対談の最後を飾るのはやはりこの3人、藤中優斗主将(山口・宇部商)、小林光輝副将(スポ4=長野・創造学園)、鵜野幸也(スポ4=東京・早実)。コートに立つ4年生として、これまでプレッシャーを感じながらプレーを続けてきました。日体大に敗戦したと…

 対談の最後を飾るのはやはりこの3人、藤中優斗主将(山口・宇部商)、小林光輝副将(スポ4=長野・創造学園)、鵜野幸也(スポ4=東京・早実)。コートに立つ4年生として、これまでプレッシャーを感じながらプレーを続けてきました。日体大に敗戦したときに何を思ったのか、そして4年生に対する思いなど、思いの強さが光る対談となりました。

※この取材は11月18日に行われたものです。

他己紹介とそれぞれのこれまで


最初から笑いたくさんで対談がスタートしました

――まずは、毎年恒例の他己紹介をお願いします

藤中 小林の光輝は、バレー面に関しては、ん?バレー面に関してだけじゃないですが、すごく頼りになります。よく一緒にいますけど、ユニークな雰囲気持ってる。一緒にいて安心します。4年目の仲だし。部屋も昔一緒だったんですよ。何もない時は別に喋ったりしないし、毎回ずっと喋りっぱなしとかはないですけど(笑)、それでも別に気を遣わないでいられる良い存在です!はい、次。

小林 (鵜野を見ながら)えーっと・・・。

藤中 これはないパターンでしょ。

小林 うん、紹介することないなあ。

鵜野 いや、あるでしょ。めっちゃあるやろ。

小林 うーん・・・(笑)。そうですね、鵜野の幸也くんは、多分周りから見たらこの3人の中で1番クールというか、まあ頭いいキャラ?だと思うんですけど、あんまりそうではないかも(笑)。リーグとか試合はこの3人で行くことが多いんですが、そういう時の電車とかをいつも調べてくれるし、もちろん頼りにはしてます。そしてワセダの大エースです!うん。

鵜野 優斗はね、キャプテンとしても友達にしても頼りになりますね。普段からとてもしっかりしてます。スケジュール管理とか。予定とかちゃんと覚えてるし。

小林 なんか俺がそういうのダメなやつみたいな言い方じゃん!まあ、間違ってはいないけど。

藤中 (笑)

鵜野 こうやっていじられるときもあるけど・・・

小林 いじられて嬉しいです!やろ。

鵜野 とにかく頼りにしてます!はい!(笑)

――バレーを始めたきっかけと早大進学のきっかけについて教えてください

藤中 親がやってたからですね。あとは兄貴がしてたっていうのもあって。

小林 前と違うこと言っていたらいやなんだよなー(笑)。家族みんなやっていたし、自分も始めてみようかなと思って。

鵜野 母親がやっていたからかな。

藤中 松井さん(泰二監督、平3人卒=千葉・八千代)に声掛けてもらったことや、喜入さん(祥充、平30スポ卒=現サントリーサンバーズ)などの憧れの先輩がたくさんいたので、高いレベルでバレーをやりたいと思って、早大を選びました。喜入さんは別に交流があった、とかではないんですけど。テレビとかで見ていて、自分の中ですごくかっこいい存在で、一緒にバレーをやりたいと思いました。

小林 自分は高校の時に色々な大学と練習試合をさせていただいていて、その中で早大のバレースタイルであったり、チームの雰囲気、チームカラーなどを見ていいなって思って、ここでバレーしたいなと思ったのがきっかけです。あとは藤中くんが一緒に受けるというので。

藤中 おおー(笑)。

鵜野 自分は(バレーを続けるか)迷った部分がありましたが、1個上の加賀さん(優太、平30商卒=東京・早実)や2個上の加藤さん(久典、平29スポ卒=現サントリーサンバーズ)などが活躍しているというのを聞いて、自分も続けてみようかなと思いました。

小林 (小声で)うちら(藤中、小林)がいたからって言え!

