決勝123456789計慶大1000002003早大40000300X7(早)〇福川、今井、福島-中村康♢(本塁打)渡部(1号ソロ、1裏) (二塁打)中村康(4裏)、渡部(6裏) この試合先発のマウンドにあがったのは、前週の明大戦と同じく福…

決勝
慶大
早大
(早)〇福川、今井、福島-中村康
♢(本塁打)渡部(1号ソロ、1裏) (二塁打)中村康(4裏)、渡部(6裏)

 この試合先発のマウンドにあがったのは、前週の明大戦と同じく福川千明(スポ2=兵庫・白陵)。初回、先頭打者にいきなり本塁打を許したが、その後は立て直し6回2/3を3失点にまとめ試合を作った。すると、後を託された今井佑哉(社1=東京・早実)、福島英之(教2=埼玉・早大本庄)もしっかりリードを守り抜き、無失点で試合終了までつないでいった。一方の打線は渡部椋雅(商1=神奈川・桐光学園)の本塁打からリズムに乗り、初回と6回に効率よく点を重ね、快勝。投打の噛み合ったワセダが見事2季ぶりの優勝を果たした。


初回に本塁打を放つ渡部

 初回、先発の福川は先頭の吉川建太郎(2年)にいきなり本塁打を浴びたが、「しっかり切り替えて投げられた」と本人も話すように、その後の打者を3人で抑え、最少失点に止める。1点差で追う1回裏、反撃ののろしを上げたのは2番・渡部の一振りだった。高めの球を振り切った渡部の打球はそのまま左翼手の頭上を越え、スタンドへ。「なんとか塁に出て後ろにつなごうとした結果が本塁打になった」と話す渡部。今大会無安打と苦しい状態の中でうれしい一発が飛び出した。その後の打者も続き、4番・宮崎翔(商2=埼玉・早大本庄)、5番・須能浩太郎(商1=東京・早実)の安打で満塁とすると、相手投手が制球を乱し、四死球や三失などの間に3点を奪う。このまま打撃戦になるかと思われたが、2回からは両チームとも走者は出すものの、投手が踏ん張りを見せ、スコアには0が並んでいく。福川は「(走者を得点圏に置いたが、)いつも通りそこから粘ることができて自分らしい投球だった」と振り返った。


優勝の瞬間の福島

 再び試合が動いたのは6回、福川の自らを助ける左前打からだった。続く打者が犠打でチャンスを広げると、打順は1番に戻り、中村康祐(教2=早稲田佐賀)へ。高めの初球を打つと、適時打となり、待望の追加点を手にする。さらに渡部の適時二塁打などで2点を追加し、ケイオーを一気に7−1と突き放した。味方のさらなる援護に投球で応えたい福川だったが、次の回には制球が定まらず、四球や暴投でピンチを広げ2点を失い、7回途中で降板してしまう。それでも、代わってマウンドに上がった今井がわずか3球で相手を打ち取るという好救援を見せ、これ以上の得点を許さなかった。そして8回以降は福島がピシャリと締め、ゲームセット。チーム全員で勝利をつかんだ。

  清瀬杯全日本大学選抜(清瀬杯)、東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)、木村杯新人戦(新人戦)と次々に優勝を果たすワセダ。今大会では下級生も上級生に劣らぬ活躍をするなど、その選手層の厚さが見られた。下級生の躍動はチーム力の底上げにつながる。4年生が引退した後、来年以降のチームを引っ張っていくのはこのヤングワセダたちだ。今後の成長に期待したい。


優勝したヤングワセダ

(記事 瀧上恵利、写真 池田有輝、瀧上恵利)

★大会MVPに宮崎翔!今週は兄弟で大活躍!

 「きょうは1、2年生の仲間と優勝の瞬間をグラウンドで味わえたので本当にうれしかった」。新人戦のMVPに宮崎翔(商2=埼玉・早大本城)が輝いた。この三戦で毎試合安打、初戦と2戦目では本塁打も記録。特に2戦目の本塁打は試合を決めた終盤の逆転本塁打であり、この一発の意味は大きかっただろう。優勝は宮崎なくしてなかったといっても過言ではない。「試合が始まる前に薄々MVPを取れるかな、というのはあった」と表彰式後に笑って話した宮崎。清瀬杯では直前でベンチ入りメンバーを外れ悔しい思いもしたが、新人戦では主砲として優勝へ導き、晴れやかな顔で賜杯を手にした。

 そんな宮崎翔の兄は野球部(硬式)に所属する宮崎剛(社4=埼玉・早大本庄)。新人戦決勝前日の野球部の早慶3回戦では剛の一打から早大の反撃が始まり、その後再度勝ち越されたが、最後は勝利をつかんだ。そんな兄・剛の活躍の翌日。翔が打席に入ると「兄に負けるな」と応援席から声が掛かっていた。舞台は違えど、勝利に懸ける気持ちは同じ。翔も兄のような立派な選手へと成長を遂げていきたい。


