20−28。試合終了のホイッスルが、『日本一』への挑戦の終わりを告げた。全日本学生選手権(インカレ)3回戦。早大史上初のベスト4には、またしても届かなかった。 「前半は本当にワセダらしいハンドボールができた」(富永穂香、スポ4=東京・佼成…

 20−28。試合終了のホイッスルが、『日本一』への挑戦の終わりを告げた。全日本学生選手権(インカレ)3回戦。早大史上初のベスト4には、またしても届かなかった。

 「前半は本当にワセダらしいハンドボールができた」(富永穂香、スポ4=東京・佼成学園女)。試合が始まると、春・秋のリーグ戦では力負けした東海大相手に完璧な立ち上がりを見せる。伊地知華子副将(社4=宮崎学園)がセットオフェンスから先制点を挙げ、その後も毎回の攻撃でテンポよく加点。開始6分の杉山瑞樹(社3=神奈川・横浜創英)のサイドシュートの後は、富永の速攻、久保涼子(スポ4=群馬・富岡東)の7メートルスローの3連続得点で相手を引き離しにかかった。ここまでは「圧倒的にワセダの流れ」(島崎愛、社4=熊本国府)。相手エースの渡部真綾(東海大)には異次元のミドルシュートを浴びたが、東海大のフィジカルに屈せず、早大は足を動かした決死のディフェンスでゴールを守る。前半の終盤に差し掛かると、インカレ絶好調の島崎のポストシュートがネットを揺らす。北村早紀(スポ3=群馬・富岡東)も7メートルスローのセーブで流れを後押しし、「これまでやってきた中で一番良い展開」(富永)で前半を終えようとしていた。しかし、終了間際にこの日初めての連続失点を喫すると、チームの精神的支柱である高田紗妃主将(スポ4=福岡・西南学院)に退場が命じられてしまう。これが、後半の悪夢の前兆だったのかもしれない。


富永の速攻がチームを勢い付けた

 後半に入ると火のついた東海大が襲いかかる。高めに敷いてきたディフェンスに捕まりミスからの逆速攻で次々に失点。前半終了時に3点あったリードは5分も経たぬ間にひっくり返され、11分で5点の差をつけられてしまった。なんとか流れを呼び戻そうと、高田が攻撃的なディフェンスから相手のミスを誘いインカレ初得点となるシュートで反撃したが、相手は狭い角度からのサイドシュートをものにする。東海大の猛攻に手も足も出ず、16分で絶望的な点差に。それでも選手たちは、この1年で築き上げてきた強固なディフェンスから流れをつくろうと、全員で声を出し続けた。「まだいける」(伊地知)。4年生にとって最後の大舞台。諦めるわけにはいかなかった。吉田瑞萌(スポ2=東京・佼成学園女)が意地のカットインで得点すると息を吹き返し、『ディフェンスから速攻』で再び詰め寄る。しかし、東海大につけられていた差はあまりに大きく、その背中は遠かった。試合が終了し、『日本一』への夢が散った瞬間、4年生の目から涙が溢れた。


苦しい場面で得点した高田。この1年、抜群のキャプテンシーでチームを率いた

 前半は一度もリードを許さず好ゲームを演じていただけに、敗戦の悔しさは計り知れない。しかし、選手たちは最後まで仲間を信じ、死力を尽くして戦った。「どうにかこのエイトのカベを越えてほしい」(高田)。4年生の想いは後輩たちに託された。


試合後は笑顔が見られた

 経験不足、主力のケガ、再試合――。今年、選手たちの前には多くのカベが立ちはだかった。しかし、そんな困難を乗り越えるたびに結束を強め、ワセダは一つのチームになった。苦境に立たされても、インカレでの『日本一』という目標を取り下げることはない。自分たちを信じ、前だけを見て戦ってきた。そして迎えた大舞台。選手たちは臆せず全力で最高のプレーを見せてくれた。結果は過去最高成績に並ぶベスト8。『日本一』には届かなかったが、その戦う姿は多くの人の心に刻み込まれたはずだ。苦しい試合が多い1年だったが、最後のインカレを、4年生は口を揃えて「楽しかった」と振り返った。「ワセダに入れて、このチームに出会えて良かったです!」(金庭亜季、社4=群馬・富岡東)。激戦を終え、全てを出し切ったエンジの戦士たちは輝いて見えた。

