現体制最後となる全日本選手権(全日本)最終日。前日までの3日間を勝ち抜いた者だけが出場できるこの日、早大からは男女合わせ計4艇が出艇した。早大から唯一決勝に進出した女子エイトはあと一歩のところでメダルに手が届かず4位に終わり、順位決定戦に…

 現体制最後となる全日本選手権(全日本)最終日。前日までの3日間を勝ち抜いた者だけが出場できるこの日、早大からは男女合わせ計4艇が出艇した。早大から唯一決勝に進出した女子エイトはあと一歩のところでメダルに手が届かず4位に終わり、順位決定戦に臨んだ他3艇はそれぞれ組2着となり総合6位という結果に終わった。近年まれに見る厳しい成績になってしまったが、そこから得たものもまた大きかった今大会であった。

 男子部からは舵手なしペアと舵手なしフォアの2艇が順位決定戦に臨んだ。5月の全日本軽量級選手権のこの種目で優勝を果たした金子怜生(社4=東京・早大学院)と、未経験入部から対校エイトまで上り詰めた飯尾健太郎副将(教4=愛媛・今治西)。4年生の二人にとって、きょうが競技人生最後のレースとなった。レースプラン通りの展開ではありながらも、終始隣のトヨタ紡織にわずかに先行され続け、その差を詰め切れない。「悔いは残ってないとは言えないんですけど、やれることはできた」(金子)。最後まであきらめず攻めの姿勢を貫くその姿を、後輩たちはしっかりと目に焼き付けたことだろう。また対照的に2、3年生で構成された舵手なしフォアは、前日の準決勝で敗れた立大との再戦となった。中大に先行されても焦ることはなく落ち着いた大きな漕ぎを披露。しかし残り500メートルのところで一足早くスパートをかけた立大に対応が遅れ、ゴールライン直前まで追いすがるも無念の2着。新体制になれば、主力を担うべき学年の選手たち。この経験を糧に、来年以降リベンジを果たしたい。


総合6位となった男子舵手なしフォア

 一方女子部からはまず順位決定戦に舵手なしクォドルプルが出場した。全日本大学選手権(インカレ)で2年ぶりの優勝を果たした際のクルーと漕手のメンバーも配置も変わらず、1、2年生のみの若いクルーでの全国の舞台。しかし前日の敗者復活戦で宿敵・明大に競り負け、今大会にこの種目が設置されてから初めて決勝進出を逃してしまった。迎えた順位決定戦ではスタートで飛び出してリードを奪うが、前半で力を温存していた仙台大のスパートを受け2番手に後退。その差をじわじわと広げられ2着でゴールとなった。12日後には全日本新人選手権が控えている。同じクルー構成で迎える次大会では、今回の経験を生かしたレース運びに期待したい。そしてこの日の注目レースは女子エイトの決勝だ。前回女王・立命大がスタートで飛び出すと、それに続いて他2艇もぐんぐんと艇速を伸ばしていく。「今までワセダでつくってきたエイトで一番速いスピードも練習では出ていた」(米川志保女子主将、スポ4=愛知・旭丘)と自信をもって臨んだ今大会だったが、練習時とはコース環境も雰囲気も大きく異なるため、練習時のものを本番で100パーセント出すことは誰にとっても至難の業だ。一度開いた差を縮めることはかなわず、そのまま4着でフィニッシュラインを通過。レース後、長く女子エイトのコックスを務めてきた澤田夏実(スポ4=東京・小松川)は、「優勝が目標だったので、メダルにも手が届かなかった、というのが率直に悔しい」と目のふちを赤く染めて語った。


悔しい結果に肩を落とす女子エイト

 昨年に引き続きメダルなしに終わった男子部に加え、2000年代に入ってから初めて女子部でもメダルが消えた。特に女子舵手なしクォドルプルに関しては、この種目が設置された2015年以降、決勝進出を逃したのは初めてだ。インカレでの2年ぶりの総合優勝に沸いたあの時から一転、近年まれに見る厳しい現実を突きつけられた早大漕艇部。それは大学生と社会人の差でもあり、ボート界全体のレベルの向上とも言える。こうした現状をしっかりと受け止め、来年以降確実に結果につなげたい。「来年からは私たちが応援するので、後輩たちには頑張ってほしい」(北村綾香、スポ4=滋賀・膳所)。新生ワセダの挑戦は、もうすでに始まっている――。

