『攻』を掲げるチームにおいて、攻めたプレーをしているのは当然ながらオフェンス陣だけではない。リスク管理を徹底しながらの前掛かりな守備やフルフィールドでの攻撃など、ディフェンス陣も例年以上に思い切ったプレーで見る者を魅了している。連載も残り…

 『攻』を掲げるチームにおいて、攻めたプレーをしているのは当然ながらオフェンス陣だけではない。リスク管理を徹底しながらの前掛かりな守備やフルフィールドでの攻撃など、ディフェンス陣も例年以上に思い切ったプレーで見る者を魅了している。連載も残り2回となった今回は、DF本田丈武副将(政経4=東京・早大学院)、DF石関航平(商4=埼玉・早大本庄)、DF高野智史(教4=東京・錦城)、DF高橋健太(社3=東京・早実)、G西谷光平(社3=東京・早実)の4年生ディフェンス陣にスポットを当てる。

※この取材は10月13日に行われたものです。


面白い方が多いというディフェンス陣の対談は盛り上がりました!

「もう一回気を引き締めないと勝てない」(石関)

――キックオフ時に今年のディフェンス陣はどのようにしようという話はされましたか

石関 去年試合に出れているメンバーがほぼいなかったという状況だったので、自分たちから変えていかなければ絶対に去年よりいい結果は出ないというのは話しました。

――具体的に目指した守備はありましたか

石関 スローガンが『攻』になったので、ディフェンスもそれに倣って、攻めたディフェンスをしようという感じにはなりましたけど、きっかけが何だったかな…。

西谷 点を取るためじゃない?

本田 15点取るために。

石関 そこから守ることよりも15点取るためにどういうディフェンスをしなければいけないのかを考えるようになって、アグレッシブなディフェンスをしようとなりました。

守備陣から全幅の信頼を寄せれられるDFリーダー・石関

――今回4年生のディフェンス陣の対談ということで他己紹介をお願いします

本田 健太(高橋)に対して4人話すところから始めよう。

石関 健太は一言で言うと、『天才』ですね。あらゆる面で天才です。結構ケガが多くて、ラクロス歴が短い中でこれだけAチームにフィットしていて、プレーだけじゃなくてチームに対する雰囲気(作り)であったりでいい影響をもたらしてくれていると思うので天才だと思います。

高野 あと練習でいいプレーをすると、「天才、天才」と叫んでくれるので。

石関 天才であるが故にみんなにも天才を分けてあげている(笑)。

高橋 引退後に読んだ時に恥ずかしくなっちゃう(笑)。

本田 一番優しいやつかなと思います。

高橋 親からも「人に優しくすると返ってくるから」といつも言われています(笑)。

西谷 一番天才だけど、一番ばかで破天荒です(笑)。

高橋 きついな、この時間…(笑)。

――西谷選手の他己紹介をお願いします

石関 彼はチーム全体の癒しの存在です。真面目な話をすると、プレーで安心感をもたらしてくれていて、自分たちはアグレッシブにいく反面、リスクもある中でぼんちゃん(西谷)がいると安心して攻めたプレーができると思います。

高野 ぼんちゃんはあだ名が多い(笑)。それは彼のアイデンティティーかなと思っていて、『ぼにしき』であったり…(笑)。すごくゆるキャラ感のあるあだ名がある人です。真面目な話をすると、自分が印象に残っているのが、2年生のあすなろ(カップ)の時に、ぼんちゃんが2年生でAチームになっていて、その中でバタバタするディフェンス陣を束ねていた時に、後ろでどっしりと安心感があって、今もそういうプレーヤーなんですけど、そこがぼんちゃんといえば、印象に残っています。

高橋 自分はぼんちゃんと中学、高校と同じで結構知っているんですけど、めちゃくちゃ手先が器用で、輪ゴムを飛ばしたり、ペットボトルのキャップを飛ばしたりするのがすごくうまくて(笑)。ラクロスを始めた時もそうした手先の器用さもあって、クロスワークがすごく高いなと感じています。

本田 ぼんちゃんはゴーリーなのでなかなかスポットライトが当たらないんですけど、自分の仕事を静かにやっているイメージです。おがちゃん(G小川知也、スポ4=埼玉・早大本庄)とかは、僕らがテンションを上げないとやってくれないんですけど、ぼんちゃんは自分で自分のコントロールをできている気がします。おがちゃん、ごめん…(笑)。

