フェデックスカップ・プレーオフ第4戦、今季(2017-2018シーズン)PGAツアーの最終戦となるツアー選手権(9月20日~23日/ジョージア州)は、タイガー・ウッズ(アメリカ)が5年ぶりのツアー優勝を飾って、節目となるツアー通算80…

 フェデックスカップ・プレーオフ第4戦、今季(2017-2018シーズン)PGAツアーの最終戦となるツアー選手権(9月20日~23日/ジョージア州)は、タイガー・ウッズ(アメリカ)が5年ぶりのツアー優勝を飾って、節目となるツアー通算80勝目を挙げた。このゴルフ界を代表する”スーパースター”の復活劇には、地元アメリカはもちろんのこと、世界中が熱狂した。

 その喧騒のなか、30名のトッププロだけで争われる今大会に、5年連続で駒を進めてきた日本期待の松山英樹も奮闘した。最終日に「65」をマーク。4日間通算6アンダー、4位タイでフィニッシュした。

「(最終日は)まあ、よかったかなと思います。このコースで5アンダーはうれしいですし。今日は(4日間で)一番安定していました。(唯一のボギーを喫した)17番のティーショットで、今日のいい思いをぶち壊してしまったのですが、最後にバーディーで終われたのはよかった」



今季最終戦では4位タイという結果を残した松山英樹。photo by Getty Images

 初日は、3バーディー、5ボギーの「72」と2オーバー。首位と7打差の25位タイと出遅れた。

「(出だしで連続ボギー)まあ、状態があまりよくなかったんで『こんなもんだろうな』と思ってやっていたら、そのあと(連続バーディーを奪って)うまくプレーできたんで、アンダーパーで回れるかと思ったんですけど……仕方がないですね。

 特別に何が悪いというわけではないけれど、全体的にうまくいかなかったですね。前半はうまくしのげていたけど、後半になって、なかなか(パットが)入ってくれなかった。それが、この結果につながったのかな、と」

 2日目は「66」をマークして、トータル2アンダー。一気に10位タイまで浮上したが、3日目は「71」で回って、ひとつスコアを落として順位も16位に後退した。

「(2日目は)疲れました……。ノーボギー? ラッキーですね。内容的には、5オーバーくらい打ってもおかしくない雰囲気があったんで。(ショットの調子は?)よくなっていない。ゼロ点です。(スコアはいいが)落ち込みました……。

(順位が上がったのは)よかったと思います。まあ、昨日(初日)は行ってはいけないところに行っていたけど、今日はそういうところがなかった。すごくマネジメントができていたんじゃないかなと思います。

(3日目は)昨日(2日目)より、ショットはいい感じで打てていた。ただ、それがスコアにつなげられなかった。チャンスは多かったけど、それを決められないし……。(17番で)ボギーを打ったあと、18番のティーショットも曲がっているし……。まあ、(そういう状況で)パットも決められなかったら、こういうスコアになるのもわかる。

(シーズンの終盤になって)少しずついい方向に進んでいるのは間違いない。よくなってきたからこそ、もっとね(上にいないといけない)。ここ(の順位)には居たくないんで。もっと上で、優勝争いをしているなかで、いいショットを打てるようにしないと。そこが、自分の理想とするもの。今は、そこからかなりかけ離れているところが悔しい感じ」

 迎えた最終日、6バーディー、1ボギーと5つスコアを伸ばして急浮上。4位タイと、シーズンの締めくくりとしては、まずまずの成績で終えた。

「(最終日のショットの感触は)まあ、よくなってきたんじゃないかなと思うんですけど。今日の朝、練習場でも真っ直ぐに1回も(飛んで)いかなかったんで。どうなるんだろうと思いながらも、途中で気づいたことがあって、それをやったら後半はすごく安定した」

 そして、松山は今季を振り返ってこう語った。

「あっという間に、何の成果もなく終わってしまったというのが、なんか寂しい。(1年が終わって、今思うことは?)今思うこと……、何もないです。

(この4日間は?)もうちょっとやれるんじゃないか、という自分への期待はすごくありましたけど、まだね、自分の期待している、いいところまでは来ていないんだな、というのがわかりました。今日みたいなショットがスタンダードになっていかないと。

 自分のゴルフは、(試合で)20位、30位でいられるんだったら、今のままでいいと思いますけど、もっと上を目指すんだったら、ショットももっと磨いていかないといけないんじゃないかなと思います」

 続けて松山は、来季に向けてすべきことを、こんなふうに話した。

「来シーズンに向けて、やるべきことがすごく多いのはわかっている。何をやっていけばいいか、一つひとつ整理して、今までにないようなオフを送りたい。

 やっぱり自分のゴルフは、ショットでどれだけ伸ばせるかだと思う。そのあとのパッティングは、常に課題。そこは、今まで以上に時間を取ってやって、さらにショットも、今年の初めのような崩れ方をしないようなものを作っていけたらいいな、と。そして、シーズンを通してトップ10前後でプレーできる力をつけて、たまにトーナメントをリードしいけるようなプレーができたらいいな、と思います」

 今季の幕が閉じたばかりだが、新たな2018-2019シーズンはあまり休む間もなく、10月4日に開幕する。ここに来て上り調子にある松山が、どんなプレーを見せてくれるのか、当然楽しみである。

 そして来季こそ、日本人初のメジャー制覇を期待したい。それは、日本のファンやメディアはもちろんのこと、松山自身がもっとも望んでいることではないだろうか。