(記事 石塚ひなの、写真 加藤千咲、成澤理帆)

結果

【決勝】

▽女子部

【エイト】

C:澤田夏実(スポ4=東京・小松川)

S:木下弥桜(スポ3=和歌山北)

7:北村綾香(スポ4=滋賀・膳所)

6:米川志保女子主将(スポ4=愛知・旭丘)

5:三浦彩朱佳(文2=青森)

4:青木華弥(教4=東京・本所)

3:宇都宮沙紀(商2=愛媛・今治西)

2:尾嶋歩美(スポ2=埼玉・南稜)

B:南菜月(教3=新潟南)

7分23秒18 【4着 総合4位】

【順位決定戦】

▽男子部

【舵手なしフォア】

S:中川大誠(スポ2=東京・小松川)

3:鈴木利駆(スポ2=静岡・浜松西)

2:舩越湧太郎(社2=滋賀・膳所)

B:川田翔悟(基理3=東京・早大学院)

6分36秒74 【2着 総合6位】

【舵手なしペア】

S:金子怜生(社4=東京・早大学院)

B:飯尾健太郎副将(教4=愛媛・今治西)

7分14秒13 【2着 総合6位】

▽女子部

【舵手なしクォドルプル】

S:安井咲智(スポ2=東京・小松川)

3:藤田彩也香(スポ2=東京・小松川)

2:宇野聡恵(スポ1=大分・日田)

B:松井友理乃(スポ2=愛媛・今治西)

7分06秒18 【2着 総合6位】

コメント

【男子舵手なしペア】

S:金子怜生(社4=東京・早大学院)

――きのうのレースを踏まえてきょうはどのようなレースプランでしたか

きのうちょっと意図せずしてオーバーペースになってしまったというのがあったので、それをしっかりきょう改善していくようなかたちでした。

――実際に漕いできょうはオーバーペースの部分は修正できましたか

きのうの反省を生かして僕たちが想定していた通りにきっちり漕げたのかなと思います。

――スタートでは慶大が飛び出していましたが、それを受けてスタートはいかがでしたか

慶大は予選から通じて最初の500メートル出てくることはわかっていたので、そこは焦らず、相手を見ながら漕げてはいました。

――1500メートル以降はトヨタ紡織と競る展開でしたが、どのようなお気持ちで漕いでいましたか

なんとかラストスパート上げていけば追いつくかなという気持ちで、諦めず最後まで漕いでいました。

――きのうはラストに上げきれなかったとのことでした

きのうの反省で、オーバーペースというのがあったので、それを生かしてきのうに比べればしっかり上げきれたのかなと思います。

――6位という結果はどのように受け止めていますか

個人的に軽量級(全日本軽量級選手権)で優勝してたっていうのもあったので、やっぱり優勝したかったっていうのはあるんですけど、いま出せる力は全て出せたのかなという面では、悔いは残ってないとは言えないんですけど、やれることはできたと思ってます。

――早大での最後のレースを終えて、いまのお気持ちは

やっと終わったなという感じです。僕は7年間、高校からだったんで、僕は大学引退後はやらないので、終わったなと。達成感はあります。

――漕艇部での4年間を振り返って

なかなか苦しい時期が続いた4年間ではあったんですけど、最後5月にもいい結果出せましたし、やっと4年目で戦えるようになったという感じもあるので、非常に充実していた4年間ではありました。

――最後に後輩にメッセージをお願いします

個人的には最後まで芽が出なかった方だと思うので、しっかりこれまでの過程を信じてやってほしいなと思います。

B:飯尾健太郎副将(教4=愛媛・今治西)

――きょうのレースを振り返っていかがですか

最終レースで楽しめるかなと思ったんですけど、最後といってもきついレースで。レースってやっぱりきついなと思ったレースでした。

――レース展開としてはどうでしたか

理想の形だったとは思います。頭つっこみ過ぎずにラストクォーターで差し切ろうというレース展開を持ち込もうと思ったんですけど、最後差し切れなかった感じです。レースプランとしてはこうやってやろうという計画通りではありました。