――石関選手の他己紹介をお願いします

西谷 ワセダの大黒柱で、ロングの中で大黒柱だと思っていて、ディフェンスにゼキ(石関)がいれば、周りも動かしてくれるし、ディフェンスが安定して、その中でもアグレッシブさもあって欠かせない存在だと思います。

高橋 真面目な話をすると、ディフェンスリーダーに就任してからすごく頼もしくなったと思います。下級生の頃の抜けている感じがなくなって、ぼんちゃんが言っていたように、大黒柱感が出てきていると感じています。ふざけた話をすると、彼は2年生入部で、1個上なんですけど、一回もおごってもらったことがなくて、いつ発揮してくれるのかなと思っています(笑)。

高野 プレー面で言うと、ウイイレとかにある五角形のバランスがいい選手で、周りを見る力であったり、そういうのを全て含めて、DFとしていい選手だなと思います。ふざけた話をすると、ゼキは笑い方が特徴的なんですけど、バリエーションがあって、面白いです。あとは話の中で機転の利いたギャグを言うのがうまくて、ツッコミもうまいです。

本田 自分のことをよく知っているなと思います。びっしりと書いた就活の時のノートであったりは自己分析の結果だと思うんですけど、彼は就活を通して自分を知って、判断であったり、試合に対する準備だとか入り方とかが徹底されていると思います。

高野 あとは練習試合で東大とやって負けた時に、全体ミーティングで泣き始めて、熱い言葉を周りに投げ掛けていたところが印象に残っていて、熱い男だなと思いますし、一つのことに向き合える人だなと思います。

――高野選手の他己紹介をおねがいします

石関 他大は大きかったり力強いディフェンスの選手が多いんですけど、高野はワセダで唯一力強さを担っているというか、チームに爆発力を持たせてくれていると思います。ふざけたことを言うと、これは断言できるんですけどテキトーですね(笑)。私生活とか連絡の時の言葉の重みが少し軽いかなと思います(笑)。思ったことをポッと言います。

高野 そこが面白さで、良さでもある。

石関 それは俺らが拾っているからだよ(笑)。

西谷 ふざけた話だとは思うんですけど、人に『もも』というあだ名をつけたり、常に自分のことをばかにして生きているんじゃないかなと思います。ラクロス中になったら、ワセダ1のパワーで、相手を殺しにいくようなアグレッシブなプレーをしています。ただ、人をばかにし過ぎています(笑)。

高橋 真面目な話をすると、下級生の頃から存在感があって、3年生の時もU22日本代表に選ばれていて、プレー面でみんなの目標となる存在なんですけど、脇が甘いです(笑)。

一同 お前が言う?(笑)

高橋 そういう不完全なところが人としての魅力かなと思います。

本田 同じポジションになって話す機会が増えてから自分は高野をよく知るようになったんですけど、仲間思いだと思います。彼がパフォーマンスを発揮できている時とか、スイッチが入っている時は仲間のためなので、主人公というか、自分のことを脇役と言うんですけど、ちょっと一歩引いたところから爆発的な力でチームに圧倒的な影響力を与えてくれます。

高橋 いいエピソードを思い出したんですけど、自分がAチームに上がった時に高野君が「頑張れよ」という熱いラインをくれる一面もありつつ、ルーズな一面もあります(笑)。

――本田選手の他己紹介をお願いします

石関 DFで唯一自主練習を欠かさない男です。DFのメンバーは1年生の頃からサボり癖があるやつが多かったんですけど、彼だけはうまくなろうというのを普段から感じます。遅れてロングになったというのもあると思うんですけど、彼がやっているから後輩でロングをやっている人たちも自主練をやろうと思えていると思うし、副将としてもポジションの先輩としても下級生のいい見本になっていると思います。ふざけたことを言うと、とにかくおしゃべりですね(笑)。プレー中はもっと喋ってほしいなと思います。私生活とプレーの時の喋る量が比例していない気がするので、DFリーダーとしてはそこに期待したいと思います。

