勝利なしの呪縛からついに解き放たれた。4戦勝ちなしで迎えた第18節の相手は、勝ち点で並ぶ流経大。フォーメーションの変更が功を奏し、終始主導権を握り続けた。試合は4-0で5戦ぶりの勝利を収め、順位を暫定3位に上げた(10月28日時点)。監督…

 勝利なしの呪縛からついに解き放たれた。4戦勝ちなしで迎えた第18節の相手は、勝ち点で並ぶ流経大。フォーメーションの変更が功を奏し、終始主導権を握り続けた。試合は4-0で5戦ぶりの勝利を収め、順位を暫定3位に上げた(10月28日時点)。


監督の采配が光った。得点不足に苦しみ、ここ2戦無得点のまま臨んだ今試合。「課題は明確だった」(村田)とゴールを決め切ることのみ。今季初となる攻撃的な3-4-3で挑んだ。采配は奏功し、立ち上がりからチャンスを演出。前半23分には、村田が待望の先制点を挙げた。相手にペースをつかまれそうになった前半終盤には「リズムを変えようと思った」(栗田大輔監督)と4-4-2に変更。後半途中にはFWとボランチの間の間延びを修正するために3-4-3に戻した。「相手が混乱していたのは確か」(村田)。指揮官の的確なフォーメーション変更で、4-0の勝利を導いた。

エースが沈黙を打開した。第15節桐蔭横浜大戦以来、272分ぶりにゴールをこじ開けた9番・村田は「何よりほっとした」と安堵。その後2得点を挙げ、大学入学後初のハットトリックを達成した。「なかなか得点が奪えない中で『積極性が足りないな』とみんなが気付いた。これからもこういう積極性を失うことなくやっていきたい」(村田)。得点ランキング2位へと躍り出た村田は、残り4試合で得点王を目指す。

 混戦を抜け出したい。リーグは現在、勝ち点26~33の間に6校がせめぎ合う。次戦は、勝ち点差2の5位・法大と対戦。「一戦一戦しっかり引き締めたい」(栗田監督)と確実に上位に食い込みにいく。

 【木田諒一朗】


試合後のコメント

 栗田監督 

――スタートが3-4-3の意図は何ですか。 

「流経大が3-4-3で臨んでくると少し思っていたので、ミラーゲームにしようと思っていました。ただメンバー表を見たら向こうは4-4-2でしたけど、昨日(3-4-3と4-4-2の)両方を想定していてどちらも非常良かったので、3-4-3でいきました」

 ――一番の勝因は何ですか。

「やっぱり選手がしっかり練習をやっていたことだと思います。積み重ねていたことを自分たちの意思で表現したことが大事だと思います」

村田 

――得点力増加の要因は何ですか。

「今日に関して言えば、みんなアグレッシブでした。なかなか得点が奪えていない中で『積極性がないな』と気付きました。これからもこういう積極性を失うことなくやっていきたいと思います」

――ハットトリックはいつぶりですか。

 「大学入ってからは間違いなくないので、高3ぶりですね」