――レースに臨む前はどのようなことを考えていましたか

正直レースに臨む前は本当に最後のレースなんだなって、そればっかり考えてましたね。でもいいレースをしたいなという風にはずっと考えてました。

――終わったときは何を考えましたか

一番最初は「しんどっ」って思いました。レースつらいな、きついなと思ってたのが、時間が経つに連れてこれでもう漕ぐことないんだな、ボートに乗ることも無いんだなっていう思いが湧いてきて。陸に上がってシャワー浴びてからはそういう実感が全くないというか。明日から本当にこの艇庫で練習することが無いんだなというのが信じられてない状態ですね。

――その時同クルーの金子選手(怜生、社4=東京・早大学院)とは何か話されましたか

レースが終わった後に監督交えて三人で、レースの反省っていう訳じゃないですけど、このレース含めて全日本選手権では2000メートル4本漕ぎましたけど、総じて自分たちの持ち味というか、自分たちのレースプランをしっかりできて良かったなと。あとここでボートやってよかったなという話をざっくりとしました。

――今挙がった持ち味とは具体的にはどのような点ですか

ペアが得意な二人が乗ってたと思うんですけど、ゴリゴリというかパワーを存分に使って漕ぐことができたなと思います。

――飯尾選手はこれで競技を引退されるおつもりでしょうか

そうですね。

――ではこれまでのボート人生を振り返って思うところはありますか

僕がボート部の話をすると、周りの人には大変そうとか、つらそうきつそうと言われるんですけど。確かに練習自体はきついですけど、ここでのボート部生活というのはすごく楽しかったなというのが一番最初に出てくる感想ですかね。

【女子エイト】

6:米川志保女子主将(スポ4=愛知・旭丘)

――きょうの結果についてはどう受け止めていらっしゃいますか

優勝を目標にしていたので、4位という結果に終わってしまって悔しいんですけど、でもインカレ(全日本大学選手権)が終わって全日本(全日本選手権)に向けて練習が1カ月くらいあった中で、「あの時あれをしておけばよかった」とかそういう後悔はなくて、レースも「こうしておけばよかった、こういう準備をしておけばよかった」とかいうのも特になくて、やり切ったレースだったのかなと思います。

――予選と敗者復活戦の2レースを踏まえてどういったレースプランを考えていましたか

レースプランは予選から全部同じなんですけど、予選であまりいいレースができなくて、敗者復活戦でいいイメージができて、決勝もいいイメージを継続してかつ決勝はみんなスタートで出てくるので自分たちもしっかり出ていって、絶対つらいレースになるけどじわりじわり詰めていくぞという予定でした。

――立命大に先行されるというレース展開は想定内でしたか

予選のときも立命大と当たっていて、やっぱり速いというのはわかっていて。出られることもあるなとは思っていたんですけど、出られたからといって焦らずに行こうというのは決めていました。

――中盤で北陸電気工業に抜かれ最後方になりました、どこでどういった状況だったかは見えていましたか

自分の位置からはあまり見えなかったんですけど、スタートもう少し出たかったなとは思いました。全体的にもう少し行きたかったというのはあるんですけど、少し出られてしまったときに自分たちの本来の動きではない力みだったり焦りだったりが出てしまったので、後半は特にあまり良くなかったのかなと思います。

――コックスの澤田夏実選手(スポ4=東京・小松川)からの指示で切り替えようという場面はありましたか

もともとのレースプランにもそういうところはあって、なつ(澤田)がレースの状況を見て切り替えとかも入れてくれていて、その切り替えごとに動きというのは変わったは変わったんですけど、それを継続することができなかったというのも敗因かなと思います。

――大学最後のレースが終わりましたが、このクルーはどんなクルーでしたか

自分がクルーリーダーをやっていたんですけど、出た課題に対してみんな素直に受け止めて、それをどうしたら直せるかとかスピードを出すためにどうしたらいいのかとかそういうことを貪欲に求め続けていって、向上心もあるしすごく成長したなと思います。周りの方が言ってくださるように今までワセダでつくってきたエイトで一番速いスピードも練習では出ていたので、自信をもって挑んだエイトだったなと思います。

