大2回戦のように第1クオーター(Q)だけで25点ビハインドを負って敗北したこともあれば、早大戦2回戦のように前半で15点のリードを得ながら、後半で逆転負けを喫したことも。戦術の不適合が、極端な負け方につながってしまった。

 それでも「みんなが付いてきてくれた」(綱井)。シュートが決まる度にどのチームにも増して沸き立つベンチメンバー、約2時間の居残り練習に励む下級生、対戦カードが決まれば、すぐに相手チームの情報を仕入れるマネジャー。それぞれがチームの勝利のために力を尽くす。まさに〝全員バスケ〟こそが、インカレ25年連続出場を成し遂げる原動力となっている。

シュートが決まり喜ぶベンチメンバー

 今季はここまで、5月の関東トーナメントでベスト16、リーグ戦では10位と満足のいく結果とはいえない。「この1年間、インカレのためにやってきた」(SG小林拓主将・営4=桐光学園)。優勝を手にし、笑顔で今季を締めくくる。

[浅野拓磨]