西谷 よく喋るというのに続いて、毒舌なところがあると思います。優しい人なので悪気はないと思うんですけど、思ったことをすっと言って、周りがたまにえっとなることがあります(笑)。プレー自体はロングに転向して短い期間で代表の練習生に入るくらいすごいプレーヤーで本当にすごいと思います。

高橋 真面目な話をすると、チームにとって欠かせない存在だなと感じていて、トレーニングの質や言動がチームのためを思って言っているなと感じます。向上心がすごく高くて、練習を真面目にやったり、常に考えているなと感じます。ふざけた話をすると、向上心がいき過ぎて、子どもっぽいなと感じていて、自分は『ベイビー』と呼んでいるんですけど、純粋にうまくなりたい、強くなりたいという思いが強過ぎて、いつも温かい目で見ています(笑)。

高野 本田くんがDFになってからDF全体の意識が変わったなと思っていて、みんなが言うように自主練や練習に対する姿勢が、彼が今年のDFのいい起爆剤になっているとものすごく感じます。ふざけたことを言うと、自分が昨日STAY(東伏見キャンパス食堂)に行こうかなと思ったんですけど、14時に店が閉まると知っていて、そしたら13時56分くらいに「絶対に行こう」と言い出して…。着いて閉店していたんですけど、サラダうどんが食べたかったらしくて、めちゃくちゃ粘っていて、職員の人に「まだいけますよね?」と言っていて、悪気はないと思うんですけど、好奇心がめちゃくちゃあって、プラスで思いつきで人を動かすかなと思います。これは悪いところで(笑)。でもそこが彼の絡みやすさというか、彼だと思います。

――今のポジションに落ち着かれたきっかけを教えてください

高野 僕は浪人なんですけど、YouTubeを見ていて、ATのゴールシーンばかり映っていて、かっこいいな、ATが目立つスポーツなんだと思って、ATに入りたかったんですけど、学生コーチの起輝さん(前野起輝、平28スポ卒)と小菅さん(小菅栄佑、平28基理卒)に「お前はDFだ」と言われて、入部早々にその夢は…。それがきっかけですね。一回1年生の試合の時に点が取りたいからMFをやらせてほしいですと言って、Bチームのセカンドセットの一番下で出してもらったんですけど、全然駄目で諦めました。

本田 自分は去年一緒のタイミングではないんですけど、両腕を骨折した時に考えてそれがきっかけだったんですけど、チームにもっと貢献しなければいけないという思いですね。

石関 僕は自主練を全然やっていなかったので、とにかくクロスワークがなくて、元々ラグビーをやっていたので、DFはちょっと攻めるよりは得意というのがあってDFになったんですけど、ずっとATとかをやりたかったです。オフェンスをやっていた人がディフェンスをやるのは結構できたりするんですけど、ディフェンスからオフェンスにいくのは結構厳しいと言われているので、僕は社会人でATをやろうと思っています(笑)。

西谷 自分は遊び程度なんですけど、昔からキーパーのポジションが好きだったので、ラクロス部に入るんだったらゴーリーをやろうと思っていたので、最初からの意志でやった感じです。

高橋 自分は石関くんとかぶっていて、まずは下手くそだったことと、高校までサッカーをやっていたんですけど、その時のポジションが結構後ろだったのと、長い棒がかっこいいなというのが単純にあって、DFになりました。


アグレッシブなチームに安心感を与える西谷

――試合中にDFとGでのコミュニケーションで意識されていることはありますか

西谷 自分はあまりマイナスのことは言わないで、できるだけプラスのことを言って、本人が落ち込まないようにしようと思っています。

――西谷選手からポジショニングの指示をされますか

西谷 できるだけ出したいんですけど、まだ…。足りていないです。

一同 (笑)。

西谷 そこは頑張りたいと思っているところです。

石関 早慶戦(早慶定期戦)の時とかは、どんなことがあってもみんながプラスのことを言っていて、すごく雰囲気は良かったです。普段の練習とかも楽しい雰囲気でできています。

本田 基本的に雰囲気はいいんじゃない?