――ワセダでの4年間で印象的な試合はありますか

どれも印象的で絞るのは難しいんですけど4年生で迎えるレースはすごくワセダで勝ちたいという思いがすごくあったので、今年のインカレはシングルだったんですけどワセダのためにシングルで勝ちたいというのがすごく大きかったですし、今回も私は初めてエイトで全日本のレースに出たんですけど、勝って後輩にメダルをあげたいとすごく思ったし、4年生で出たレースというのはすごく思い入れがありますね。

――今後競技を続けていくにあたってこの4年間で得たもの、今後に生かせそうなものはありますか

すごく色んな人とかかわってきて、その分すごく色んなボートに対する考え方を学んできたし、ボートってシングルだけではなくてクルーボートもあるので、色んな個性がある人たちをどうやってまとめていくのか、それはボートだけではなくて人間関係であったりとか、そういうこともワセダの4年間で学べたのかなと思います。

――最後に後輩たちに残す言葉があれば教えてください

本当に本当にかわいくて、大好きです(笑)。なのでこれからも頑張ってほしいです。

C:澤田夏実(スポ4=東京・小松川)

――女子エイトの4位という結果をどのように受け止めていますか

優勝が目標だったので、メダルにも手が届かなかった、というのが率直に悔しいという気持ちです。

――途中の立ち上げ方を改善するという課題をどう克服したか、また達成はしましたか

予選の時の課題を昨日しっかり敗者復活戦でクリアできて、 南(菜月、教3=新潟南)が言ったように途中の立ち上げが課題だねということで、きのう・きょうと短い間で調整してきたんですけれど、きのうと逆のコンディションで逆風っていうのもあって、第2クウォーターの立ち上げは昨日よりも良かったんですけれども、ちょっとコンディションに対応しきれなかったというところがあったので、まあ五分五分というところだったと思います。

――レースプランと実際のレースはどう違い、また敗因は何でしたか

逆にうまくいったところは、予選よりも今回優勝の立命大に、スタートはしっかり着いていけてたのですが、敗因というか足りなかったところは、途中からの仕掛けどころでの反応だったりとか、 最後しっかり後ろへつないでいく馬力がやっぱり課題だったのかなと振り返ってみて思います。

――立命大が先行している時、焦りはありましたか

(先に)出られてしまうというころは今までのタイムでわかっていたので、あまり焦るということは私自身はなかったんですけど、他の大学にも結構バンバンバンと出られてしまったのでそこで全員のリズムが力んでしまったかなっていうのは感じました。

――4年間を振り返っていかがですか

悔しい思いもたくさんしましたし、今回ももちろん悔しかったんですけど、前回のインカレでは日本一を達成したりだとか、得たものは非常に多かったので、 言葉ではまとまらないんですけど、本当に貴重な4年間を先輩や後輩や監督、コーチやOBの皆さんに支えてもらったなと思います。

――今後も競技継続されますか

今後はちょっとその予定はないんですけど、機会があればボートに関わっていって、競技を続けない方向ではいるんですけど、 いつか違う形で恩返しできたらいいかなと思います。

――同期の方々への思いはありますか

えー、泣いちゃうー(笑)。 感謝しかない、ということが一言に尽きる同期です。特に女子とかは、本当に仲がいいだけじゃなくてしっかりとことん話し合って課題をひとつひとつ解決してこれた、本当に友達以上の同期っていう存在だったので、これからも仲良くしてください、という感じです。

7:北村綾香(スポ4=滋賀・膳所)

――きょうのレースプランは

きのうは予選で駄目だった押し切りのところを8人でしっかり切り替えて良いイメージを持って敗者復活戦で勝ち切ることができたので、さらに良いものを目指して、決勝ではタイム的には敗者復活戦でも立命大を意識して、さらに良い調子で勝っていきたいなっていうイメージを9人で持って臨みました。