(記事 宅森咲子、写真 小松純也)




全日本学生選手権
早大2012−9
8−19
28東海大
GK 北村早紀(スポ3=群馬・富岡東)
LW 杉山瑞樹(社3=神奈川・横浜創英)
LB 吉田瑞萌(スポ2=東京・佼成学園女)
CB 伊地知華子(社4=宮崎学園)
PV 島崎愛(社4=熊本国府)
RB 富永穂香(スポ4=東京・佼成学園女)
RW 久保涼子(スポ4=群馬・富岡東)
コメント

高田紗妃主将(スポ4=福岡・西南学院)

――今の心境をお聞かせください

勝てた試合だったので、悔しさが残っているなという感じですね。

――メダルを懸けた戦いでしたが、試合前にお話しされていたことはありましたか

メダルどうのこうのというよりは、去年の先輩と成績上並んだということで、先輩たちを超えたいというところがありましたし、メダルも少しは意識していたかもしれないんですけど、やっぱり東海大を倒したいという気持ちで。東海大相手に必死に食らいつこうと思っていました。

――前半はいい雰囲気で終えました

前半の流れはすごく良かったですし、立ち上がりも良くて、ディフェンスも守れていました。エースの渡部(真綾、東海大)に打たれることは割り切れていたので、自分たちのペースでディフェンスができて速攻で点数が取れたなと思っています。

――途中でディフェンスシステムを変えられました

そうですね。それも練習してきた範囲内なので、練習したことが全て出せて守れていたんじゃないかなと思います。

――後半は相手の猛攻にあってしまいました

前半の最後に自分が退場してしまって、後半のスタートに自分がいれないという部分で引っ張ることができなかったですし、自分たちが前半勝っていたという部分でプレーに対する必死さを欠いてしまったなと思っています。

――苦しい場面で高田選手自身の得点が生まれました

相手の監督から「2番に打たせろ」という指示が飛んでいたのを聞いていたので、「何が何でも決めてやる」と思っていましたし、その1点でチームの流れが変わればいいなと思っていたので、決めきれて良かったなと思っています。

――最後のインカレ(全日本学生選手権)はどんな大会でしたか

目標を達成できなかったので悔しいです。

――4年間共に過ごした同期の皆さんに伝えたいことはありますか

とても支えられましたし、自分一人ではここまでできなかったと思います。目標達成にも導けなくて、本当に不甲斐ないキャプテンだったと思うんですけど、みんなが支えてくれたことにすごく感謝しています。

――後輩の皆さんにメッセージをお願いします

エイト、エイトと昨年から続いていて、どうにかこのエイトのカベを越えてほしいと思っているので、譲さん(宇野監督、平19人卒=熊本・済々黌)にしっかりついていって、ついていくだけじゃなくて自分たちでチームをつくりあげて、また来年最高のチームにしてほしいと思います。

――最後に言っておきたいことはありますか

本当にみんなに支えられてここまでこれたので、すごく感謝しています。

伊地知華子副将(社4=宮崎学園)

――お疲れ様でした。試合終了直後の感想をお聞かせください

同じ関東の東海大に負けたのは悔しいです。

――試合前はどういった話をされていましたか

ディフェンスがカギで、守って速攻にいけば自分たちのペースになるので堅守速攻を徹底して頑張ろうというような話し合いでした。

――試合中の雰囲気はいかがでしたか

自分自身、試合がすごく楽しくて。前半も3点差で折り返したんですけど、すごく一体感があるなと試合中は感じていました。

――後半逆転された要因は何でしょうか

後半の入りで、自分たちでは気を抜いてはいけないと思っていたはずなのに、そこを突かれて。ミスから速攻とか、ディフェンスで上手くいかなくなってリズムが取れなくなったというのはあると思います。

