「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月27日~9月9日/ハードコート)で第6シードで出場しているノバク・ジョコビッチ(セルビア)は準々決勝への進出を決め、今年の「ウィンブルドン」優勝に続くグランドスラムでの活躍を見せている。ジョコビ…
「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月27日~9月9日/ハードコート)で第6シードで出場しているノバク・ジョコビッチ(セルビア)は準々決勝への進出を決め、今年の「ウィンブルドン」優勝に続くグランドスラムでの活躍を見せている。
ジョコビッチの強さの源には、もちろん守備力の高さもあるが、ニューヨークタイムズが今回、同選手のリターンを分析。相手サーブを返球する際の戦術の一端を解き明かした。
同紙によれば、ジョコビッチはリターンではポイントの獲得を狙うのではなく、サーバーの優位の無効化を図っているという。また特に相手からのサービスが速い場合には、ベースラインやサイドラインを狙うショットの確率は低く、リターンでポイントを奪うことを狙ってはいないように見受けられるという。
同紙はジョコビッチのリターンの戦術について「ツアーでは大抵の選手に対してグラウンドストロークの打ち合いで勝てるということを分かっているからだ」と分析している。
ほかにも返球のパターンについては、ジョコビッチは相手選手の左側へ巧みに返球しており、サービスの速度の落ちるセカンドサービスではその傾向がさらに顕著だという。
まとめられた情報によれば、ジョコビッチはデュース側からのファーストサービスに対するリターンでは55%を、セカンドサービスでは59%を相手の左側に返球。アドコートからでもファーストサービスで67%、セカンドサービスでは77%のリターンが相手左側への返球となっており、有効なリターンを放とうとしている様子だ。
ジョコビッチはリターンを有効に活用し「さらに上手にコントロールすることができ、サーバーが一般的に有利とされる点をひっくり返し、自分にとって有利なものとしている」と同紙ではしており、残りの「全米オープン」で注目するポイントの一つにしてもよさそうだ。(テニスデイリー編集部)
※写真は「全米オープン」でのジョコビッチ
(Photo by TPN/Getty Images)