――スタートから立命大が先行していましたが、焦る気持ちなどはありましたか

きのうとは違って、逆風の中で重い流れの中でだったんですけど、予選でも立命大に出られていたのでそこの部分はあまり焦ることはなかったんですけど、やっぱり重さに対応することが、特にスパートのところでトップスピードに乗せてコンスタントに伸ばしていくっていうところが甘かったのかなって思います。

――きのうは中盤が課題とのことでしたが、きょうはいかがでしたか

きのうの500から1000のところで落ちたっていうのがあって、そこはしっかり落とさないように船を伸ばしていこうとは意識していたんですけど、スタートから一本で伸ばしていくっていうところが甘かったのかなと思って、2クォーターのところでも、伸ばしていくよりは他のクルーが伸びていくのを許してしまうような感じになってしまったかなと思います。

――中盤以降は最後尾に落ちてしまいましたが、そこからラストは何を意識されていましたか

完全に視界の片隅にも見えなくなってしまったんですけど、それでもポイントポイントは澤田(夏実、スポ4=東京・小松川)のコールに対して8人で決めることができていたと思うので、後半から絶対巻き返すという意識を持って、後半も漕いでいました。

――4位という結果はどう感じていますか

私は今シーズン入ってからほとんどずっとスイープを漕いできて、言葉にするのは難しいんですけど、積み重ねてきたものを結果に残せなかったのは悔しいんですけど、やってきたことは後悔ないくらいにしっかりやり尽くせてきたと思うので、これが全てかなっていまは受け止めています。

――最後のレースを終えて、いまはどのようなお気持ちですか

きょうが来るまで、最後なんだっていう実感はあまりなかったんですけど、ひとつずつ終わっていくなっていま感じていて、3年半やってきてワセダで良かったなっていう思いでいまはいっぱいです。

――ワセダでの4年間を振り返るといかがですか

私は恥ずかしいくらいケガをいっぱいして、漕げない時期が多くて周りにも迷惑かけていたんですけど、それをしっかりサポートしてくれる環境があったり、応援してくれる仲間がいたりして。ここまでやり通せたのはワセダだったからかなと思います。本当にワセダで漕げて良かったです。

――後輩たちにメッセージをお願いします

最後、インカレ、全日本と後輩と一緒に乗って勝たせてあげることができなかったんですけど、負ける悔しさは経験したかなと思うのでそれをバネに、来年からは私たちが応援するので、後輩たちには頑張ってほしいなって思います。

4:青木華弥(教4=東京・本所)

――きょうのレースを振り返っていかがでしたか

きょうはスタートはいい感じに決められて。予選よりも立命大が近くにいたので第1クォーターは結構良かったかなという風には思いました。その後風とか相手がどんどん離れていくところで気持ちが持たなかったのかなというところがあって、そのままいってしまったかなという風に思います。

――中盤にかけて焦りがでたというところでしょうか

そうですね。焦りもあったと思うし、あとは技術的に逆風だったので、オールがはたかれてしまったりというのがあったかなと思います。

――最後となるレースの前に何か思ったことはありましたか

いや、最後だからといって何か特別に思ったことは無くて。まぁ最後だから楽しもうとは思ってましたし、勝ちたいという気持ちもすごくあったんですけど、楽しもうという気持ちでした。

――レース後に4年生で話し合ったことなどはありますか

何話したっけ(笑)。コックスの澤田(夏実、スポ4=東京・小松川)のズボンが無くなってどうしようみたいな話しかしてないです(笑)。特別何か話したということはないです。

――インカレの時に出場した付きフォアにそのままクルーが増えた形でのエイトでしたが、大きく変わった点はどこでしたか

やっぱり米川(志保女子主将、スポ4=愛知・旭丘)がいることで存在感というか、水中の技術とか艇速につながる部分もそうなんですけど、クルーメイクとか、あと安心感とかは違ったなと思います。

――やはりみなさん米川さんを信頼してらっしゃるんですね

そうですね。安心感があります。

――青木選手は競技は継続されますか

いえ、もう続けないです。

――ではこれまでのボート人生を振り返って思うことをお願いします

つらかったなというのがあるんですけど、楽しかったなと思います。