強豪たちに阻まれた。全日本選手権に並ぶ国内ビックタイトルの一つである講道館杯。全国からの精鋭が日本一を目指すため、今年も千葉の地に顔をそろえた。明大からは4選手出場。組み合わせに恵まれなかったこともあったが2回戦までに全選手が敗退。勝利の…

 強豪たちに阻まれた。全日本選手権に並ぶ国内ビックタイトルの一つである講道館杯。全国からの精鋭が日本一を目指すため、今年も千葉の地に顔をそろえた。明大からは4選手出場。組み合わせに恵まれなかったこともあったが2回戦までに全選手が敗退。勝利の女神が微笑むことはなかった。

◆11・3~4 講道館杯全日本体重別選手権(千葉ポートアリーナ)
▼90キロ級
 神鳥――2回戦敗退
▼100キロ級
 川田――2回戦敗退
 神垣――1回戦敗退
▼100キロ超級
 田中――2回戦敗退

 
4年間の集大成を見せることはできなかった。「人生が変わる大会。泥くさく勝っていきたい」。こう意気込んだ川田修平(政経4=愛知県私立大成)は2回戦で、世界選手権で2度準優勝している西山大希(新日鐵住金)と対戦。普段からよく一緒に練習をしている西山に対し、何重にも対策を練ったものの「うまさという部分で負けた」(川田)と反則負けに終わった。手の内を知り尽くした相手に「強い気持ちとどれだけ前に行けるか」(猿渡琢海監督)。川田の課題が顕著となった。
 一方、田中源大(政経4=高川学園)も2回戦で東海大のエース・太田彪雅を相手に「相手の技を警戒して防御気味になった」(田中)と指導3で敗退。「力としては五分。ミスによる差になってしまった」(猿渡監督)と無念の結果となり、田中は「全然出し切れなかった」と悔しさで涙をにじませた。

 「明治で良かった」(川田)。グランドスラム大阪に出場する小川雄勢主将(政経4=修徳)を除く4年生はもう明治の刺繍の入った道着で大会に臨む機会はない。「地道に頑張っていきたい」(田中)と今後の飛躍を誓う4年生に「学んだことを生かしていってほしい」(猿渡監督)。新たな舞台でも活躍に目が離せない。

[荒川千那]

試合後のコメント
猿渡監督
--今後のチームづくりについて教えて下さい。

「これまでは上級生が柱になっていたのですが、重量級が2年生に多いという状況で若いチームになってくると思います。この状況は小川、川田、田中が1年生だった時と状況が似ているので、上級生が力で劣っても精神面では劣らないようにしなければいけないと思います。面白いチームにはなると思います」

--4年生へメッセージをお願いします。
「いろんなことがあって順調にはいかなかったけど、成長をしていった4年間ではあったと思います。田中、川田についてはタイトルに手が届かなかったですけど、学んだ4年間でそれを生かしていってほしいです」

川田
--社会人になってまず目指したいところを教えて下さい。

「取り敢えず予選から勝ち抜くことと、団体戦が社会人はまずあるので、そこで僕も戦力として戦えるようになっていけたらなと思います」

田中
--今大会に向けてどう対策してきましたか。

「相手は自分より実績が上なので、それに上手く対応できるように調整してきたんですけど、本番であまり出し切れなかったなと思います」