鵜野 あとは、優斗と光輝がいたからですね。

3人 (笑)

小林 言わせちゃったわ。

――藤中選手には毎年よく聞く曲を伺っています。1年生の時は『栄光の架橋』でした

藤中 覚えてますよ!2年の時は『What Makes You Beautiful』ですよね!

小林 ばっちりやん!(笑)

藤中 3年の時は絢香の『ありがとうの輪』だったかな。光輝に勧められて聞いたらめっちゃいいやんって思ったんだよ確か。今年もね、めちゃくちゃいい歌ありますよ。flumpoolの『大切なものは君以外に見当たらなくて』と、『太陽に向かって咲く花』っていう歌があるんですけど、これもめちゃくちゃいい。子供の名前を太陽にしようかなと思うぐらいにいい曲。

――ちなみに昨年のブームは『君の膵臓を食べたい』でした

藤中 え?僕言ってました?ほんとに?(笑)記憶にない!まじか。

小林 (笑)

藤中 今年はピーターラビットの映画見ました!面白かったですよ。

――鵜野選手はご覧になりましたか

鵜野 え、最後に見た映画・・・いつだろう・・・。

小林 今ピーターラビットの話してたやろ?「ピーターラビットを見ました?」っていう質問やろ!それなのに「最後に見たのは・・・」とか言って!

藤中 急になんか自分の話始めちゃってるじゃん。

小林 今のは完全にピーターラビットの話だった!ですよね?そういうとこだぞ!

鵜野 (笑)

――小林選手は最近はまっていることはありますか

小林 え、なんかあるかな・・・去年とかなんて言ってました?

――おしゃれ、映画、お風呂などですね。一昨年だと豆乳でした

小林 あー!思い出した!懐かしい!豆乳ね!もう飲んでないわ。最近野菜ジュースしか飲んでないわ。野菜ジュース。豆乳おいしいんですけど、最近野菜とらないとって思い始めたんだよね。

鵜野 俺まだ飲んでる。昨日も飲んだし!

小林 なにその俺はまだ飲んでますアピール!俺の影響ってことね!

――お気に入りの野菜ジュースはありますか

小林 好きな野菜ジュース(笑)。トマト系のやつはあんまり飲まないかも。つぶつぶしてるやつは飲んでる感がある。野菜とってますみたいな自己満足になりますね(笑)。

――鵜野選手は『プリズン・ブレイク』にはまっているそうですが

鵜野 もう全部見終わりました!夏合宿とかで暇な時間が多かったのでその時にずっと見ていて。あと合宿終わってから暇な時間とかもあったのでそこで見たり。

小林 合宿に暇な時間なんてありません!

藤中 そんなものを見る時間はありません。

鵜野 え、ちょっと。

小林 そんなのよりバレーボールの映像を見ればいいのにって思います。

藤中 はい、以上です(笑)。

「もうバレーボールと向き合いたくなくなった」(鵜野)「トスも上げたくないぐらい」(小林)

――鵜野選手は今年唯一のスタメン変更メンバーでしたが、初戦で緊張などはありましたか

鵜野 まずスタメンで出るということが今までなくて、それで緊張しました。リーグでは下位のチームから当たっていくという形だったので、入りとしてはやりやすかったかなとは思っていたんですよね。でも、実際やってみたら全然違って。

小林 春(春季関東大学リーグ戦)の初戦ってどこやったっけ。

藤中 国士館だったかな。

小林 そうだ!国士館。1セット落とした!最初のセット。

藤中 日体大(健志台キャンパス)でやったやつね。

小林 真吾(笠利、国士館大4年)がめちゃめちゃ強かった。

――春季リーグ戦について

藤中 優勝できてほっとした部分が大きいかな。

小林 最終戦(筑波大戦、〇3-2)でマッチポイント取られてから幸也が奇跡のレシーブしたやつやん。それだけ記憶に残ってる。まあ最終戦に限らず、昨年全カレ(全日本大学選手権)で優勝したという目で見られていて、どのチームも(早大に)向かってきていたっていうことを春はそれをすごく感じたかな。苦しい状況でも勝ち切れたので、優斗も言っていた通りほっとしましたし、自信にもつながったかなと。

