「ATP1000 パリ」(フランス・パリ/10月29日~11月4日/室内ハードコート)に出場する世界ランキング3位のロジャー・フェデラー(スイス)。12月にサウジアラビアで行われるエキシビションマッチ「キング・サルマン・テニス・チャンピオン…

「ATP1000 パリ」(フランス・パリ/10月29日~11月4日/室内ハードコート)に出場する世界ランキング3位のロジャー・フェデラー(スイス)。12月にサウジアラビアで行われるエキシビションマッチ「キング・サルマン・テニス・チャンピオンシップ」の招待を断ったと話した。

フェデラーは、以前に招待されたことがあったのかとパリで問われ「ああ、僕のところにも問い合わせはあった」と答えた。そして「あの時期にあそこでプレーしたくなかったんだ」とフェデラーは語った。「だから、僕は迷わず即断した」

この大会には、世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)、世界2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が出場を予定している。しかし国際人権NGOである、アムネスティ・インターナショナルはナダルとジョコビッチに、プレーしないよう要請している。

このことについてナダルは「もちろん、状況はわかっている。だけど、あそこでプレーすることは、1年前からの約束だった。僕のチームが彼らと話をして、状況を分析しているところだ。そういうことだ」と自身の立場について問われて答えた。

続けて「一人のジャーナリストが命を落としたのは、ひどいことだ。あの中でなんらかの非常に悪いことが起きたのは僕も知っている。だから僕らは状況の推移を見守っているし、できるだけ早く状況がはっきりしてくれればと思っている」と語る。

一方のジョコビッチも、プレーすることはずっと前に決めていたと明らかにした。

ジョコビッチは「1年にわたって約束してきたことだ。実際、この対戦については去年話し合っていた」と話し「参加することは、プロのテニス選手としての僕の決断だった。もちろん、今何が起きているのかわかっているし、もちろん悲しいことだ」と語る。

また「僕のチームは現在、サウジアラビアの人達やラファのチームの人達と連絡を取り合っていて、もちろん状況をより良く理解するために話をしている」「今のところ、まだ十分な情報を手に入れていないのは明らかだから、もう少し調べてから、早いうちに決断を下すことになるだろう」と話した。

そして「行くのがいいことなのか悪いことなのか、理性的な判断を下すためには、何が起きているのかについてもっと情報を手に入れる必要がある」とジョコビッチは付け加えた。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP1000 パリ」に出場するフェデラー

(Photo by Justin Setterfield/Getty Images)