石関 例年以上にいいと思います。

――早慶定期戦の話が今ありましたが、振り返られていかがですか

石関 早慶戦が自分たちがやろうとしていることが正しかったのかを証明するいい機会で、それでああいう大勝ができて、自分たちがやってきたことは間違っていなかったんだなというのが確認できましたね。

高野 早慶戦は相手を基準にしないで戦えたなというのがあって、自分たちの『攻』というテーマの下で自分たちが何をすべきかというのをとことん追求できた試合でした。

西谷 あとはみんな緊張していたと思うんですけど、本当に楽しくやっていたなというのがあって、だからこそ何があってもプラスの声が出ていたのかなと思います。終始笑顔でやれていました。

――早慶定期戦から関東学生リーグ戦(リーグ戦)ブロック戦が始まるまでに期間がだいぶ空いていたと思います

高橋 リーグ戦が始まるまで、今年は特に暑くて、自分たちは体力を消耗する、運動量が必要なディフェンスだったので、ここにいるメンバーだけではなくて、下級生の中島くん(DF中島大介、社3=東京・早実)とかが成長してくれたことによって、ボックスに入っている8人全員で守っているなと感じられて、すごく頼もしいです。

石関 早慶戦後から下級生が成長してくれて、予想以上に、自分たちが2年生や3年生の時より圧倒的にうまくて、彼らの存在が欠かせなくなってきていて、今まではある主要なプレーヤーだけしか試合に関与できていなくて、貢献できていなかったんですけど、今は本当に全員が試合で活躍していてるというのがあります。

――ブロック戦は結果的に4勝1分で首位通過となりました

本田 個人的には最初の方は出ていないんですけど、いろいろあったリーグ戦だったなという感じです。まだちょっと消化できていない部分があるんですけど、20−6から始まって、難しいゲームばかりだったので、4勝1分というのを戦術的な問題なのか、個人的な問題なのか、チームの問題なのか、もしくはメンタルの問題なのか、きちんと消化して、ファイナル4に向かいたいと思います。

――5試合通してのプレーの出来はいかがでしたか

石関 いい試合と悪い試合がはっきりと分かれていました。リーグ戦が始まるまでは、学生は圧倒できるというおごりがあって、でも相手も引退を懸けて死ぬ気で向かってくる中で、自分たちのプレーが思うようにできなかったときに少しメンタル的に崩れてしまったかなと思います。もう一回気を引き締めないと勝てないというのはすごく感じました。

高野 去年はFALCONSに大勝しているんですけど、きょう大敗したのは運が良いなと思っていて、出るべき弱点や膿はほとんど出たと思うので、ここから上がるだけだと思います。

高橋 自分はスタメンではないんですけど、出たときに流れを変えられるような存在になれればなと思ってボックスにいるんですけど、思ったよりそういう活躍ができていなくて、ここからはプレーオフになってくるので頑張ります。

石関 練習でやっている『あれ』を試合でもやってほしいわ(笑)。

西谷 『天才コール』…。

石関 後藤(MF後藤功輝主将、政経4=東京・早実)に怒られない程度で。

高野 個人的には点を取りたかったなというのはあります。まあそれはファイナル4に取っているんですけど、ロング陣では中島(DF中島大介、社3=東京・早実)と奈須(文2=東京・早実)が決めただけで、4年生のロングで点を決めた人がいなかったので…。ショートが決めるのとは全然違って、4年生のロングが決めると、ボックスだったり、ベンチだったりが盛り上がるので、それを大舞台でできればいいと思います。

――早慶定期戦で高野選手が得点を決められた後の盛り上がりは印象的でした

石関 (あのゴールパフォーマンスは)やばかった(笑)。

高野 ゴールパフォーマンスに慣れていないんですよ…。練習してきます(笑)。

――ブロック戦の途中に行かれていたアメリカ遠征は振り返っていかがですか

高橋 メリーランド大学の練習を見に行って、学生がラクロスに生活を懸けているなと本気度が伝わってきて、すごく充実したものになったんですけど、ただ自分はネイビーと最後の2試合を熱でホテルで寝込んでしまって…。テンションが上がり過ぎちゃって、熱を出してしまったので、もったいなかったなと感じています。メンタル的に刺激を受けられたので、残りのラクロス人生や人生においても刺激を受けられるのかなと思っています。

石関 プレーの技術的なことより一番姿勢の面で刺激を受けました。それは全員感じていることだと思います。

――メンタルトレーニングを取り入れるなど、今年は精神的な部分も重視されていますか

本田 去年は強かったんですけど勝てなかったのは、大舞台でいつもしていないミスとか判断をしていたので、メンタルを見つめ直して、鍛えていこうとなりました。あとはそれを生かすも殺すも僕ら次第だと思います。