――秋季リーグ戦は春季リーグ戦とは対照的なリーグになったのではないでしょうか

小林 そうですね。勝たなきゃいけないというプレッシャーがすごくて。点数取れても、納得のいく点数や点の取り方じゃなかったらチームの雰囲気も上がらないし、っていう感じで。求めているものが高くて、それで空回りしてたかなって思う。

――敗戦した日体大戦について

鵜野 正直、ほんとうにぶっちゃけると、もうバレーボールと向き合いたくなくなりました。1週間ぐらいかな・・・。練習試合したりもしたんですけど。考えこんじゃって、色々。自分がどうしたら良いんだろう、とか。ミーティングを重ねるにつれて、自分ひとりだけで抱え込むことないんだって分かってきて。すごく前向きになれました。

小林 負けて吹っ切れた部分がすごく大きいですね。順大戦以降はチームとしても立て直すことができました。セットを取れてストレートで勝てて、それで自信を取り戻すことができるようになりました。

――最終戦の筑波大との試合については

藤中 バイブス全開でしたね

小林 間違いないな。

藤中 3セット目はバタバタしちゃいましたけど、それ以外は全体を通してよかったと思います。

小林 翌日の天皇杯(全日本選手権)のブロックラウンドは気持ちの作り方は難しかったですね。

鵜野 てか朝が普通につらかった。早くて。

小林 幸也は実家でしょ!(笑)


印象に残った試合について話す藤中主将

――1番印象に残っている試合について伺いたいです

藤中 今季1番でしょ。うーん。全部印象に残ってる。負けた試合はちょっと言いたくないので置いておいて。勝った試合だと、東日本(東日本大学選手権)の決勝かな。強いてあげるなら。教育実習で長期間抜けてしまって、試合でもチームに迷惑をかけてしまいました。申し訳ない気持ちもあって、すごく支えられて助けられてバレーができているんだなって改めて感じられた試合でしたね。それがかなり僕の中では大きくて。まあ、結晶に限らず東日本全体になっちゃうのかな。

小林 え、今思いついたのに忘れた。何挙げようとしたんだっけ・・・。あ、思い出した!今までこういうのを聞かれた時はずっと全部負けた試合を挙げていたのですが、優斗と同じで最後ぐらい勝った試合にしますね!僕は、さっきの話にも出た秋リーグ最後の筑波大戦ですね。優勝を決めた試合。正直秋リーグは自分も負けられないプレッシャーを強く感じながらゲームを作っていかなくちゃいけなくてすごくストレスがかかってました。プレーの方もすごく足を引っ張ってしまっていて。自分のせいで取られてしまうセットも多々あったと思います。その中で、敗戦も経験しながらチームで最後はいい形で終われたし、自分の中でも吹っ切れていいプレーができたっていうのが良かったので。

鵜野 僕は早慶戦かな。2人(藤中、小林)が抜けてた試合だったので、3年生を中心にやろうっていうことだったんですが、結局コートに立ったら僕が最上級生で引っ張っていかなくちゃいけなかったんですよね。練習も頑張ってやっていたつもりでしたが、試合自体すごく空回りしてしまって、優斗や光輝に自分は甘えてたんだなってすごく思わされて。反省した試合でしたね。

「みんなで一緒に戦う」(藤中)「大好きな同期のために」(小林)「自分ひとりで背負わなくていい」(鵜野)

――4年生に向けて思うことはありますか

藤中 (他の4年生は)普段出られない分支えてくれています。非常に頼りになっていますし、それを無駄にしないように責任を持ってプレーしたいといつも思ってはいるんですけど、まだまだできていない状況で。1位を目標としている全カレでは、結果はもちろん、余裕があればベンチメンバーに声をかけたり、周りを見たりしながらみんなで一緒に戦っていきたいですね。