最優秀選手に選ばれた宮崎翔

(記事 金澤麻由、写真 瀧上恵利)

コメント

福川千明(スポ2=兵庫・白陵)

――優勝おめでとうございます

ありがとうございます。

――優勝の感想はいかがですか

生まれてから優勝なんてしたことがなくて、春の新人戦の決勝でも先発していてそこでは負けてしまったので今回は優勝できてめちゃくちゃうれしいです。

――きょうの調子はいかがでしたか

ボール自体は悪くなかったのですが、いつも通り3者凡退ですんなり抑えられることは少なくて、走者を得点圏に置くことが多かったです。でもいつも通りそこから粘ることができて自分らしい投球だったんじゃないかなと思います。

――立ち上がりが課題とのことですが、きょうの立ち上がりはいかがでしたか

先頭打者に本塁打を打たれて少し焦ったのですが、相手にとって一番嫌なのは その後をすんなり抑えられることだと思い、しっかり切り替えて投げられたのがいい結果につながったと思います。

――その後は好投を続けていましたが7回に失点して降板しました。振り返っていかがですか

6回までピンチが多くても踏ん張れていた要因は集中力などの気持ちの部分でした。7回は集中力が切れてきていて気持ちが少し足りなかったと思います。気持ちの強さを手に入れるまでもっと精神的に強くならないといけないなと思います。

――きょうは安打を放ちました。打撃についてはいかがですか

高校時代1番を打っていたのである程度は打撃に自信があったのですが、大学に入ってからあまり練習しておらず、全然打てないなと思っていました。きょうも打てない感じだったのですが、しっかり狙い球を絞って打ちました。あと父親からもLINEで指導をしていただいて、そのおかげで一本出せたのでめちゃくちゃうれしかったです。

――今後に向けて一言お願いします

この新人戦が終わって1年間の一区切りができたので、オフはメリハリをつけて遊ぶときは遊び、練習するときは今の課題である安定感というものをつけるために1日1日無駄な日がないように過ごしていきたいです。

福島英之(教2=埼玉・早大本庄)

――優勝おめでとうございます

ありがとうございます!

――きのうに続いて8回からの救援登板でしたが、どのような気持ちで投球されていましたか

皆がいい感じに試合を作ってくれて最後を任されたので、最後くらい自分がしっかり抑えて勝てるように全力で投げました。

――きのうに続いて無失点でした。この結果についていかがですか

調子自体はそんなに良くなかったのですが、コントロールだけ意識しました。うまく無失点に抑えられてよかったです。

――今後の目標を教えてください

とにかくAチームの試合で来年投げられるようにどんどん力を付けて頑張っていきたいと思います。

宮崎翔(商2=埼玉・早大本庄)

――きょうの試合を振り返って

きょうの試合は初回、ホームランで1点取られたのですが、その後にチャンスを作って点を取れました。それが、相手に流れを渡さなかったという点で一番大きかったかな、と思います。その後点も入らなかったのですが、ピッチャーが粘って、最終的に点も取れて、最後勝てたので良かったと思います。

――優勝の感想をお願いします

清瀬(清瀬杯全日本大学選抜)でも優勝したのですが、自分はメンバーに入れなくて優勝の場に立てなかったという悔しい思いもしたので、きょうは1、2年生の仲間と優勝の瞬間をグラウンドで味わえたので本当にうれしかったです。

――大会最優秀選手賞受賞に関してご感想をお願いします

きょうの試合がはじまる前に薄々MVPをを取れるかな、というのはあったので、きょうはチャンスで打てなかったのですが、自分の役割はできたかな、と思います。其の結果、MVPといううれしい特典が付いてきたので結果的に良かったかな、と思います。

――関東地区大学・社会人王座決定戦に向けて一言お願いします

王座では自分はバッティングの方が期待されると思うので、貰えたチャンスを、結果にこだわっていきたいと思います。

渡部椋雅(商1=神奈川・桐光学園)

――きょうの試合を振り返って

きょうは初回にいい形で4点を入れる事ができたので、そこからピッチャーと守備で3点をしっかり守りきれたのが大きいと思います。

――第1打席の本塁打を振り返って

先頭打者が三振で悪い形で終わってしまったので、そこをなんとか塁に出て後ろにつなごうとした結果が本塁打になりました。

――本塁打の後も安打が出ました。バッティングの調子は

この決勝のケイオーまではヒットは1本も出てなくて、正直自分でもやばいなと思っていました。とにかく転がせばなにかあるかなと思って打席に入り、その結果がヒットになってくれました。

――優勝した今の心境は

素直にうれしいです。自分は1年生ながら清瀬(杯)と(秋季)リーグ戦と新人戦に出させてもらって、いい経験をさせてもらっているので。うれしいの一言です。