――試合終盤はどのような思いでプレーされていましたか

「まだいける」とずっと思っていました。

――全日本学生選手権全体の戦いぶりはいかがでしたか

秋リーグ(関東学生秋季リーグ)に比べてインカレ(全日本学生選手権)はすごく楽しいなと思って。劣勢の展開も結構あったんですけど、そんなときでもまだ大丈夫だという安心感がありました。一試合一試合こどに成長しているなというのはすごく感じていました。

――ことし一年、どのような思いで副将をやってきましたか

日本一のチームをつくるために、自分はチームでどういう存在になるかということをすごく考えていました。

――一緒にプレーしてきた4年生に一言お願いします

一年生のときとかはケンカばかりしていたんですけど、やっぱりこの同期が最高だなって思いました。

――最後に後輩に向けてメッセージをお願いします

私たちを超えてください。チームの仲間を信じて、自分を信じて、思いっきり楽しんでハンドボールをしてもらえればと思います。

井川花野(教4=神奈川・横浜平沼)

――きょうの試合を見て感じたことはありますか

勝ってほしいという気持ちしかなかったので、みんなが点を決めた時は本当にうれしかったし、ベンチにいると祈ることしかできないんですけど、熱い気持ちにはなっていました。本当にいい試合だったと思います。

――同期の皆さんに伝えたいことはありますか

本当にありがとうという気持ちでいっぱいです。4年間一緒にやってきて、ケガして手術したり、体調悪くて一緒にできなかったり、そういう時間もすごく多かったんですけど、それでも同期は自分を必要としてくれて。休んでる時も「絶対戻っておいでね」っていってくれたり、今回のインカレ(全日本学生選手権)も「いてくれるだけで十分だから」ってすごく言ってもらって。本当にそれだけでどれだけ頑張れたかと考えると計り知れないくらい大きな力になったので、もう本当に4年間ありがとうという気持ちでいっぱいです。ケガをして(ハンドボールが)できないときもあって辛いこともあったんですけど、それでも部活をやめようとは思わなくて。それは本当に同期をはじめ、チームのみんなのお陰だと思っているので本当に本当にありがとうという感じです。

江島朋夏(スポ4=東京・佼成学園女)

――試合前にお話しされていたことはありましたか

やっぱりベスト8というのがワセダのこれまでの成績で、それを超えるというのは今までの歴史を塗り替えるということだったので、監督からそういう話はありました。

――前半はリードしていました

前半は完全にワセダペースで、自分たちのやりたいことができていたので、すごく良い時間帯でした。

――後半崩れてしまった要因は何でしょうか

立ち上がりで自分たちのリズムを崩してしまったことが大きかったと思います。

――このインカレ(全日本学生選手権)はどんなインカレでしたか

今までで一番、一試合一試合楽しめたインカレだったし、記憶に残る試合だったなと思います。

――ベスト8という結果についてはいかがですか

もっといきたかったです(笑)。

――同期の皆さんに伝えたいことはありますか

早慶戦(早慶定期戦)最後楽しもうねと言いたいです(笑)。

――後輩の皆さんにメッセージはありますか

とりあえずここまで一緒に戦ってきてくれてありがとうという気持ちを伝えたいです。

――最後に何か言っておきたいことはありますか

楽しかったです(笑)。

金庭亜季(社4=群馬・富岡東)

――きょうの試合、対策などはお話しされていましたか

対策というか、去年もエイトで先輩たちの成績に並んだので、満足しないでワセダ史上初のベスト4を取りにいこうという話をしていました。東海大はリーグでもやっている相手ではあったので、今年2回やって2回負けて、三度目の正直だねという話は何度もしていたので。動画を見て研究とかいうよりは自分たちの見たもの、感じたものでやっていこうという話はしていました。

