オーストラリア・ベンディゴで開催されているITTF「世界ジュニア選手権2018」<12月2〜9日>は5日、男女団体決勝を行い日本と中国が激突。男女とも昨年と同じ顔合わせとなった頂上決戦はディフェンディングチャンピオンの中国がアベック優勝を…


 オーストラリア・ベンディゴで開催されているITTF「世界ジュニア選手権2018」<12月2〜9日>は5日、男女団体決勝を行い日本と中国が激突。男女とも昨年と同じ顔合わせとなった頂上決戦はディフェンディングチャンピオンの中国がアベック優勝を果たし金メダルを獲得した。敗れた日本は銀メダルを死守したものの、強敵中国の壁に阻まれ悔しさの残る結果となった。
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<男子団体 決勝 結果>
日本 0-3 中国
田中佑汰 1-3 于何一
宇田幸矢 1-3 徐英ビン
戸上隼輔 0-3 向鵬


<女子団体 決勝 結果>
日本 1-3中国
長﨑美柚 2-3 銭天一
大藤沙月 0-3 石洵瑶
木原美悠 3-2 黄凡真
長﨑美柚 0-3 石洵瑶


 シニアも強いがジュニアも中国は強かった。日本も一つ一つの技術の高さでは中国と遜色ないように見えるが、中国のジュニアたちは相手にとって嫌な球種を選んだりコースを突いたりするのが上手い。つまり戦術の幅が広く、日本の選手が主導権を握ったラリーでも最後の1本は中国の選手が奪ったり、日本の選手がミスをさせられたりする場面が多く見られた。

 日本女子代表チームのエースとして1番手で登場した長﨑美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)も銭天一との接戦をゲームカウント2-1でリードしたが、そこから2ゲームを追い上げられ逆転負け。その長﨑からバトンを渡された2番手の大藤沙月(ミキハウスJSC)も中国代表チームのエースである石洵瑶に対し、第1ゲームこそ食らいついたものの、第2ゲーム以降は石洵瑶の攻守の上手さに得意のサービスや両ハンドドライブを封じられ、ストレートで敗れた。

 そんな中、3番手の木原美悠(JOCエリートアカデミー)は黄凡真とのフルゲームを制し4番手の長﨑につなげたが、長﨑は昨年の同大会決勝で下した石洵瑶にまさかのストレート負けを喫して、日本はついに息絶えた。

 男子も1番手の田中佑汰(愛工大名電高校)が于何一から第1ゲームを奪い、第2ゲームも先にゲームポイントを握るなどして勝てそうな雰囲気があった。だが、于何一は田中のプレーを読むようにチキータを狙い打ちするなどして勝利。続く2番手の宇田も強烈なフォアドライブを何本も打ち込むが、これを徐英ビンに巧みにブロックされ、そうこうしているうちにミスが増えた宇田が敗退。日本はあっさり2点を奪われてしまった。


 もう後がない日本は3番目で登場した戸上隼輔(野田学園高等学校)が何とか踏ん張ろうと、向鵬と接戦を演じたが、第1ゲームは10-12、第2ゲームは9-11、第3ゲームは9-11とあと一歩及ばず。男子は中国から1点も奪えず銀メダルに甘んじた。こうした日本代表チームの様子をITTF公式ホームページが「JAPAN SO CLOSE,YET SO FAR」=「日本は(中国に)すごく近そうで、すごく遠い」と伝えたが、その言葉通り力差は否めなかったと言えるだろう。

 大会はいよいよ折り返し。後半戦は男女シングルスおよびダブルス、混合ダブルスで熱戦が繰り広げられる。

(文=高樹ミナ)