「(ロングは)結構練習中にリフレッシュできる」(高野)

――ベタな質問になりますが、ラクロス部に入部されたきっかけは何ですか

高野 浪人をしていて、もともとは野球部に入ろうと思っていたんですけど、肩と肘を痛めてしまって、1年あれば治るだろうなと思っていたんですけど治らなくて…。でも体育会系には入ろうと思っていた時に、自分の高校の同級生に1個上の黒瀬(黒瀬聡志、平30政経卒)がいて、彼から強引に勧誘されたのがきっかけで、ラクロスは野球でやっていたことも生きるし、アメフトとも迷ったんですけど、学院のアメフト部出身の人が多かったので、それよりは平等なスタートラインで勝負したいというのがあったのでラクロス部に入ろうと思いました。

本田 僕は明確な理由が分からなくて…。練習に参加していて、負けたくないからやるか、みたいな感じで入っていました。

西谷 自分は小中高と野球をやっていて、硬式野球部はレベルが高過ぎて、準硬式野球部でやろうと思っていたんですけど、バイト先にたまたまラクロス部の先輩が入ってきて、その方にめっちゃ誘われたので見てみたら、新しい競技は面白そうだなと思いました。みんな初心者なので自分も活躍できる場があるかなと思って入ったのがきっかけです。

高橋 自分は早実サッカー部なんですけど、池田くん(池田侑大郎、平30商卒)という存在がいて、自分と、菅原惇司(MF、法4=東京・早実)と尾花くん(AT尾花一輝、国教4=東京・早実)と安東くん(MF安東晃宏、国教4=東京・早実)を誘ってくれて、入りました。

石関 自分はスポーツが大好きで、中高とあまり強くない学校で、埼玉県予選で終わっちゃうというみたいな感じだったんですけど、ワセダの体育会だったらどの部活も強い中で、基本自分は目立ちたがり屋な部分があって、学生最後のスポーツで爪痕を残したかったというのがありましたラクロスは初心者が多いスポーツなので、そこなら自分でも勝負できるんじゃないかな、早慶戦に出て活躍ができるんじゃないかなと思って入りました。

――今はラクロス漬けの日々ということで、ラクロス以外の時間は何をされていますか

高野 卒論を全然やっていなかったので、やばいです…。

石関 僕はラクロスをして、Amazonプライムを見ています。

高橋 自分はまだ結構授業が残っているので、後輩と一緒に普通に授業を受けています。練習が終わった後に急いで学校に行って、授業を聞いて、夜ご飯を食べて寝る、というほぼラクロスと勉強という感じですね。

西谷 自分は帰って、昼寝して、ゲームをして、寝てという生活ですね。みんなが知っているくらいゲームが好きなので、毎日のように後輩とやったり、先輩とやったりしています。

――一番ハマっているゲームは何ですか

西谷 『FORTNITE』というゲームで、海外遠征の時に相手チームの選手にもやっている人がいて、すごいなと思いました(笑)。

――本田選手はいかがですか

本田 バイトをするか、学校に行くか、内定先の研修をするか…。

石関 井の頭公園で…。

本田 たまに井の頭公園で座っています(笑)。


パワーで相手を抑え込む高野

――何かリフレッシュ方法はありますか

高野 割とロングというプレーヤーだからだと思うんですけど、結構練習中にリフレッシュできるかなと思っていて、自分は野球をしていてコンタクトスポーツをしていなかったので思うんですけど、ロングは相手を叩いてボールを落としたりするので、リフレッシュできるなと思います。練習中にイラつくなと思ったら…。

石関 奥町(AT奥町遼太郎、商4=東京・攻玉社)を叩く(笑)。

本田 僕は一人で上半身ではなく下半身の筋トレをするのが好きですね。

一同 何で?