――前半は振り返っていかがでしたか

もう、本当最高でした。オフェンスも良かったし、ディフェンスも足を使って戻って。相手のスーパーゴールとかはあったけど、それを除いてワセダらしいプレーができていたなと思います。

――後半は相手の猛攻を受けてしまいました

後半の出だしは本当に悪かったなと思って。ちょっと気の緩みが出てしまった部分もあるし、ベスト4のカベを越えるってすごい大きいことだと思うんですけど、フォーのカベを越える前の段階で、「前半良かったからこれで良いか」みたいな感じになってしまったのかなと思います。

――東海大と戦った印象はいかがでしたか

前半は本当にいけると思って、ベンチにいて私自身もちょっと安心してしまった部分もあったかなと思うので、そこに付け込まれたなと。今までオフェンスでミスして逆速攻というパターンが多かったんですけど、オフェンスも良くて逆速攻も食らわなかったので、戦えてるなという印象でした。

――このインカレ(全日本学生選手権)はどんなインカレでしたか

本当に苦しかったなと思うんですけど、でもいろんなことに気づけたなと思います。きのうも言ったけど、自分が贅沢なポジションにいて、その時はそこが苦しいなと思ったりもしたんですけど、そうじゃない苦しさとうれしさに気づけました。誰かが決めた時にベンチってこんなに喜べるんだなと思ったし、純粋にハンドボールをやってても楽しかったし見ていても楽しかったし、このチームで良かったなと思います。

――ベスト8という結果についてはいかがでしょうか

目標は達成できなかったので、良かったなとは言えないんですけど。最初はこのチームは関東でも下位争い、入れ替え戦争いしていたくらいで、最悪な状況からスタートして、チーム状況も悪いことが続いてしまったり、仲間割れもあったし、ケガ人も出てしまったし、私自身もケガしてしまったし。それでも少しでも何かを残せたかなと。目標は達成できなかったけど、後輩には、私たちが先輩たちのカベを越えようとしていたみたいに、エイトのカベが厚いことは伝わったと思うので、それを越えてほしいなとお願いしたいですね。

――同期のみなさんに伝えたいことはありますか

本当にありがとうございました。ありがとうもそうだし、ごめんなさいもそうだし、まじでしんどかったねって感じです(笑)。すぐ話し合いして、泣いて怒って言い合って。でも、やっぱり何か言ってもそれをわかってくれる人がいる、誰かが一緒にいてくれる安心感はすごいあったし、一人一人の個性が生きていた学年だと思うので、自分が知らない世界を教えてくれてありがとうございます。

――後輩の皆さんにメッセージはありますか

ワセダは監督があまりいないから、4年生になって気づくことはたくさんあって。1、2年生の時って本当に「なんだこれ」って、憂鬱な時期に陥ったりするんですけど、諦めず頑張ってほしいなって思います。苦しいことは逃げないで頑張ってほしいし、1年生とかは特に辞めたいなって思うことも絶対あると思うんですけど、それでも辞めないっていう選択をすることがすごいことだと思うから、その選択をできた自分に自信を持ってやり続ければ絶対頑張れると思います!

――最後に言っておきたいことはありますか

ワセダに入れて、このチームに出会えて良かったです。

久保涼子(スポ4=群馬・富岡東)

――お疲れ様でした。試合終了直後の感想をお聞かせください

悔しかったというのもあるんですけど、負けちゃったんだな、終わっちゃったんだなというのはありました。

――試合前はどういった話をして東海大戦に臨みましたか

きのうベスト8で去年の先輩たちと並んで、でも並んだのはスタートだというのもあるので、ここから勝たなきゃ始まらないよという雰囲気でやっていたと思います。

――試合中の雰囲気はいかがでしたか

福岡大戦の逆転勝ちからチームの雰囲気がさらにすごく良くなって、きのうも結構内容よく試合ができたので、試合の入りはチーム一丸となる日本一の雰囲気ができていたと思います。

