10月24日〜30日、ウズベキスタンのタシュケントで行われた第6回アジアジュニア選手権。日本男子は5戦全勝で、見事優勝に輝いた。今回は、明大から選出されたGK・今村大和(商1=明大中野)に、今大会を振り返るインタビューを行った。(この取材…

 10月24日〜30日、ウズベキスタンのタシュケントで行われた第6回アジアジュニア選手権。日本男子は5戦全勝で、見事優勝に輝いた。今回は、明大から選出されたGK・今村大和(商1=明大中野)に、今大会を振り返るインタビューを行った。

(この取材は11月15日に行われたものです)

――今回の大会を振り返っていかがですか。

 「周りが日本のトッププレーヤーばかりで、勉強となる部分も多かったです。自分がどこまで通用するのかも知れて、本当に良い経験ができました。また外国の選手は、日本人選手と全く違うプレーもあり、手足が長い選手は、ボールが飛んでくるまでの時間の感覚などがつかみづらかったです。でも、その点も含めて良い経験でした」

――結果についてはどのように感じていますか。

 「男子は連覇が目標だったので、全勝できたことは良かったです。ただ自分はベンチスタートが多かったので、少し悔しさは残りました。優勝したことで世界ジュニア選手権の出場権も手にしたので、その大会にも呼んでいただけるように、次こそスタメンで試合に出られるように頑張りたいです」

――中高大と慣れ親しんだチームメイトと違い、即席の代表チームでのプレーで大変だった点は何ですか。

 「自分が一番苦戦したのは、一投目です。自分が自陣のゴールから出すパスのことなのですが、苦労しました。ずっと長く一緒に練習している明大では、タイミングがわかったり、相手が(自分を)見ていなくても、手元に落としてあげると、ボールを取ってくれます。代表チームは、意思疎通ができないわけではないですけど難しくて、うまく出すのに苦戦しました」

――同じGKのポジションにいた日体大の進藤智大選手はどんな選手でしたか

 「彼はディフェンスの動かし方がすごくうまくて、指示も的確でした。水球に対する理解度の面で、自分がちょっと劣っていたなというのは感じました。ただ自分がそう感じている間は絶対に勝てないと思うので、勉強して、監督がどっちを使うか迷うくらいの選手になりたいです」

――代表チームのプレーはいかがでしたか。

 「通して思ったことは、すごく守りやすいということです。みんな水球に対する意識が高くて、カウンターで抜かれてもすぐ戻ってきたり、絶対に自分の前からセンターに球は入れさせないことを心掛けています。強くプレッシャーをかけていたり、飛んでくるシュートもコースが限定されるので、ディフェンスの良さに感動しました。もちろんカウンターのスピードやシュートの威力もすごいですが、一番体感したのはディフェンスです」

――一番印象に残っているプレーは何ですか。

 「ウズベキスタン戦でペナルティースローを止めたことが印象に残っています。今大会、相手が荒いプレーになる最後のピリオドは、ケガをしないように下がった守りでした。相手とのコンタクトを減らして、上からのシュートは打たせるディフェンスでした。自分としては決められたくないですが、失点がかさむので結果として僕が失点したようになるのは心残りでした。でも、ウズベキスタン戦で自分のセービングを見せられ、良かったです」

――今大会通しての一番の収穫は何ですか。

 「自分の水球への理解を深められたことです。もちろんセービングや自分のテクニックも向上はしたと思うのですが、ディフェンスの動かし方とか戦術に対しての理解が深まったのが一番大きいです。あとは自分に自信がついたことですかね」

――現在新人戦の最中ですが、大会で得たものをどのように生かしていますか。

 「日本代表のディフェンスのシステムや、組織的なディフェンスを自分が率先して使うことで、選手たちにどう守るかを伝えています。自分もやりたいプレーのコンセプトが見えてきたので、自分がどう守りたいかをチームメイトに明確に伝えることができるようになりました。新人戦でも負けはしましたが、筑波大戦など強豪相手にも競る試合ができたので、来年の関東学生リーグやインカレに向けて、さらなるチームの強化をしていきたいです」

――ありがとうございました。

[仁科せい]

◆今村 大和(いまむら・やまと)商1、明大中野高、173センチ・63キロ