埼玉スタジアムで行なわれた浦和レッズ対ヴィッセル神戸戦は、アンドレス・イニエスタ見たさに5万5000人を超える観衆…
埼玉スタジアムで行なわれた浦和レッズ対ヴィッセル神戸戦は、アンドレス・イニエスタ見たさに5万5000人を超える観衆が集まった。
神戸は吉田孝行監督が解任され、フアン・マヌエル・リージョが新監督に就任したが、この日は林健太郎アシスタントコーチが監督代行として指揮を執った。しかも、イニエスタはケガのため欠場。試合は浦和が4-0で快勝した。
神戸は自慢のパスサッカーが機能せず、逆にスペースを与えたことで浦和に好き放題にやられてしまった。イニエスタひとりいないだけでボールが収まらず、ペナルティエリア内の侵入することもほとんどなかった。これが神戸の現状なのだろう。
試合を決めたのは前半23分、柏木陽介のクロスからクリアボールを拾った青木拓矢が決めたシュート。この先制点で、浦和は完全に主導権を握った。

ヴィッセル神戸戦で先制ゴールを挙げた青木拓矢(浦和レッズ)
青木といえば、前橋育英高校から大宮アルディージャに入団し、ボランチとして一時は日本代表入りも噂された選手(2010年1月アジア杯予選のイエメン戦に招集)だ。2014年には複数のクラブからオファーを受け、最終的に絞った浦和、鹿島アントラーズ、ジュビロ磐田のなかから浦和移籍を決断したという。大宮から浦和への移籍は”禁断の移籍”とまで言われた。
しかし、当時の浦和のボランチは阿部勇樹と鈴木啓太。青木はその牙城を崩せなかった。2015、16年は阿部と柏木がコンビを組み、青木の出場は疲れが見えた選手に代わる終盤ばかりだった。ハッキリいって、青木の移籍は失敗だったとさえ思われた。
それが昨シーズン、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督から堀孝史監督に代わると先発出場が増え、今シーズンは完全なレギュラーとして定着した。
決して派手さはないが、危機察知能力が高く、常にバランスを考えてポジションを取っている。そして、縦パス、逆サイドへのミドルパスを正確に蹴れるキック力もある。
この日の勝利で、ACL出場圏内も見えてきた。カギを握っているのは青木だろう。シーズン終盤、彼が全体のバランスを考えながら、前線の興梠慎三、柏木、武藤雄樹を活かせるかどうかに、浦和の攻撃はかかっている。