――試合終盤はどういった思いでプレーされていましたか

向こうはリーグでも常に上位に入って勝ってきたので余裕があったと思います。やっぱり前半リードして後半を迎えた分、余裕があったわけではないですけど、流れが両方交互にきている中で、向こうに一気に流れを持っていかれたかなというのはあります。でも点差が開いても自分たちは福岡大のときに逆転しているというのがあったので、まだいけるというはずっとありました。決して誰も諦めてはいなかったかなというのはあります。

――全日本学生選手権全体のチームの戦いぶりは振り返っていかがでしたか

いろいろな意味でワセダらしさが出たんじゃないかなと思っていて。ミスするところはいつも通りミスしましたし(笑)。でもワセダの良い意味の仲の良さというか、ただただ仲が良いのではなく、みんなで頑張るとかフォローし合うとか、応援に来てくださった歴代の先輩もそうですし保護者や監督を含め、全員が一丸となっていたのがすごく良かったかなと思います。

――ことしのチームはどのようなチームでしたか

監督が変わって、春に日本一を目標に挙げたんですけど、そこにはほど遠いようなチームで。先輩たちのメンバーがそろっていて勝てるというのは誰もがわかっていたんですけど、最低でもそこのラインには並ばなきゃいけないというのはありました。それを紗妃(高田主将、スポ4=福岡・西南学院)がまとめてくれて、みんなで、まあ紗妃だな(笑)、紗妃が頑張ってくれていたかなと思います。

――4年生の同期に一言お願いします

最後の試合まで、誰一人欠けることなくベンチやコートに立つことができて、最高の同期ですね。

――最後に後輩へ向けてメッセージをお願いします

やっぱりベスト8はスタートだから、そこでいかに勝って首にメダルかけるのが一番のカベだと思います。頑張れ!できる!自慢の後輩です。

島崎愛(社4=熊本国府)

――メダルを懸けた戦いでした。試合前にお話しされていたことはありますか

メダルというよりは、今までの先輩たちの歴代最高がベスト8だったので、それを越したいというのと、東海大には春と秋負けているので勝ちたいなという話はしていました。

――前半は早大優勢でした

そうですね。雰囲気は圧倒的にワセダの流れですごい良かったですし、やってて楽しかったですね。みんなで頑張ってベンチも応援も声かけてくれて、良い雰囲気で戦えたなと思います。

――島崎選手自身も得点に多く絡むシーンが見られました

インカレ(全日本学生選手権)に来てから、春・秋とできなかったポストプレーが増えていって自分も点に絡めることが増えたし、アシストできる部分も増えたなと思っているので、そこはすごい良かったかなと思います。

――後半は猛攻を受けてしまいました

前半は勝って終わったんですけど、1人退場していたこともあって、その間に縮められちゃうんだろうなとは思っていて。縮められた後、6人に戻ってから前半にあったチャレンジャー精神というか、「行くしかない!」という気持ちが守りに入っちゃったのかなという部分があります。自分たちが受け身になって結局ズルズルいってしまって、切り替えられなかった自分たちが悪かったかなと思います。

――このインカレはどんなインカレでしたか

1試合目、福岡大戦はすごく苦しかったし、2回戦の関学大は楽しくできて。東海大は前半楽しかったけど、後半苦しい試合をしてしまったので両方あったかな。やっぱり悔いは残りますし、「このチームでもっと試合したかったな」って思いますけど、良かったインカレかなと思います。

――ベスト8という結果についてはどう捉えていらっしゃいますか

去年の先輩たちを越えたいと思っていましたし、優勝が目標だったので、きのう勝って、やっとスタートラインかなと思っていて。「きょうからが正念場だよね」と話していたので、そこをもう一個勝てなかったというのは満足はできないです。やっぱり私たちがもうちょっと頑張ればもっと良い景色が見せてあげられたし、歴史も築ければ、そこで後輩たちに良い経験をさせてあげられたのかなと思います。

