大阪・ITC靱テニスセンターで開催されている「三菱 全日本テニス選手権」。10月29日の第3日は、男女シングルスの2回戦などが行なわれた。男子は第1シードの伊藤竜馬が登場。竹島駿朗にわずか53分、6-1、6-0で圧勝し、5年ぶり2度目の全日…

大阪・ITC靱テニスセンターで開催されている「三菱 全日本テニス選手権」。10月29日の第3日は、男女シングルスの2回戦などが行なわれた。

男子は第1シードの伊藤竜馬が登場。竹島駿朗にわずか53分、6-1、6-0で圧勝し、5年ぶり2度目の全日本制覇に向け好スタートを切った。その他のシード勢では、清水悠太(No.4)、田沼諒太(No.6)、関口周一(No.8)らが初戦をクリアしたが、中央大の望月勇希(No.11)は同じ学生の今村昌倫(慶大)に6-4、4-6、3-6で敗退、竹内研人(No.14)は指を負傷して途中棄権した。

女子は登場したシード8人中7人が勝利。第1シードの清水綾乃はジュニアの永田杏里の挑戦を受け、第1セットは持ち前の強打が炸裂して6-3で先取するが、第2セットは攻め急いでミスを量産し、3-6で落としてしまう。最後は立て直して6-2で突き放したが、冷や汗のスタートとなった。今大会での引退を表明している第12シードの江口実沙は、本藤咲良に6-0、6-3で快勝。他に瀬間詠里花(No.5)、秋田史帆(No.7)、本玉真唯(No.9)らのシード勢が勝ち進んだが、ただ1人敗れたのが加治遥(No.3)。亜細亜大の松田美咲の果敢な攻撃に、4-6、3-6で押し切られた。今年のインカレ準優勝者である松田は、昨年の後半は半年間、病気でコートを離れていた。苦しい時期を乗り越えて完全復活を果たし、学生としてただ1人ベスト16入りした。

◆伊藤竜馬のコメント

「しっかり足を動かして回り込みの回数を増やしたり、攻撃的なプレーを初戦にしては出せました。もっと躍動感を出したいと、この1カ月考えて練習しています。昔はどこからでもエースを狙っていたので、若返る気持ちを持ってやっていこうと(笑)。ミックスに出るのは初めてで、昨日(パートナーの)小堀さんと会って挨拶したのも初めて。新たなトライです(笑)」

◆清水綾乃のコメント

「今日はいい状態を維持できず、波がありました。最後は負けてもおかしくない内容で、気持ちで勝てたという感じです。第1シードというのは緊張するのであまり考えたくないです。向かってこられるのはあまり得意ではなく、向かっていく方が自分は強いと思っているので」

◆江口実沙のコメント

「今大会はとにかく楽しんでやろうと思っています。1カ月ぶりの試合でしたが、練習よりも集中していいプレーができました。(引退は)半年考えて決めたので、優勝しても変わりません。優勝して終わりたいというのもない。頑張って納得できればいいです」

◆松田美咲のコメント

「自分から挑戦していく気持ちを持てました。逃げすぎず、行きすぎず、行けるところは前に入って打とうと考えました。全日本はプロがたくさん出ていて、怖いイメージ。会場でもひっそり生きてる感じなので(笑)、しっかり結果を出して、普通にいられるようになりたいです。(病気の影響は)今はもう大丈夫です」(©スマッシュ)

※写真は大会の様子

(©スマッシュ)