小林 さっき幸也も言ってたんですけど、秋リーグ通して、結構バレーボール嫌になっちゃって。トス上げたくないぐらいまでいっちゃってたんですよね。そんな中で、負けてからずっと4年生で多くミーティングを重ねました。自分がもし1人だったら、秋リーグこのままずるずる負けちゃってただろうし、自分としてもセッターの仕事ができなかったんじゃないかって思います。4年生みんなに支えてもらって今があるし。4年生全員が出場するっていうのはできないからそれはすごく残念なんですが、「明日の余力を残さないように」って言うんですかね、1試合1試合に全部出し切ることが大事だなと思っています。

鵜野 試合の時とか、話し合っている時とかも、全員で戦っているんだなっていう風にすごく思えます。それぐらい支えてもらっているというのをすごく感じますし、ありがたいです。やっぱり自分で背負わなくていいって今ここで思えているのは他の4年生の存在のおかげで、ありがたいですね。

――全日本インカレに向けていまはどのような練習をされていますか

藤中 コンディションを整えながら、比較的重めのトレーニングをやっています。ストレスをかなりかけたものであったり、チーム練習もわりとがっつり。はい、補足をお願いします(笑)。

鵜野 連係をとる練習とかも大事で、それをやったりとかかな?

小林 完成に近づいてる手ごたえあります!

――最後に意気込みをお願いします

藤中 全日本インカレは4年間の集大成でもありますし、このメンバー、同期や後輩、スタッフとできる最後の学生の大会となります。楽しみながら、しっかり優勝という結果を残せるよう、全員で頑張りたいと思います。

小林 全カレは2連覇目指しながら、大好きな同期、後輩、スタッフと1試合1試合を楽しみながらやりたいです。優勝という結果で、感謝の気持ちをみんなに伝えられたらって思っています。幸也は意気込みとかもうないやろ?

鵜野 ん?(笑)ちゃんと言わせてよ(笑)。

3人 (笑)

鵜野 最後の大会なので・・・

小林 あーーーー。

鵜野 邪魔しない!(笑)気を取り直して、最後の大会ということで、自分はとにかく悔いを残さないように1戦1戦戦うのみかな、と。結果勝ちに繋げて、優勝できるように頑張っていきます!

――ありがとうございました!

(取材・編集 松谷果林、杉山睦美)


学ランで写真を撮らせていただきました!

◆藤中優斗(ふじなか・ゆうと)(※写真中)

1996年(平8)4月20日生まれ。身長183センチ、最高到達点325センチ。レフト。山口・宇部商出身。スポーツ科学部4年。背番号1。1年生の時から試合に出場している藤中選手の対談も今年で最後。いつものインタビューのようにどの質問もよく考えながら丁寧に答えていただきました。最近は掃除にはまっているそうです!色紙『日本一 皆のために』

◆小林光輝(こばやし・みつき)(※写真左)

1996年(平8)5月10日生まれ。身長173センチ、最高到達点325センチ。セッター。長野・創造学園出身。スポーツ科学部4年。背番号2。対談慣れしている小林選手は色紙もさらさらっと書いてくれました。写真を撮る際は、「自分の手で名前隠しちゃったかも!」と写真写りまで気にしていただき助かりました!全日本インカレでの強気なトスワークに期待です。色紙『暗いところに花は咲かない』

◆鵜野幸也(うの・ゆきや)(※写真右)

1996年(平8)6月28日生まれ。身長190センチ、最高到達点335センチ。レフト。東京・早実出身。スポーツ科学部4年。背番号3。早実出身の鵜野選手。この日は春高(全日本高校選手権)の東京都予選が行われている日だったため、早実対東洋の3位決定戦の生中継で盛り上がりました!見事早実の春高出場が決まり、とても嬉しそうでした!色紙『去華就実』