――同期の皆さんに伝えたいことはありますか

ありがとうしかないですね。9人いてそれぞれが自分の役割というかポジションで頑張ってくれたからここまで来れたと思うし、去年とかに比べたら全然人もいないし、期待されてなかったチームだと思うんですけど、その中でここまでできたのは4年生がみんな頑張ったからかなと思うので、本当にありがとうと伝えたいです。

――後輩の皆さんにメッセージはありますか

もっと良い景色を見せてあげられなくてごめんねっていうのと、後輩がいなかったらここまで来れなかったので、本当にありがとう、頑張ってね!という感じです。

富永穂香(スポ4=東京・佼成学園女)

――今の心境をお聞かせください

もちろん負けたのは悔しいですけど、試合自体はすごく楽しかったなという印象があって。でも負けちゃったので「これで終わりか…」と(笑)。

――試合の前半を振り返っていかがですか

やっぱりセットオフェンスであれだけ点が取れるというのは、これまでやってきた中で一番良かった展開だったも思いますし、それにプラスして速攻もいけたというのがあったから、あの流れでいきたかったですけどね。でも前半は本当にワセダらしいハンドボールができたかなと思います。

――後半は相手のペースになってしまいました

前半あれだけできたはずなのに、やっぱり後半であの形になってしまったのは弱かった部分だと思っていますし、そのバタバタした状況を打開できなかったという部分は心残りではあります。

――最後のインカレ(全日本学生選手権)はどんなインカレでしたか

最後のインカレだったはずなんですけど、あまり気負いがなくて、本当にいつもの感覚でできたというのは自分にとって良かったと思います。もちろん苦しい展開だったとは思うんですけど、でも初戦とかで最後に勝ち切れたりしたのは楽しくて、ワセダらしい雰囲気でできたのは自分たちにとっては価値のある試合だったので、それは良かったかなと思います。

――ベスト8という結果についてはいかがですか

去年と同じ結果で。本当はそれを超えたかったんですけど難しかったですね。

――同期の皆さんに伝えたいことはありますか

4年間通して私は自由にやらせてもらっていたので、その辺はありがとうございましたということで(笑)。

――後輩の皆さんにメッセージはありますか

頑張れ!

鳥平知穂(スポ4=大阪・四天王寺)

――試合前にお話しされていたことはありましたか

目標は日本一だったので、とにかくその目標に向かって一戦一戦全員で楽しんでやろうと言っていました。秋にボロ負けした東海大に対してはチャレンジャーでやっていこうという話はしていました。

――試合の前半はいかがでしたか

前半はみんな冷静で落ち着いていて、こっちもリードしていたので自然と盛り上がって本当に楽しかったというイメージです。

――後半を振り返っていかがですか

後半は最初立て続けに流れを持っていかれて負けてしまったんですけど、駄目な時も4年生を中心に声を出して最後までやろうという気持ちがあったので、負けたことは悔しいんですけど、そこは徹底できたなと思います。

――ご自身のプレーについてはいかがですか

インカレ(全日本学生選手権)を通して私は出場機会が少なかったんですけど、正直自分のやりたかったことは全くできなくて100点中0点だったと思います。本当はもうちょっと4年生らしいプレーをしたかったし、もうちょっとシュートも決めたかったかなと思います。

――このインカレはどんなインカレでしたか

全然実感なかったんですけど、一試合一試合本当にこれが最後なんだなという実感が湧いてきて。でもそれプラス、すごく楽しかったです。

――同期の皆さんに伝えたいことはありますか

伝えたいことはもう、ありがとう!という。ただそれだけです(笑)。

――後輩の皆さんにメッセージはありますか

私たちが果たせなかった日本一を頑張って果たしてください!

――最後に言っておきたいことはありますか

4年間、努力は誰よりもした自信があるんですけど、報われない時もあるんだなって思います(笑)。