本田 けつですかね(笑)。下半身の筋トレって何も考えずに没頭できて、それでリフレッシュしています。

石関 ラクロス部は自分の好きなものを制限している人が多いんですけど、自分は何も制限しないで自由に過ごすことでストレスがためていないです。

本田 ゼキはオフ前日にコーラにピザを頼んで、リフレッシュしているんだろうなという写真を送ってきますね(笑)。

石関 家で一人のときはLサイズを頼んで、海外ドラマを見ています。それを恥ずかしながら写真を撮って送っています。

西谷 自分はゲームやっています(笑)。

高橋 自分はストレスとかがあまりたまらないですね。強いて言うなら、買い物をしたり、友達とご飯食べたりしてリフレッシュしています。

――先日のフェイスオファー対談で、高橋選手がよく音楽を聞かれるとおっしゃっていました

本田 歌詞が特徴的だよね。

高橋 前向き歌を結構聞いていて。

本田 よく出てくる単語を言って。

高橋 「夢」とか、「Life goes on」みたいな歌詞が入っている曲を聞きますね。

――自分を上げるための曲という感じですか

高橋 そうですね。自分は車を出して練習試合とかに行くことがあるんですけど、自分が知っている音楽を流すと、みんな知らないので、自分は音楽を流さないようにしています。

――試合前に聞かれる音楽などはありますか

石関 決めてはいないですけど…。今年から試合前にみんなで歌っている歌があって、それが一番気持ちが入りますね。

本田 歌ってから負けていなくて、1年生も歌ってサマー(ステージ)で優勝したので。でも最近は下手になってきているのが課題ですね(笑)。聞いている人は聞いていると思います。

石関 後藤とかは直前まで聞いているよね。

高橋 何聞いているんだろう。

本田 PVの音楽とかを聞いてると言っていた。


声掛けなどでムードメーカーの役割も担う高橋

――アメリカ遠征での面白いエピソードはありますか

高橋 自分たちの部屋も面白かったんですけど、石関くんの部屋もすごくて、オートロックなんですけど、鍵を何回も何回も部屋に置いてきて、その度に従業員を呼んでいたんですよね。

高野 帰る時に鍵の数が倍になっていたんですよね(笑)。

高橋 デュエル!みたいな(笑)。

石関 今回の遠征は後輩と3人1組の部屋割で、自分の部屋は青木秀斗(DF、東京・城北)と奈須だったんですけど、この二人の後輩力のなさがすごくて。「先輩、鍵持ってきてないんですか?」みたいな感じなんですよ(笑)。一回自分がやって、「次からはやってよ」と言うんですけど、また忘れるんですよ。

――後輩の方と同部屋で、話す機会も多かったですか

本田 みんな仲が良いので、後輩もあまり気を遣わなかったと思っているんですけど…。

一同 そのはず…。

高橋 自分は高野と1個下の早実サッカー部の琴野(DF琴野大輝、社3=東京・早実)と一緒の部屋で、正直あんまり話す機会が今までなかったんですけど、話す機会ができて、こんな一面があるんだと思いました。それと自分たちの部屋のポケットWi−Fiの容量がすぐなくなっちゃいました(笑)。

「とにかく引退するまでは成長をやめない」(本田)

――関東ファイナル4の相手は慶大となりました

石関 自分は今まで早慶戦とかを目標にしてきて、ケイオーをライバル視していたんですけど、練習試合とか今までの試合結果を見ると、東大が自分たちが本当に倒さなければいけない相手というのがあったので、ケイオーがファイナル4で東大がファイナルというのに自分は結構しっくりきています。この二つを倒して全国に行きたいなと思います。

――これから勝ち上がっていくためにチームはどのようなプレーが必要だと思いますか

高野 強くなってくると、1人では落とせなかったりすると思うので、ずっと連動していくことが必要だと思います。それをテーマに1年間やってきたんですけど、そこの精度をいかに高めるのかと、さっきも言ったんですけどロングがどれだけブレイク時にオフェンスに絡めるのかが重要になってくるかなと思います。

本田 僕らは幸運にも日本一を目指せるチャンスがあるので、とにかく引退するまでは成長をやめないというか、もっとまだまだ伸びると思うので、そこを追求していくべきだと思います。


プレーだけではなく姿勢でもチームを引っ張る本田

――キープレーヤーとなるのはどなただと思われますか

一同 きた〜(笑)。

西谷 自分は小野泰輔(MF、社3=東京・早実)ですね。ゲーム仲間ということもあって、私生活でも結構話しますし、プレーには期待していて、あいつがクリアとかをできるのかが試合にかかっているところがあるので、キーパーソンだと思います。

