Tリーグ 開幕記者会見 長田洋平/アフロスポーツ 日本初の卓球プロリーグ(一部アマチュアを含む)がついに産声を上げる。その名も「Tリーグ」。2008年の構想開始から約10年の歳月をかけたビッグプロジェクトは10月24日に男子、25日に女子が…

Tリーグ 開幕記者会見 長田洋平/アフロスポーツ


 日本初の卓球プロリーグ(一部アマチュアを含む)がついに産声を上げる。その名も「Tリーグ」。2008年の構想開始から約10年の歳月をかけたビッグプロジェクトは10月24日に男子、25日に女子がいずれも由緒ある両国国技館で開幕戦を迎える。



 開幕と同時に始動するTリーグ構想の頂点「Tプレミア」には男女各4チームがそろった。1チームに必ず世界ランク10位以内相当の選手を1人含むことが条件とされており、国内だけでなく海外からも五輪や世界選手権、ワールドカップなどのメダリストが集まった。チーム名と登録選手(順位は最新世界ランク)は次の通り。

<男子>
【T.T彩たま(埼玉県)】
黃鎮廷(9位/香港)、チョンヨンシク(25位/韓国)、吉村真晴(27位)、アポローニャ(34位/ポルトガル)、平野友樹(142位)、岸川聖也(-)、高木和卓(347位)、戸上隼輔(324位)

【木下マイスター東京(東京)】
張本智和(8位)、水谷隼(12位)、大島祐哉(28位)、松平健太(29位)、田添響(251位)、田添健汰(319位)

【岡山リベッツ(岡山県)】
イ サンス(7位/韓国)、上田仁(37位)、森薗政崇(40位)、吉田雅己(75位)、吉村和弘(83位)、柏竹琉(-)、横山友(-)

【琉球アスティーダ(沖縄県)】
丹羽孝希(10位)、荘智淵(13位/台湾)、陳建安(32位/台湾)、 宏傑(198位/台湾)、有延大夢(233位)、村松雄斗(241位)、松平賢二(280位)、小澤吉大(-)、張一博(-)

<女子>
【木下アビエル神奈川(神奈川)】
石川佳純(4位)、長﨑美柚(39位)、浜本由惟(59位)、木原美悠(81位)、森薗美月(156位)、袁雪嬌(-/中国)、張本美和(-)

【TOP名古屋(名古屋市)】
鄭怡静(7位/台湾)、ソ ヒョウォン(12位/韓国)、サマラ(17位/ルーマニア)、安藤みなみ(43位)、森薗美咲(334位)、呉穎嵐(-/香港)、野村萌(-)

【日本生命レッドエルフ(大阪府)】
平野美宇(9位)、陳思羽(21位/台湾)、早田ひな(31位)、森さくら(100位)、前田美優(141位)、常晨晨(-/中国)、石垣優香(-)、皆川優香(-)

【日本ペイントマレッツ(大阪市)】
フォン・ティエンウェイ(11位/シンガポール)、加藤美優(25位)、李皓晴(26位/香港)、松平志穂(332位)、田代早紀(-)、打浪優(-)

 記念すべき開幕初日の対戦カードは男子のT.T彩たまvs木下マイスター東京。世界ランクトップ10内の黃鎮廷(香港)や韓国代表チームの主力チョンヨンシクらを交えた多国籍軍と世界ランク8位で日本男子最上位の張本智和、抜群の人気と実力を誇る水谷隼らスターチームのぶつかり合いは歴史的瞬間にふさわしい一戦となるだろう。

 開幕前日に発表されたベンチ入りメンバーはT.T彩たまが吉村真、岸川、平野、黃鎮廷、チョンヨンシク、アポローニャ、木下マイスター東京は水谷、張本、松平健、大島、田添健、田添響という顔ぶれ。

 続く開幕2日目の対戦カードは女子のTOP名古屋vs日本生命レッドエルフ。9月の女子ワールドカップ3位決定戦で石川佳純を下し銅メダルに輝いた台湾のエース鄭怡静や韓国代表メンバーでカットマンのソヒョウォン、唯一欧州から参戦となったルーマニアのサマラら国際色に富んだメンバーと世界ランクトップ10内の平野美宇、豪快な両ハンドドライブが武器でダブルス巧者の早田ひならを軸とする日本リーグの名門チームの初対決はどちらに軍配が上がるか予想が難しい。

 さらに開幕3日目は会場を移し、男子は武田テバオーシャンアリーナ(愛知県)で岡山リベッツvs琉球アスティーダ、女子はアリーナ立川立飛(東京都)で木下アビエル神奈川vs日本ペイントマレッツが火花を散らす。岡山リベッツの最大の特長は選手からの信頼も厚い上田仁を中心としたチームワークだろう。一方の琉球アスティーダは世界ランク日本男子2番手の丹羽孝希を柱に、実績ある荘智淵と陳建安、Tリーグ開幕前日に引退発表した福原愛の夫としても知られる江宏傑の台湾トリオが脇を固める手堅い布陣だ。

 日本ペイントマレッツの目玉はロンドン、リオ五輪メダリストのフォン・ティエンウェイ(シンガポール)。彼女も32歳のベテランとなったが、長らく世界の第一線を走り続けきた世界トップクラスのプレーを日本で見られるのは嬉しい。そして木下アビエル神奈川の主力は何といっても石川だ。10月に入ってから参戦を表明したことで、Tリーグ開幕ムードが一気に熱を帯びた。団体戦ではあるが、日本のエース対シンガポールのエースのドリームマッチ実現に期待したい。

 なお、Tリーグ初年度の開催期間は2018年10月〜2019年2月がレギュラーシーズン、3月には男女各上位2チームによるファイナルを行い初代チャンピオンが決定する。

<試合方式> ダブルス=3ゲーム、シングルス=5ゲーム

第1マッチ ダブルス
第2マッチ シングルス
(ハーフタイム)
第3マッチ シングルス
第4マッチ シングルス

↓↓マッチカウント2-2の場合↓↓
ビクトリーマッチ シングルス(1ゲーム)

・1チームマッチに4人以上出場。1人につき最大2マッチまで。ただし連続出場は不可。シングルスはビクトリーマッチを除く1マッチのみ。
・各マッチの最終ゲームは6-6からスタート。

(文=高樹ミナ)