今年の「全米オープン」で見事に優勝を果たした大坂なおみ(日本/日清食品)。自身の憧れのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を破り、見事日本人初のグランドスラムシングルスのタイトルを獲得したが、セレナへの警告を巡る議論など曰く付きの決着だった。大…

今年の「全米オープン」で見事に優勝を果たした大坂なおみ(日本/日清食品)。自身の憧れのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を破り、見事日本人初のグランドスラムシングルスのタイトルを獲得したが、セレナへの警告を巡る議論など曰く付きの決着だった。

大坂自身も今なお、どうやら複雑な心境の様子で「ほろ苦い思い出」と「全米オープン」優勝についての現在の思いを語った。

ほかにもWTA(女子テニス協会)公式サイトなどによれば、大坂は「食べると甘いけど、強烈でもある。あの思い出は、私にとってそういう感じ」と話し、自身の気持ちを、抹茶アイスクリームを食べた時になぞらえて語ったという。

実際、2018年の「全米オープン」決勝戦は物議をかもす内容だった。試合中にセレナはコーチングを受けたとみなされたほか、ラケットの破壊、さらには主審のカルロス・ラモス氏への暴言から警告を受けた。

3度の警告の結果、1ゲームのペナルティがセレナに与えられ、主審のその判断への批判も出るなど一時は紛糾。最終的にはセレナに1万7,000ドルの罰金を科された。

大坂は今回その「全米オープン」について「優勝できたのは、もちろん嬉しい。悪い思い出だとは思わないけど、すごく奇妙な感じがして、あの優勝について考えたくなかった。とにかく脇へ押しやりたかった」と語っており、複雑な心境を明かした。

「今でもまだあの優勝から気持ちを逸らそうとしている部分がある。『チャイナ・オープン』でもいいプレーができればと思う」と大坂は話しており、自身のもやもやを払拭する今後の活躍を期待したい。(テニスデイリー編集部)

※写真は「チャイナ・オープン」での大坂なおみ

(Photo by Fred Lee/Getty Images)