「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月27日~9月9日/ハードコート)で、大坂なおみ(日本/日清食品)に敗れ準優勝となったセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)。決勝で3つの規則違反を犯した…

「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月27日~9月9日/ハードコート)で、大坂なおみ(日本/日清食品)に敗れ準優勝となったセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)。決勝で3つの規則違反を犯したとして、合計1万7,000ドル(約188万円)の罰金処分を受けた。

試合翌日の9月9日、大会側はセレナに対し、主審のカルロス・ラモスへの「暴言」で1万ドル、試合中のコーチングに対する警告で4,000ドル、ラケットを破壊したことで3,000ドルの罰金を科した。罰金は、彼女の準優勝賞金185万ドルから引かれる。

大坂は決勝を6-2、6-4で勝利し、グランドスラムのシングルスで日本人として史上初めて優勝した。

第2セットの第2ゲームで、主審のラモスはセレナに対してコーチングを受けたとして警告を行なった。コーチングはグランドスラムの試合では規則違反となる。セレナは「(ズルなんて)これまで一度も、たったの一度もやったことがない」と言って、主審に激しく反論した。しかし試合後、セレナのコーチであるパトリック・ムラトグルーが、セレナに合図を送ろうとしたことを認めている。

その数ゲーム後にもセレナは警告を受けている。この時はラケットを破壊したことに対してだった。この二度目の違反で自動的に1ポイントを失ったセレナは、さらに猛抗議。結果、主審を「泥棒」呼ばわりしたセレナは、暴言で三度目の警告を受けた。ペナルティによりこのゲームを失い、3-5で大坂にリードを許す。

「わたしはズルをしたことなんて人生で一度もないの!」「謝ってちょうだい」とセレナは主審に激高した。

グランドスラムのルールブック第3条Pの項で、「暴言」とは「審判員、対戦相手、スポンサー、観客、その他の人に対する不誠実な発言、敬意を欠いた発言、その他の侮辱的な発言」と定義されている。本項目では、選手は各違反に対して最大2万ドルの罰金が科されると規定されている。

コーチング(「選手とコーチの間でなされる、可視的・可聴的を問わずあらゆるコミュニケーションはコーチングとみなされ得る」)と、ラケットや用具の乱用は、それぞれ別のカテゴリーで規定されている。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真は「全米オープン」で審判を巡って話すレフェリーとセレナ

(Photo by Michael Owens/Getty Images)