高橋 自分は中島大介くんで、早実サッカー部の後輩で学部も一緒で仲が良いんですけど、自分たちのロングとは少し違った色を持つ選手なので、一アクセントつけてくれると思います。

高野 及川翔太郎くん(政経4=米国・ライネック)です。彼はDMFではあるんですけど、一つのプッシュだったり、一つのゲキマンだったりに対する思いとか行動は、ボトムで後ろから見ていて火がつくというか、彼が頑張れば頑張るほど、ディフェンスの自分に影響があるということはフィールドにいるオフェンスにもいい影響があると思いますし、彼のラクロスに対する思いは、メンタル面において僕たちを引っ張ってくれると思うので、期待しています。

本田 菅原惇司です。彼と一緒にクリアライドを考えていて、彼が相手のディフェンスをかき乱すときはいいオフェンスができていると思うので、期待したいです。

石関 僕は奥町遼太郎くんで、点を取って活躍してほしいです。

――ご自身は今後の試合でどのように戦っていきたいですか

高橋 自分はあまり長い時間出ないと思うんですけど、出たときは運動量であったり、さっきゼキも言っていたボックスに入ったときの声だったりで、チームを勝利に導ける一つのピースとして働くことができればと思います。

西谷 ゴーリーなので、自分が全部止めれば負けることはないので、ディフェンスが苦しいときほど自分がビックセーブをしてチームを救っていきたいです。

石関 自分の強みでもあるんですけど、どんなときでも声を出してディフェンスを動かしていけば、みんながそれぞれの持ち味を発揮できるようなプレーをさせることができると思うので、みんなを引き立てられるような仕事人として頑張りたいなと思います。

本田 大人しくなってしまっている部分があるので、走りまくれるように準備したいと思います。

高野 自分の武器は1on1だと思っていて、自分で落とすことも重要だと思うんですけど、プッシュとかでよろけさせたりすると周りが飛びやすくなると日本代表の岩本ヘッドコーチに言われたので、自分がいかに身を盾にして、相手の流れを止められるか、なおかつ数多くのボールをクリアでオフェンスに供給できるかを頑張りたいです。

――最後に意気込みをお願いします

石関 ディフェンスから日本一になります!

――ありがとうございました!

(取材・編集 石井尚紀)


海外遠征時に呼ばれていたそうです!

◆本田丈武(ほんだ・じょうぶ)(※写真中央)

1996(平8)年4月24日生まれ。身長181センチ、体重78キロ。東京・早大学院高出身。政治経済学部4年。大学生最後の夏に、髪型を坊主にした本田選手。端正なルックスにクールな髪型の本田選手がヘルメットを取る時には目が離せません!

◆石関航平(いしぜき・こうへい)(※写真左)

1995(平7)年6月1日生まれ。身長171センチ、体重72キロ。埼玉・早大本庄高出身。商学部4年。2年生の時にラクロス部に入部したため、現在大学5年目の石関選手。『5年の意地』で、チームを後方から盛り立てます!

◆高野智史(たかの・さとし)(※写真中央右)

1995(平7)年9月4日生まれ。身長184センチ、体重86キロ。東京・錦城高出身。教育学部4年。最近の楽しみは、岸陸人選手(人4=大阪・早稲田摂陵)とオフの前日にラーメンを食べて、西東京各地の温泉を回って、ラクロスについて語り合うことだという高野選手。ラクロスへの情熱はとどまるところを知りません!

◆高橋健太(たかはし・けんた)(※写真右)

1996(平8)年6月4日生まれ。身長172センチ、体重74キロ。東京・早実高出身。社会学部4年。最近AppleMusicを入れて、イヤホンを変えたことにより、QOLが上がっているという高橋選手。その充実度はプレーにも好影響をもたらしてくれるはずです!

◆西谷光平(にしや・こうへい)(※写真中央左)

1997(平9)年3月6日生まれ。身長174センチ、体重ヒ・ミ・ツ。東京・早実高出身。社会学部4年。初等部から早実に通い、今年でワセダ歴16年目の西谷選手。幼き頃から育んだ『早実魂』で、早大ゴールを守り抜きます!