劇的サヨナラゲームで勝利を手にした。ジュニア選手権4戦目の相手は東海大。決勝トーナメント進出が確実な両校の対戦だけに今後を占う重要な一戦となった。前半はFW陣の持ち味を発揮できずに苦戦し、14―21とリードを許す。続く後半も互いに譲らずに…
劇的サヨナラゲームで勝利を手にした。ジュニア選手権4戦目の相手は東海大。決勝トーナメント進出が確実な両校の対戦だけに今後を占う重要な一戦となった。前半はFW陣の持ち味を発揮できずに苦戦し、14―21とリードを許す。続く後半も互いに譲らずに一進一退の攻防が続くが、試合終了間際のPG(ペナルティーゴール)で1点差を逆転。38―36でノーサイドとなった。
◆10・21 関東大学ジュニア選手権(東海大グラウンド)
▼対東海大戦
○明治38{14―21、24―15}36東海大
勝利への強い執念を見せつけた。「FW8人が一体となって押せた」(ゲームキャプテン・右ロック舟橋諒将・文4=札幌山の手)。35―36で迎えた試合終了間際、敵陣10メートル付近での相手ボールスクラムを猛プッシュすると、東海大はたまらずコラプシングのペナルティー。タッチに蹴り、トライを狙うことも可能だったが「最後は将太郎を信じた」(舟橋)とチームは迷わずPGを選択した。スタンドオフ松尾将太郎(商4=東福岡)が、角度のある難しいゴールをしっかりと決め、1点差を逆転。最終スコアを38-36とし、勝利をもぎ取った。
後半のギアチェンジが勝利を呼び込んだ。前半は、東海大の強力FW陣のプレッシャーの前に、スクラムなどセットプレーでミスを連発。ディフェンスでも後手に回りリズムに乗れない時間帯が続いた。しかし後半、三好優作(文2=松山聖稜)、外岡悠太郎(商4=国学院久我山)中心としたフレッシュなメンバーが入り、FW陣が安定。後半最後のスクラムでも「自分の持ち味を出せた」(三好)と重戦車の意地と執念を見せ、逆転PGにつなげてみせた。
今シーズンのジュニア選手権は3勝1敗で1位通過が決定。「慶応の敗戦から多くのことを学べた」(左センター児玉樹・政経1=秋田工)と慶応戦の悔しい敗北を力に変え、帝京大、東海大と難敵を破ってみせた。昨年度準優勝に終わったリベンジを果たすために。まずは準決勝、一戦必勝で勝利をつかむ。
[上松凜助]
試合後のコメント
舟橋
――終了間際のスクラムでペナルティーを取ることが出来ました。
「本当にFW8人が一体となって押せたと思います。今まで行ったようなプレーが出せたシーンだったと思います」
右センター渡邉弐貴(営4=国学院栃木)
――前半は苦しい内容でしたが、どのように切り替えましたか。
「FWがスクラムなどセットプレーで苦しんでいたので、BKで助けてあげようということでした。しっかりBKでゲインラインアタックをして、外でトライを取ったりとすごくBKで良い形を取れていたので、FWも最後スクラムで頑張ってくれたので良かったと思います」
――今後に向けて意気込みをお願いします。
「昨日の対抗戦でも、同じポジションの選手が良い活躍をしていたので、自分もそれに負けないように、Aチームのメンバーに食い込めるように練習していきたいです」
児玉
――トライ数は東海大の方が多かった中で勝利を勝ち取れた要因は何ですか。
「真ん中にトライすることを意識して、キッカーに蹴りやすくしたり、相手にトライを取られた時は、あきらめず少しでも外側にトライさせようという貪欲さが徹底できました」
フルバック雲山弘貴(政経1=報徳学園)
――BK全体はいかがでしたか。
「皆一人一人が前に仕掛けて外で取る意識をもって皆ラグビーをしていたと思います。ほぼ互角だったとは思うのですが、BKで取ることによって真ん中に回り込めていたので、良かったです」
三好
――後半三好選手が入って、スクラムが安定しました。
「入る前から滝沢FWコーチにスクラムにこだわってやってこいと言われていたので、試合に入る前からスクラムに気合いを入れてやっていました」