今シーズン、キャリア最高となる世界3位を記録したマリン・チリッチ(クロアチア)。198cmの身長を活かしたパワフルなサービスと、低い弾道のフラット系ストロークで主導権を奪うスタイルの選手だ。またツアー最終戦には、3年連続4度目の出場を果たし…

今シーズン、キャリア最高となる世界3位を記録したマリン・チリッチ(クロアチア)。198cmの身長を活かしたパワフルなサービスと、低い弾道のフラット系ストロークで主導権を奪うスタイルの選手だ。またツアー最終戦には、3年連続4度目の出場を果たした。そんなチリッチの今シーズンを振り返る。

■キャリア最高となる世界3位を記録

チリッチは今シーズン1月29日から4月16日付けの世界ランキングでは自己最高の3位を記録。その後、少し順位を落としたものの10位以内を保ち、年間最終世界ランキングは7位で今シーズンを終えている。

1月の「全豪オープン」後のランキング更新でラファエル・ナダル(スペイン)、ロジャー・フェデラー(スイス)に続いて3位に付けたチリッチは「最終目標は1位になることだ」「3位というのはいい気分だし、すごいと思う。僕は成長し続けている。未来は明るい」と話していた。

■「ATP500 ロンドン」でジョコビッチ制し今シーズン初優勝

6月の「ATP500 ロンドン」決勝でチリッチは、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破りキャリア通算18個目のタイトルを獲得。

ジョコビッチが完全復活を果たす前ではあるが、チリッチは重要な局面で強いメンタルを見せ約3時間の戦いを見事制した。優勝したチリッチは「非常にタフな試合だった。勝ててホッとしたし、素晴らしい一週間だったよ」と喜びの気持ちを語っていた。

■「デビスカップ」で2勝を挙げ、クロアチア13年ぶりの優勝に導く

男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ」ワールドグループ決勝でクロアチアとフランスが対戦。トータル3勝1敗でクロアチアがフランスを制し、13年ぶり2度目の優勝を果たした。

チリッチは第1日と第3日にそれぞれシングルスで勝利を挙げ、チームの勝利に大きく貢献。ATP公式サイトによれば試合後にチリッチは、「世界チャンピオンになることは、そうそうあることじゃない。我々にとっては、夢が叶った。私たちはとても情熱的で、ファン自身も楽しんでいることがわかる。それは、クロアチアでも信じられないほど素晴らしいことになるだろうと感じている」と話した。

■2018年の主な出場大会・結果

「Nitto ATPファイナルズ」 グループステージ1勝2敗

「全豪オープン」 準優勝

「全仏オープン」 ベスト8

「ウィンブルドン」 2回戦

「全米オープン」 ベスト8

「ATP1000 モンテカルロ」 ベスト8

「ATP1000 ローマ」 ベスト4

「ATP1000 トロント」 ベスト8

「ATP1000 シンシナティ」 ベスト4

「ATP1000 パリ」 ベスト8

「ATP500 ロンドン」 優勝

■終わりに

今シーズン、チリッチは「全豪オープン」で準優勝、「ATP500 ロンドン」では優勝を飾り通算シングルスタイトル獲得数を18とした。

そして男子ツアー最終戦として、年間上位8選手で競い合う「Nitto ATPファイナルズ」には3年連続4度目の出場。なお同大会ではグループステージ1勝2敗となり、惜しくも初の決勝トーナメント進出はならなかった。今シーズン、自己最高ランキングを3位と更新したチリッチ。来シーズンは更なる飛躍なるか注目だ。(テニスデイリー編集部)

※写真は「全仏オープン」でのチリッチ

(Photo by Chaz Niell/Icon Sportswire via Getty Images)